20190531(了)
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サントラ『モリエール 恋こそ喜劇』 Molière |
作曲・オーケストレーション・指揮:フレデリック・タルゴーン(Frédéric Talgorn) |
フィルハーモニア管弦楽団その他(録音;Air Studios,London) |
2007年/CD/映画音楽/milan/輸入/中古 |
<★★★★△>
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1644年、弱冠 22歳の劇作家モリエールは「盛名劇団」を旗揚げするも破産し、 |
債権者に追われてパリから姿を消す。そして、その後の数ヶ月間は今も歴史 |
の闇に消えたままである。この謎の期間、モリエールの身に起きたことは何か |
? それから、‘悲劇’は書けないのか? とまあ、映画はこんなような話しらし |
いが、観ていません。 |
映画『Molière』 2007年、仏映、120分(ソニー・ピクチャーズ) |
ローラン・ティラール監督・脚本/ロマン・デュリス/ファブリス・ルキーニ |
ひとえにタルゴーン(仏)の音楽が聴いてみたいと思い、リストアップして安くな |
るまで待つこと2年ばかり、やっとこれぐらいならいいか、というレベルになった |
のを期に手に入れました。 |
2008年の未公開映画「ASTERIX AUX JEUX OLYMPIQUES」(仏・独・西・伊・ |
ベルギー合作)のサントラを半信半疑で聴いてみてビックリ。ときどき覗く映画音 |
楽のホームページの記述はホントだったんだ・・・ |
というようなことがありました。去年です。若干古風かもしれないけれど、オー |
ケストレーションが上品で、盛り上がっても臆面もないというようなことがない。 |
それに、カラーがどこか独特。 |
24ものトラックに分かれているので、かなり短い曲も多いものの、心配は杞憂 |
で、先に書いた表現がそのまま! |
クラヴサンがシャンシャン鳴るバロック音楽の時代なんだが、その風味が感じ |
られなくもないというぐらいの、時代にほとんど拘らないアレンジが絶妙。 |
ドラマティック・アンダースコアという感じではありません。 |
弦楽器群が主。管も打楽器も使われてはいるんだが、弦楽器群を飛び越して |
前面に出てくるような音はほとんどない。 |
ぎすぎすすることなく繊細で、ふくよか、馥郁。しかも目先をちゃんと変えて(も |
ちろんドラマに沿っているんでしょう)、退屈しないようにしているよう。大音量 |
になるところもちゃんとあります。ふわーっと香りを振りまくような感じとでも言っ |
たらいいのかなあ。陳腐ですが、魅惑のオーケストラル・サウンド・・・ |
空白の数か月間のモリエール。物事をなんでも喜劇にしてしまう(ならざるを |
得ない)というようなイメージのモリエール、ここじゃあどうやらそういう人物像 |
に描かれてはいないんでしょうねえ。 |
アルバムの最後のほうは、異常なほど美しい。フォーレの「レクイエム」ばり。 |
フィルハーモニア管は余裕。 |
件のホームページには他のタルゴーンのサントラもいくつか載ってはいるんだ |
が、ワタシが手に入れられそうなものはほとんどない。残念。 |