休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『イマジン』

ほとんどが視覚障害者ばかりの映画 初めてです

20240402(了)

映画『イマジン』

 アンジェイ・ヤキモフスキ監督/エドワード・ホッグ/アレクサンドラ

               ・マリア・ララ

 2012年製作/105分/ポーランド・ポルトガル・仏・英合作/原題:Imagine/
 劇場公開日:2015年/DVDレンタル
   <★★★△>

ジョン・レノンの曲とは全く関係なし。視覚障害者の映画でした。
場所はポルトガルリスボンなんだが、地元の人以外はほぼ英語のセリフばか
り。しかも監督はポーランド人だそうな。
 
ここに、寄付で運営しているこじんまりとした盲人の(多くが子供ばかりの)
盲学校があって、そこに、ある男性教師イアン(彼も盲人)が、穴埋めなんだ
ろうか、赴任してくる。施設の運営者とは知り合いらしい。
彼が雇われたのは、他に見につからなかったからやむなく、という感じ。やむ
なくの理由は想像だが、彼の生き方(行き方)や教え方が危険だから。
 
教師といっても、専門教科があってというものじゃなく、盲人としてどう行動
するか、といったことばかりが出てくる。
イアンは例の白い杖を使わず、「反響定位」という音の反響で周囲を理解する
特殊技能的なテクニックが使える。それを生徒たちにも教え、尻込みせず外の
世界に出てすばらしい生を享受すべきたと説く。
かなり過激と言ってもいい内容でしょ、これ。驚きました。
 
果たして彼はそんなことを本当に教えてやれるのか、運営者とぶつかるんじゃ
ないか、といったことだけでも関心が尽きないのに、何故か一人妙齢の美人エ
ヴァ(美人かどうかは、まぁわからないはずなんですが、美人だと言われるシ
ーンがあるのです)がいて、彼女を外の世界へ誘い出す。
どこかロマンスっぽいムードすら漂う。そのロマンスには、ちょっとミステリ
アスな部分がいくつかあって、おしまいには明かされる。その明かされ方だと
か、男の子と街へ港へと外出し、埠頭の先まで行った時のサスペンスや上記テ

クニックの披露の部分とか、割合淡々としたお話の進み具合の中にも、十分盛

り上がりが用意されていました。

また、幕切れなんて、オシャレで、、、ちょっとやりすぎというか、危なっか

しすぎやせんかというか、そんな気がしました。

 
主要キャラクターのほとんどが盲人なんて映画、初めてじゃないですかねぇ。
多分イアン役とエヴァ役は、盲目は演技なんだろうとは思います。イアンの義
眼はかなり動いてました。またエヴァの視線がズレたり合ったりしていたよう
に見えました。彼女が時々見せた「ロン・パリ」、つまり、目の焦点がズレて
いる状態を、ワタシも意図的に作れます。だから、それができる演技者も当然

いるだろうと。もっとも、失礼な言い方かもしれませんが、逆(つまりもとも

と「ロン・パリ」の人が折に触れ、正常な視線に戻すの)は難しいでしょうね。

(以上、アラ探しっぽくなってしまいました)

話はそれて・・・
スマホは目に良くない、、、きっと。メガネの悪さも追い打ちをかける、と

いう興味深い知見を数日前知りました。主にレンズを繋ぎとめている筋肉に

かかる負担のことです。

話は飛んで、生まれつきや小さい子ども時代での失明は、諦めて適応してゆ
くもののよう(あくまで想像)なんだけれど、中高年での失明、特に高齢で
の失明ってのは、、、死にたくなるに違いないと思うんだが、どうなんだろ

う。失明が先か、命が尽きるのが先か、という状態のオフクロのことも思い

ました。

 
さらに話がそれて、、、
映画作家のことはさほど意識しません、そりゃいくらかは知ってますけどね、
覚えてられんのですよ。興味の持ちように関わるんでしょうけど、好みに合
いそうってだけで選んでいるわけでもない。だものだから、訳知りの反応は
(音楽だとできるくせに)できないです。それにしても、ここんとこ、自分
としては「外れ」が多いなぁ。エエカゲンな表現ですが「芯を喰わない」傾

向にまた戻ってきているなぁという感じです。といっても、当然ながらあま

り気にしちゃいませんけど。