休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

志ん朝/「明烏」「船徳」

20240324(了)

古今亭志ん朝(1938-2001)

 (1)明烏(あけがらす)

     録音;1981年4月15日、三百人劇場

     <★★★☆>

 (2)船徳(ふなとく)

     録音;1979年7月5日、 三百人劇場
     <★★★△>
  CD/落語/Ⓟ1981・1982 Ⓒ1993 Sony Music /中古

 40過ぎの元気いっぱいの志ん朝さんです。

どちらも有名な古典のようで、ライナーにはそれぞれの歴史がしっかり書かれ
ている。そこまで追いかける気はありません。志ん朝さんのアレンジ部分につ
いてもそう。
 

(1)あけがらす;

面白かったです。商家の本ばかり読んでいる堅物のボンボンが父親の策略に引

っかかり、知り合いの札付き二人(って、悪い奴じゃあないんだが)に頼んで、
吉原に連れて行ってもらう。荒療治だね。
観音様に行くと偽って連れて行ったもんだから、はじめはその齟齬がおかしく、
バレてからはどうなだめすかすかがおかしい。
 
この出し物は、上手くできた艶笑譚(というか場所が遊郭の噺)なので、客の
盛り上がりようも大変なもの。人気も高いだしもののようです。ちらっと読ん
だら、志ん朝さんのアレンジ部分も利いている。笑いました。
恥ずかしながら一つだけ。ある短い言葉がわからなかった。2回出てくる。簡
単そうなんだけど、多分ワタシ知らない言葉なんだろうな。これさえわかれば
★4つだったのに。気になるんだなぁ、こういうの、残念。
 

(2)ふなとく;

まくらでは、船の上でションベンをさせてもらえるようになるまでに千両はか

かるなんて紹介されている。
①この主役もどこぞのボンボンで、贅沢な舟遊びができる身分。彼は舟遊びを
するうちに、女性受けのこともあって船頭になりたいと思うようになってしま
い、強引に、なっちゃう。若旦那でなく「徳」(とく)と呼ばせることに。
②船宿のボスが使用人たちを集めて、「その」お披露目をするに際して、使用
人たちのすったもんだ。ギャグはおかしいが、本筋とは離れているせいか、不
自然。
③船頭の修業をしていないままのある日、船頭が出払って自分しかいない時に
客が来てしまう。事情を知るカミサン、一旦は断るんだが、客に押し切られて

徳に船頭をさせることにするが、当然とはいえ、それがとんでもないことにな

ってしまう・・・

こんな感じでした。口調が早くて、こっちでも、何べん聴いてもよくわからな
いところがありました。まあそれはともかく、なんとなく話の構成が(②のと
ころのありようが)ちょっとヘンだったというか、②と③のつながりがない、
プッツンと切れてしまっているところが、ちょっと引っかかりました。