休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ポンチョ・サンチェス/ラテン・スピリッツ

ゲストにチック・コリア

 

20220819(了)

ポンチョ・サンチェス

      /ラテン・スピリッツ

 ①ザンビア 6:16
 ②ネクスト・イグジット 4:30
 ③ラテン・スピリッツ(チック・コリア) 4:54
 ④キエレス・ヴォルヴェール 6:18
 ⑤ゴーイング・バック・トゥ・ニュー・オーリーンズ 4:42
 ⑥オン・タイム 4:26
 ⑦ジュジュ(ウェイン・ショーター) 7:07
 ⑧バティーリ・チャ・チャ 6:36
 ⑨ザ・シングズ・ウィ・ディド・ラスト・サマー (カーン/スタイン)6:29
 ⑩ティト・イン・ザ・シティ 4:29
 ⑪アーリー・イン・ザ・モーニン 6:36
 
  パーソネル(省略) ゲスト:チック・コリア(③⑦)(1941-2021)
  録音:2001年5月/カリフォルニア
  2001年/CD/ラテンジャズ/ビクター//Ⓟ&ⓒ Concord//邦盤/中古
  <★★★★>

モンゴ・サンタマリアをアップしたのは9/12ですから、そうたっていません。
ラテン・ジャズをまた・・・
ポンチョ・サンチェス(1951~ )、一体何枚目になりますかね。
特に大きく変わった気もしないので簡単に・・・
 
今までで一番新しい録音かもしれません、確信はないけれど。
なんてったって、音がいいからね。
 
今までと違うところ・・・
一番は、ゲストに、去年2月に亡くなってしまったチック・コリアが入ってい
ること。③と⑦。このころコリアはもちろんいたって元気だったんだろうな。
写真で見ると、ポンチョがいかにデカいかよくわかる。(写真 省略)
「スペイン」というラテン・スピリッツの超有名曲があるんで、ゲストに請わ
れたんでしょうかね。③はそういうタイプと言えなくもない。でもね、違うん
だよね、「スペイン」とは。だからチックのピアノはチックらしい音は出して
いるんだけれど、溶け込んでる感じでなく、むしろ埋没しがち。頑張ってアレ
ンジしてるだろうに、残念、最高とは言えない。
チックでなくウェイン・ショーター(この方はジャズ・ジャイアンツの一人で
しょう)の曲である⑦になると、更にチックらしさが出てないように思う。
ともに、不出来というんじゃぜんぜんないのですが。
 
二番目は、違いと言えるかどうか、ポンチョの歌が結構多めに入っていること。
バックコーラスなんかはいいんだが、リーダー自身の歌は、よく言えば堂々、
朗々としているものの、言いようによってはニュアンスの乏しい胴間声。ウー
ン、それは言い過ぎか。どこか間が抜けた感じに近いかもしれない。それを長
長聴かされるのは、どうもワタシは好きとは言えなかったですねぇ。
 
そのほかとしては、インストのアンサンブルの密度やセンスは、今まで聴いた
どれよりも洗練が効いて出来が良く、チックの入ったものも含めて、いろんな
タイプの曲が入って、まったくダレることがなく楽しかった。そして聴くほど
に変わってきたのは、極めて上質なジャズテイストがあること。始めは皆、ダ
ンサブルという印象だったんですけどね。だからこそ、前述の歌がなおのこと
フィットしないということにも繋がったと思う。
 
サルサやチャチャチャやルンバなんだからね、なんとなく中米やカリブのバン
ドだろうと思っていました。実は、(って、バカかと言われそうですが)アメ
リカのバンド。
ティト・プエンテ(1923-2000)もそうでした。ジャズへの親和性?を考えれ
ば当然だろう、なんて今さら言うことじゃありませんでした。
先日のモンゴ・サンタマリアは1922-2003。ポンチョは両者より30歳は若かっ
たんだ。
 
