li20241126(了) |
映画『ホールドオーバーズ
置いてけぼりのホリディ』
アレグザンダー・ペイン監督/ポール・ジアマッティ/ドミニク・セッサ |
/ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ |
2023年製作/133分/米映/原題:The Holdovers/DVDレンタル |
<★★★★> |
1970年、マサチューセッツ州のバートン校という全寮制の、中高の一貫校や |
ね。アメリカはべトナム戦争の真っ最中。 |
冬休みが近づいてざわついているが、生真面目て皮肉屋で厳しいために嫌わ |
れ者の古代史ポール・ハナム先生の教室は不穏そのもの。評価が低すぎて親 |
が認めてくれない、卒業にも響くかもしれない生徒が何人もいる。だもので、 |
追試をめぐって悶着・・・ その悶着の種を撒いた生徒が約二人。タイプは |
違えど、どちらもどう見てもいけ好かないヤツラ。 |
かつてはハナム先生の生徒だったこともあるという校長(今は学校の運営に |
しか興味がない)に睨まれ、冬休み中の学校と生徒の管理監督を仰せつかっ |
てしまったハナム先生。事情で帰れず学校にホールドオーバー(≒居残り) |
せざるを得ない生徒が5人。ほかに厨房担当の太った黒人女性、用務員的な |
黒人男性が一人。以上が残留組となる。生徒の中には、古代史の問題児二人 |
が含まれていて、やけに不穏だなあという導入。 |
ところが、問題児二人のうちの一人は学校にとって金づるの家の鼻持ちなら |
ないバカ息子なんだが、急転、彼の親がヘリで迎えに来て他の3人も連れて |
出て行ってしまう。 |
残るは先生、厨房女性(メアリー)、用務員男性、そしてもう一人の問題児(ア |
ンガスというひねくれ者)。さあどんな居残り生活が待っているのだろうと |
いうシチュエーション・・・ 用務員を除いた3人が、立場、事情、性格な |
どもあってぶつかり合いながらも、不思議に認め合ってまとまるというか、 |
要するに馴染んで親しくなって行くことになるのね。白眉はボストンへの規 則違反の小旅行。 |
上手く書けないんだけれど、彼らの関係性が変って行くのが見どころ、楽し |
みどころ。そして、わかりやすい、妥当な結末が待っていました。 |
なんだか既視感に近いものを覚えはしたのですが、そんなことはよろしい。 |
いい夜長を過ごしました。三人の役者もよかった。 |
ポール・ジアマッティの斜視、本当じゃなく、コンタクトだったんだ。本当 |
なので、それを脚本に使ったんだと思いました。 |
ボーリングのシーンがありまして、もともとボールって、あんなに小さいも |
のだったんですか? 歴史や由来はまったく知りませんが、学生時代――きっ |
とブームのおしまいの頃じゃないかな――に集中的にやりました。 |
(蛇足ながら、この映画、カミサンにもかなり受けてました) |