休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『search サーチ』

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20190428(了)
映画『search サーチ』 searching

 アニーシュ・チャガンティ 監督//ジョン・チョウ/デブラ・メッシング
 2018年/米映/102分/DVDレンタル
 <★★★★>

〈映画.com解説〉から 物語がすべてパソコンの画面上を捉えた映像で進行し
ていくサスペンススリラー。16歳の女子高生マーゴットが突然姿を消し、行方
不明事件として捜査が開始されるが、家出なのか誘拐なのかが判明しないま
ま37時間が経過する。娘の無事を信じたい父親のデビッドは、マーゴットのPC
にログインして、InstagramFacebookTwitterといった娘が登録しているSNS
にアクセスを試みる。だがそこには、いつも明るくて活発だったはずの娘とは
別人の、デビッドの知らないマーゴットの姿が映し出されていた・・・
セリフはともかく、パッパッとネット画面が変わっていく。そりゃまあ、あたりまえ
なんでしょうが、この次から次へとアップされる簡単そうな英語が、恥ずかしな
がら大抵わからないというか、ついて行けない。これがいらいらしました。これ
がわからないと意味ないんじゃないか!と映画にも自分にも毒づくしまつ。結
果的にセリフだけで‘用は足りた’んだけれど。
でも面白かったです。
こんなパソコンの画面ばっかりで映画ができてしまうなんて、悲しい気がしな
いでもないですが。
こういう画面の映画を続けては観たくはないものの、間違いなくワタシタチは
現段階ではこういう世界に生きている。その感覚はそこいらじゅうにあるもの
なのに、意外や意外、新しかった。点数は甘目。
トランプさんがケンブリッジ・アナリティカ(S・バノン創設)と結びつくことで、そ
れだけでは無理かもしれんが、大統領選挙を勝ち抜いた。このプロファイリ
ングの力はすごいらしい。バノンはEUの選挙にも食いついて、GDPRという考
え方を覆えそうというポピュリズムや極右勢力に加担し、世界を恐がらせてい
る。彼や彼らは個人情報なんて、守るもんじゃなく、惜しげもなく差し出して、
それによるありとあらゆるサービスや恩恵を受けるべきなのだという。
そしてポピュリス政治家たちは当然というべきか、口が妙にうまい。
ただ同然でネット社会を享受しているつもりが、実際にはプライバシーや個人
情報を新しいある種の通貨として支払っていることを、ほとんど意識していな
い・・・
GAFAのうち「F」は個人情報のルールを厳しくする方向だとのたまったものの、
どれだけのことができるんだろう・・・
カリフォルニア州議会はGDPRに賛同するかのように、かなり厳しいプライバシ
ーや個人情報の保護を法律として作ったし、さらに厳しいものにしようという動
きも取っている。その辺がアメリカやね。
難しいとは思うが、個人情報は最終的にはやはり自分に取り戻さなきゃいけ
ないものなんじゃないか・・・
日本もGDPRを無視していたんじゃ、経済活動だってとんでもなく遅れをとるこ
とになるんじゃないか・・・
なんてぇのは、正しいかどうかは知りません。テレビのドキュメンタリーの受け
売りです。
でも、「こういう世界」なんだからと、甘んじてはいけないのですよね、きっと。