最後に蛇足。
このジャケット写真のセンス、よくわからん。ほとんど気色悪い。こんなに明
るい音楽なのに。

名古屋ダブルリードアンサンブル スペシャルコンサート

20220824(水)

名古屋ダブルリードアンサンブル

        スペシャルコンサート2022>

(1)リムスキー=コルサコフ:交響組曲シェエラザードより
            第一楽章「海とシンドバッドの船」
(2)リード:『アルメニアン・ダンス パート2』より
            「クーマル(結婚の舞曲)」
(3)ボロディン:歌劇《イーゴリ公より
            「ダッタン人(ポロヴェツ人)の踊り」
   ―休憩―
(4)大澤徹訓(1962-):9本のダブルリード楽器のためのバガテル集(2020)
            1~4
(5)山内雅弘(1960-):ダブルリードアンサンブルのための三章
 
  2022年8月24日、19:00開演/ザ・フェニックスホール/ライブ
  <★★★★△>

 

  (もう一ヶ月以上もたってしまいました)

またライブに行きました。新聞の小さめの広告で、即予約!(贅沢!)
名古屋の名が付いている通り、奏者は大半が名古屋の学校出身で、その
内半分が長男と同じ学校を出ていました。
スペシャルコンサート2022」というのは、おそらく2年か3年前に公
演予定だったのがコロナで今年2月に延ばされ、これも延びて今回にな
った。その3度目の正直に対して、スペシャルと付けたのかもね。
ワタシは1回目も2回目も知りませんで、今回のを見つけた。
ダブルリード9本ですよ、素敵な音にならないわけがない!
  ピッコロ・オーボエオーボエオーボエダモーレ、
  イングリッシュホルンバスーンコントラバスーン
小さいほうから並べるとこんなふうで、6種類。
ひょっとすると、チャルメラの合奏とか、バグパイプの合奏とかに似る
かも、なんてこともほんの一瞬は考えました、、、

いやー、すばらしかった。大当たりでした。(コストパフォーマンスもネ)
室内楽にピッタリの大きさのホールは300~350席。まあ欲を言えば
ホールトーンが乏しいので、潤いという点では物足りなかったけれど、作

曲技術、アレンジ技術、演奏技術で十分カバー出来ていたんじゃないでし

ょうか。

 
気に入った順から書くと、一番目は(2)のリードのもの。さすが、吹奏楽
の大立者。その代表作、とまで書いてある。さもありなん。でもねぇ、は
じめからこの楽器構成じゃなかったんでしょ?アレンジしたんだよ、きっ
と。解説には書いてなかったから、もともとだったこともあるかぁ。とも
あれ、あんまり素晴らしいので、珍しく涙腺が緩んだ。

このアルフレッド・リード(1921-2005)さん、一応現代音楽の年齢なんだ

けれど、完全にロマン派後期の系譜に属してらした(とワタシは思う)。
この曲の全曲が入ったCDを、帰りに(値引きしてくれていた)つい買って

しまいました。(これもねぇ、贅沢でした!) 遠からず鑑賞記書きます

よ。

 
二番目は(5)ですかね、山内雅弘という作曲家、知らないのですが、この
アンサンブルが委嘱しただけのことはあって、当アンサンブルの様々な特
徴、能力を最大限に発揮した尖って刺激的な曲調が最高。
 
あと3曲は同列だったでしょうか。
シェエラザード」なんてちょっと無茶なんじゃないかと始め思ったもん
ですが、迫力はなくても、色彩の妙には、なるほどなぁと思わされました。
全曲をCD録音しているのも納得です。
ダッタン人の踊り」もあのメロディ以外は大音響なので難しそうだと思
ったのを、見事覆してくれました。打楽器もないのにねぇ、工夫がスゴイ。
そして(4)。これが最もつまらなかったという意味じゃありません。それ

なりに面白い現代音楽だったのですが、(5)のインパクトに食われちゃっ

た。

地下鉄谷町線の東梅田で降りて、表へ出たら、見ていた地図となんだか様
子が違う。南北だけ確認して北へ歩いくとすぐ、こんな商店街の入り口、
これは繁華でないほうでしょう、があって、ちょうど交番も見えたもんだ
から、場所を訊き、会場へ。
摩天楼の底の浦島太郎・・・

 

映画『グリーンランド 地球最後の2日間』

人間は恐竜みたいにはいかないぞってんだ

20220903(了)

映画『グリーンランド 地球最後の2日間』

  (監督)リック・ローマン・ウォー//ジェラルド・バトラー/
      モリーナ・バッカリン/・・・スコット・グレン
  (音楽)デヴィッド・バックリー
   2020年製作/119分/G/アメリカ/原題:Greenland/DVDレンタル
   <★★★>

(映画.com解説から) 突如現れた彗星による世界崩壊までの48時間を、普
通の一家の目線で描いたディザスタームービー。突如現れた彗星の破片が
隕石となり地球に衝突した。さらなる巨大隕石による世界崩壊まで残り48
時間に迫る中、政府に選ばれた人々の避難が始まる。建築技師の能力を見
込まれたジョン・ギャリティ、そして妻のアリソンと息子のネイサンも避
難所を目指して輸送機に駆けつけた。しかし、ネイサンの持病により受け
入れを拒否され、家族は離れ離れになってしまう。人々がパニックに陥り、
無法地帯と化していく中、生き残る道を探すギャリティ一家が目にしたの
は、非常事態下での人間の善と悪だった・・・

これはカミサンが借りていたDVDの一枚。今週はワタシはこれだけ。
このところ、映画選びにリキが入ってません。
 
CGを駆使した大スペクタクルSFだろうと思っていたところ、そういう面も
あるものの、描きたいのはスペクタクル自体ではなく、すったもんだの避
難の経緯のほう。彗星の衝突と政府に選ばれた人々の避難というと、『デ
ィープ・インパクト』が構成上のタイプとして近いかもしれませんね。デ
ィザースター(巨大津波)からひたすら逃げる。
 
こっちは、恐竜を絶滅させたヤツよりでかい隕石が衝突するので、政府は
急遽生き延びさせる人間を選んで結構安直、明け透けに連絡し、グリーン
ランドに作ったシェルターに逃げ延びさせようとするんだが、当然ながら
いろいろあってこの家族にとって上手くいかない。
もとよりこの3人家族には問題があって、かなり前から夫婦の危機を迎え
ているし、子どもには重い持病がある。子どもの病気のために、せっかく
政府に選ばれたのに拒否されるなんてのは序の口で、「非常事態下での人
間の善と悪・・・」と書いてあるうちの「悪」と不運に、徹底的に翻弄さ
れる。果たして「善」はあるのか?助かる方法はあるのか?
この辺が見所なのですな。(まだやるのか?時間ないぞ!と気をもませる)
そもそもたった48時間しか残ってない中で、この逆境を凌げるもんかね、
と思いつつ観ます。これで助かったりなんかしたんじゃ、助からないその
他大勢に悪いし、、、えー、まさか、ホントに助かってしまうの?

音楽は可もなく不可もなく。まあこんなもんでしょうかねぇ。
 
疑問点がやたらとありまして・・・点数、かなり甘いかも。
 ・あのような混乱状況の中で、田舎の父親のところに、そう簡単に行ける
  はずがないのではないか。
 ・グリーンランドのシェルターに、最後、あんなにとんとん拍子に行ける
  はずがない
 ・民間の古ーい双発の旅客機が「あんなデコボコな所」に不時着できる?
 ・そもそもあれは本当に政府のシェルターなの?
 ・どうして勝手にやって来た民間人を受け入れるだろうか?

 ・シェルター暮らしが9ヶ月で済むんかいな?(これが一番かも・・・)

 

カミサンには面白かったそうなので、あれこれ言うこともないと思います、

カミサンにはね。でもワタシとしては一応ちょっとはジタバタしてみました。

 

ジュリー・ロンドン 4CD・8 クラシック アルバムズ Vol.1 2・3・4/4

20220816(了)

JULIE LONDON 

4CD・EIGHT CLASSIC ALBUMS Vol.1

                             2・3・4/4

<DISC2>

〈3〉CALENDER GIRL(1956)

  ①-⑬ ★★★★△

  ピート・キング(arr.)

〈4〉ABOUT THE BLUES(1957)

  ⑭-㉕★★★☆ 

  ラス・ガルシアと彼の楽団
<DISC3>

〈5〉MAKE LOVE TO ME(1957)

  ①-⑫ ★★★☆

  ラス・ガルシア(Leader)

〈6〉JULIE(1957)

  ⑬-㉔ ★★★

  ジミー・ロウルズ楽団
<DISC4>

〈7〉JULIE IS HER NAME Volume 2(1958)

  ①-⑫ ★★★★

  レッド・ミッチェル(b)、ハワード・ロバーツ(g)

〈8〉LONDON BY NIGHT(1958)

  ⑬-㉔ ★★★★

  ピート・キング(Leader.)
 

  2019年/CD/4枚組/ヴォーカル(ジャズ系)/REEL TO REEL/輸入/中古

<DISC2>

<3>「カレンダー・ガールって、昔のアメリカのヒット曲(ニール・セダカ)

か? と思ったら、全然ちがって、ほっとしました。

1月から12月まで各月を主題とした12曲を順番に並べ、バンド13に「13
番目の月」というタイトルの曲をつけ加えて締めている。発想はありふれて
いるとは思うものの、これが案外いい曲が多い。バラードが多いが単調だと
いう感覚は持たなかった。見事に素敵な曲が揃っていて、スタンダードなも
のも含まれているかもしれない。⑨の9月は知ってます。一曲一曲は概して
短い。モノーラルなのに、声だけでなくオケも豊か。時々付く男声コーラス
が古臭いけど、、、なんとなく、音の奥行きのみならず広がりを感じる。
すばらしいアルバム。(オリジナルアルバムのジャケ写は酷そう)
 

<4>「ABOUT THE BLUES」

聴いているとこれってブルースなのという疑問が出て来ましてね。ワタシも

よくわかっているわけじゃないけれど、黒人から生まれたもの。
でもここに集められている曲は、歌詞にブルースという言葉が入っているだ
けと考えればいいみたい。やや粘る歌い方を意識はしているものの、彼女自
身もオケもアレンジャーも、普通のヴァ―カルアルバムのセンスで作ってる
んじゃないかしらん。はじめの曲なんか、ブワーッとブラスが鳴るもんだか
ら、ちょっと構えちゃったが、だんだん普通にしんみりした曲が大半になっ
て、最後の㉖BOUQUET OF BLUES なんて、BOUQUETがフランス語だからか、
そりゃわからんが、フランス近代の木管アンサンブルのサウンドみないなの
が鳴りましてね、あれぇー・・・ですよ。
 
<DISC3>
問題の3枚目。 なに、問題かどうかだって、わかりゃせんのです・・・
つまり、、、この辺りのアルバム<5>MAKE LOVE TO MEが、色香を押し出
したもので、こういうのに対して、純真うぶな頃のワタシが、ガキとして違

和感を抱いた(≒妄想した)んじゃないか(ex.タイトル曲⑫)と想像した。

果たして・・・

たしかにねぇ、大人の恋心や色気があって、ムードたっぷりのいいバラード
集。スタンダードナンバーもたっぷり(⑤⑨⑩⑪など)。でも、アルバムと
してはむしろ個性不足かも。
第2集でもきっと書いたんだろうが・・・結論としてはなんの「問題」もな
かった。声自体は、あまり個性的でもないハスキーヴォイス。ここまでのス
ローテンポでよく崩れないもので(ex.③)、むしろ感心してしまう。
モノーラルとしてはいい音質。リマスターもきっとうまくいっている。オケ
の残響は長め。(曲の切れ目がひどく短い。次のアルバムも同じ。)
 

<6> 名前JULIEがタイトル。ここから「ステレオ」ですな。若干へんな音の

分かれ方。だいたいジャズだと1957年から1958年にはステレオに変わった。

クラシックはもうちょっと前で、1956年頃だったと記憶している。
ぐっとジャズ系のアレンジで、音の作りがこれまでとだいぶん違う。⑮で珍
しや、ヴァイオリンソロが入る。ここでの音質は、モノの最後の<5>より落

ちる。歌唱もそうかも。ジャズを意識したからかもなぁ。⑬⑯は誰でも知っ

ている超有名曲。

 

<7>JULIE IS HER NAME これはね、Volume2 とある通りで、<1>のと同

じように、ギターとベースをバックに歌うスタイルを採っている。

「ブルー・ムーン」で始まるアルバムの音が3人だけのものなのに、広がりも
色彩も格段に豊か。ベーシストの名は記憶しているが、このうまいギタリス
トは知りません。
<1>のしっとり感は同様でも、違うのは明るさ、かな。その分軽くなった。
そして、技量のみならず貫禄のようなものも加わった。スローテンポとミデ
ィアムテンポのバランスよく、3年後のもはやベテラン歌手のとても趣味の
いいジャズ・ヴォーカル・アルバム。Vol.1と並べて聴くのもいいかもね。
 

<8>LONDON BY NIGHT

<3>の「カレンダー・ガール」のアレンジャーの楽団のようで、優しい、ほ

とんど甘ったるい音作りが似ている。1958年録音であることから、音は
悪くないものの、あまり広がりが感じられない。音のレベルが揃っていない

ところもあるが、多分これはこのCDだけのことでしょう。歌唱は<7>同様、

とてもよろしい。

タイトルの「ロンドン・バイ・ナイト」は、こういうタイトルの曲があって、
ワタシはシンガーズ・アンリミテッドの歌唱で覚えた。素敵な曲でね、ここ
に入ってないのは残念。つまるところ、英国の首都の名でなく、彼女の苗字
を使った洒落のタイトルというだけらしい。
個々曲までは書くつもりはありませんが、一つだけ、⑱で不思議な転調が続
くもので、どうなったんだ!と、思わず聞き耳を立ててしまいました・・・
 
<1>~<6>のレコードジャケットの写真を虫メガネで眺めてみたところ、
とてもじゃないが趣味がいいとは言えない。お色気作戦的な売り方のために
こういう格好をさせられたんだなぁ、とわかるだけ。
 
ハイ、見開きの紙ジャケットにしまい、聴き終わりにします。
仕事中にもかけたりしていました。問題にならない時間帯になってから、ね。
(エントランスを挟んで向かいは市役所の分所ですから)
同僚のオッサンも若者も、この歌手名は知らないと言っていました。そりゃ
あこちらにとっても、都合がいい・・・
各アルバムの出来のムラはあまりないとは思うものの、最後のCD4,<7>と
<8>が、4枚中で最もいいのではないか。それと、本来の好みとは若干ズレ
があるけれど、そう、<3>の「カレンダー・ガール」。

 

 

ジュリー・ロンドン 4CD・8 クラシック アルバムズ Vol.1 1/4

20220816(了)

JULIE  LONDON 

4CD・EIGHT CLASSIC ALBUMS Vol.1

                                   1/4

<DISC1>

〈1〉JULIE IS HER NAME(1955)  

  ①-⑬ ★★★☆

  レイ・レザーウッド(b)、バーニー・ケッセル(g)

〈2〉LONELY GIRL(1956)

  ⑭-㉖ ★★★△

  アル・ヴィオラ(g)

 

  2019年/CD/4枚組/ヴォーカル(ジャズ系)/REEL TO REEL/輸入

VOL.2は去年の11月末と12月初めに分けてアップしている。
もっと前だと思った。けっこうダラダラ書いてましたね。
 
職場の業務用ラジカセで最初に聴くことがありますが、この4枚組の前半の
2枚はそうやって流し、ああこりゃ古すぎたかなあ、なんて思いながら仕事
をしたのです。

で、いつものように車の中に持ち込んだら、いいじゃん! いつものこと。

 

<DISC1>

<1>なんてね、1955年ですよ、ワタシはもう生まれてはいるけど、65年以上

前の録音ですよ。それが古びた感じがしない!

ベースとギターだけの伴奏なんてこんな昔からあったんやね。正直言って音
がちょっと甘いが、それも実は魅力の一つ。
そして最もやられたのが、一曲目が「CRY ME A RIVER」だったことかも。
アーサー・ハミルトンによって1953年に作詞作曲され、1955年にロ
ンドンによって歌われて大ヒットした。それもきっかけは、エラ・フィッツ
ジェラルドが歌う予定だったのが、歌手志望の売れないB級女優であるロン
ドンにお鉢が回ってきたんだそうな。その後、『女はみんなそうしたもの』
という映画に出演して歌ったのも人気を高めたそうな。
以後は多くの歌手がカバーして、歌のスタンダードになっただけでなく、広
いジャンルでいまだに取り上げられる。

えらい珍しいことに、この痴話もの、ちょっと歌詞を紹介してみたくなりま

した。

 
Now you say you're lonely             
You cried the whole night through         
   今更言うのね
   寂しくて、一晩中泣いたよ” って
Well, you can cry me a river             
Cry me a river                      
I cried a river over you                
   じゃ、私の前で泣いてよ
   涙が川になるまで泣いてみせて
   私はあなたのことを想って さんざん泣いたんだから
Now you say, you're sorry for bein' so untrue  
Well, you can cry me a river             
cry me a river                      
I cried a river over you                
   今更 “嘘ばかりついて、ごめん って言うのなら
   じゃ、私の前で泣いてよ
   涙が川になるまで泣いてみせて
   私はあなたのことを想って さんざん泣いたんだから
You drove me, nearly drove me out of my head 
While you never shed a tear             
   気が狂うほど人を好きにさせておいて
   なのにあなたは涙の一粒もこぼすことなんて無かった
Remember?                       
I remember all that you said             
Told me love was too plebeian           
Told me you were through with me and     
   覚えてる?
   私はあなたの言ったこと全て覚えているわよ
   “恋愛なんて本当くだらない” って
   “もうお前にはうんざりだ” って
Now you say, you love me              
Well, just to prove you do               
Come on and cry me a river              
Cry me a river                      
I cried a river over you..                
   今更 “愛してる” って言うのなら
    じゃ、それを証明して見せて
   さあ、私の前で泣いてよ
   涙が川になるまで泣いてみせて
   私はあなたのことを想って さんざん泣いたんだから..
 
「情緒纏綿たる恨み節」なんて書かれている。安直ながらなるほどそんな感
じ。ワタシがこの曲を好きになったきっかけの歌唱は、バーブラ・ストライ
サンドのもの。ロンドンのさらっとした色気の歌唱に対し、もちろんと言っ

ていいでしょう、ドラマティックな表現のやつ。4段目、5段目なんか強烈

な芝居調で、ホント、いかしてました。

当然聴いたのはLP。LPはたくさん集めました。80年代かなぁ。『ファニー・
ガール』に熱を上げた学生時代からだいぶんたってからのことだったはずで

す。その後すぐCDが一般的になった。アホなことに大量のLPはほとんど処分

・・・

 
えー、<1>は、バーニー・ケッセルのギターがじつにいい。ベースもそう。
むしろ、ロンドンの歌唱については、ちょっと不安なところがある(ex.④)よ
うでした。でもいいアルバム。ジャズ系のスタンダードナンバー中心。
 
で、<2>はベースもなく、ギターだけ。このギタリスト、知りません。
<1>では強くはなくても、リズムがちゃんとあって推進力になっていたのが、
ここじゃぁ、全くリズムがない。自在に引き延ばされたメロディがあって、
歌とギターがゆったりと絡まって進む。つぶやき合っている感じ。
疲れはしないんだけど、、、惹かれるという感覚もない。

 

 

本日はここまでにして、残り3枚(アルバム6枚分)は一気にアップするつ

もりです。

映画『モンスター・ハンター』

20220823(了)

映画『モンスター・ハンター』

 監督;ポール・W・S・アンダーソン/ミラ・ジョヴォヴィチ/トニー・ジャー・・・

                             ロン・パールマン

 音楽;ポール・ハスリンジャー
 2020年製作/104分/アメリカ/原題:Monster Hunter/DVDレンタル
 <★★☆>

 

この一作だけでは、邦題タイトルが少し違う感じ。
第二作があればOKやね。
原作に当たるんは、ゲームかな。(そうやて)  特に何が言いたいというよ
うなものはない、B級テイストの映画かもしれないけれど、アクションを楽
しく観ました。ハンターという段階には至っていない、やむなくモンスター
と闘わざるをえなくなった女を描いています。
 
導入では暗い画面で特殊な小隊が怪物と闘っているんだが、よくわからない
まま画面転換。
やはり特殊な部隊らしい一団が砂漠を偵察中に、とてつもない規模の砂嵐に
襲われる。この砂嵐、風も稲妻もこっぴどく、気が付けば女リーダー一人だ
けが助かっていて、そこはどでかい怪物が跳梁跋扈する異世界
なんで異世界に行かなあかんのん、とか言うてもしょうない。
始めに映る異界は砂漠で、「トレマーズ」や「DUNE」のサンドウォーム
ように砂の中を自由に泳ぎ回るやつがいるが、芋虫状でない。あくまで4つ
足の怪獣で砂上も動き回れる。彼女はそいつ(ら)に追い回される。アジア
系の男との遭遇や交流や共同戦線を併せて描きつつ、もとの世界に帰るべく
奮闘する彼女らの前に、今度はどでかいのがあらわれる。空を飛び、火まで
吐く。顔はアメリカ版のゴジラに似ている。これが本作のモンスターの本命
のようで、近代兵器(小さめの火器)なんかまるで通じない。もっとも、異

界には異界なりの武器がある程度はあったりするのね。でなきゃ対抗できな

い。

ついには異世界と現世界との行き来に光明が見えるのだが、それは光明と言
えるのか・・・なんてね。
まあ、十二分にハチャメチャなスペクタクルで、小学生なんか喜んでまうね、
きっと。
そして初めに出てきた特殊な部隊が締めにも出てくる。続編がないとわから
んが、どうやらこうしたモンスターを狩ることを専門にしているやつららし
い。彼女と彼らが協力してモンスターをやっつけることになりそう。
そのリーダー役があの面長の怪優ロン・パールマンで、ちょっとしか出て来

ませんから、いくらなんでも次作があるとわかる。そして、彼女がハンター

として目覚めることになる。

 
こうしたゲームが原作の映画って、映画のネタとしてどうなんやろう。
「ゲーマー」という人種は、こういう映画化、観たりするんやろか。デカイ
画面を使って、RPGに入り込んだほうがええんとちゃう? そうでもないの?
ま、余計なお世話です。
 
音楽はありきたりで残念賞。

マルタン、オネゲル、マルティヌー/協奏曲と室内楽曲集

20220813(メモ了)

マルタンオネゲルマルティヌー

      /協奏曲と室内楽曲集

フランク・マルタン(1890-1974):

(1)三つの舞曲(オーボエとハープ、弦楽五重奏、オーケストラのための)

   ①-③ 17:09
(2)小さな嘆き(オーボエとピアノのための)〇
   ④ 3:58
(3)短い小品(フルートとオーボエ、ハープのための)
   ⑤ 2:20

アルチュール・オネゲル(1892-1955):

(4)コンチェルト・ダ・カメラ(フルートとコール・アングレ、弦楽オーケストラのための)

   ⑥-⑧ 17:14
(5)組曲(フルートとコール・アングレ、ピアノのための)〇
   ⑨ 2:45
(6)アンティゴネ(オーボエ/コール・アングレとハープのための)〇
   ⑩ 2:40

ボフスラフ・マルティヌー(1890-1959):

(7)オーボエ協奏曲 ◎

 

   ⑪-⑬ 17:23
 
  ハインツ・ホリガー(オーボエ、コール・アングレ)、ウルスラ・ホリガー(ハープ)
  オーレル・ニコレ(フルート)、ジョン・コンスタブル(ピアノ)
  アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ
  指揮:サー・ネヴィル・マリナー
  録音:1991年10月、ロンドン、セント・ジョンズ・チャーチ Tot.74:15
  CD/協奏曲/2010/ユニヴァーサル・ミュージック/Ⓟ 1992/Decca/邦盤/中古
  <★★★★>
<ハインツ・ホリガーの芸術>と銘打たれている。
オーボエ奏者というだけでなく、現代音楽の作曲家としても有名だし、指揮
もやった。指揮はだんだん本職になって、ドイツの南西ドイツ放送のオケな

どとのたくさんの録音も残している。ワタシはケクランでお世話になってい

る。

 

(1) これは新古典、かな。

シェーンベルクのセリーに関わりつつも、無調には反対した、なんていうか

た。ぶっているような気もするんだけれど、仄暗く、かつきびきびとした音
楽はなかなかカッコイイ。低弦のリズムは「春の祭典」に似る。情感はない。
フラメンコの要素?③なんかね、ははぁ、なるほどなぁ。
深みは感じないけど、この時期にぴったりの「涼やかさ」。冷房の効いたと
ころでゆったり聴くのがヨロシイ。(ワタシは当然深夜)
きっと生演奏映えするね。いずみシンフォニエッタ大阪にちょうどいい。
一点、こんなこと書く必要があるかどうか怪しいが・・・オーボエに「スラ

ー」をさせている。クラリネットじゃあるまいし、はっきり言って、何が面

白いのだろう・・・。

(2) オケも弦楽も付いてない。嘆きとまでは言えないが、悲し気な牧歌。

(3) 三重奏で、上記よりさらに短い。やはり牧歌風ながら複雑なニュアン

ス。ハープが効いている。

(2)と(3)は自作から切り取ったとか書いてある。
 

(4)ロマンティック。夢見るようなサウンド。(1)のような情感のない

音楽とは(良し悪しじゃなく)違う。センチメンタルとかメランコリック

とかいった言葉が使えるね。
解説には書いていないが、ワタシには英国風味を感じました。特に⑦と⑧。
ドビュッシーラヴェルのちょっと先を行くような和声とか、ふわっとし
た感じとかもいい。(1)とは違って暖かさがあるのも魅力です。
オーボエでなくコール・アングレなのも、落ち着いた感じ。

(5) 牧歌的。3つぐらいに分かれてましたが、いかんせん短い。

(6) オーボエとコール・アングレを持ち替えてハープと2重奏。4つぐ

らいの部分に分かれて、モチーフを繋いだふう。面白いが尻切れな感じ。

 

(7) なんでもできちゃうマルティヌーオーボエ協奏曲。センスあるね

ぇ。オーボエ協奏曲として定番的人気のものだそうな。知りませんでした

が、うまいもんです。もちろんこの方のものだから、決して新しさや尖っ
た感じはないし、名曲扱いもされないかもしれないものの、技巧の華やか

さ、躍動感、まとまりのいい音楽的センスなど、人気は続くんじゃないで

しょうか。

 

同年代の作曲家3人の、同じような編成の曲を集めた、うまいアルバム。

素敵でした。

帯には現代ものも1枚紹介されています。いつか、気が向いたら・・・

いやいや、オーボエについちゃあ、ダブルリード族のライブが待っている

のでした。