20190405(了)
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ヴィラ=ロボス(1887-1959) :交響曲 第1番,第2番 |
交響曲 第1番 「知られざるもの」(1916) 26:49 ‘O Imprevisto’ |
①Ⅰ.Allegro assai moderato 7:21 |
②Ⅱ.Adagio 7:58 |
③Ⅲ.Scherzo:Allegro vivace 4:35 |
④Ⅳ.Allegro con brio 6:56 |
交響曲 第2番 「昇天」(1917/1944) 48:37 ‘Ascensão’ |
⑤Ⅰ.Allegro non troppo 17:28 |
⑥Ⅱ.Allegretto scherzando 8:44 |
⑦Ⅲ.Andante moderato 9:46 |
⑧Ⅳ.Allegro 12:39 |
イサーク・カラブチェフスキー(指揮)/サンパウロ交響楽団 |
録音;2017年2月、サラ・サンパウロ、ブラジル Tot.75:26 |
2017年/CD/クラシック/管弦楽曲/Ⓟ&ⓒ 2017 Naxos/輸入 |
<★★★★> |
<帯紹介文> ヴィラ=ロボス以前のブラジルで「交響曲」と名の付く作品を書い |
た人は数えるほどしかいませんでした。彼の少し前の世代のオズワルドの交 |
響曲第1番が初演されたのは1917年頃とされていますが、この曲がヴィラ= |
ロボスに影響を与えたのかは、わかっていません。それよりも当時のヴィラ= |
ロボスの関心はフランス音楽にあり、この2曲の交響曲もフォーレやダンディの |
作品との共通性を探ることができます。交響曲第1番は時にブラジル風の情熱 |
を示しており、かたや、交響曲第2番は1917年に構想されたものの、1944年の |
初演時までに再考を繰り返したためか、熟達した技法が感じられます。 |
ヴィラ=ロボスの交響曲のタイトルは、どれも想像を働かせることはできますが、 |
作品を直接表現するものではなく、この第2番も当時の作曲家の心理状態を |
描いたものと推測されます。数々の引用が、独特のハーモニーで包み込まれ |
た面白い作品で、後の「ブラジル風バッハ」も予見させます。 |
フォーレやダンディですか。ダンディは随分前、「フランスの山人の・・・」以外 |
のなん曲かを集中的に聴いたことがありますが、こんなんだっけ?忘れちま |
ってら。例えばルーセルとかを聴きつけたような気になった瞬間はあったん |
だけど。 |
でも素敵でした、2曲とも。 |
魅惑的な音色が次から次へと出てくる。‘独特のハーモニー’と書かれてい |
るのはそういうことでしょう。この音色的な魅力については、あとの交響曲に |
だって勝るとも劣らないのではないですかね。 |
全体のまとまりは1番では少し弱く、どこか夢の中のような感じ、あるいは20 |
世紀前半の古いサスペンス映画の音楽をまとめたような感じ・・・ |
第2番になるとメロディアスさが増す。英文紹介だと、チャイコフスキー、リムス |
キー=コルサコフ、ドビュッシー、プッチーニなどの引用があるみたいな書き方 |
がある。その辺はようワカリマヘン。でもメロディアスさ≒歌謡調は何とはなし |
に南アメリカ大陸を感じさせる気がするのが面白い。そして全体的には、ちゃ |
んとアメリカ大陸全体の匂いもする。けっして、そうに違いないというような誘 |
導されたものじゃないと思う。 |
解説に書いてあるような「ブラジル風バッハ」を予見するところまではいかなか |
ったけれど、それは第一楽章のことを言っているのかなあ。そう言われればそ |
うかもしれない・・・
‘Ascensão’は英語表記の ascension だろうから、theを付けて‘キリストの昇
天’。まあそんな意味なんでしょう。コルトレーンのアルバムタイトルにこれが
付けられたものがあって、邦題は“神の園”でした。学生時代が終ってからは
聴いたことがありません・・・
ともあれこのタイトル、気にしてもしょうがないと思う。
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第1番よりはだいぶん充実感が増して、なかなかの名曲なんじゃないか。 |
これでヴィラ=ロボスの交響曲はすべて聴いたことになります。 |
あとのほうになると、主張が強く出ているかのような解説になるのですが、そ |
の強いタイトルの意味するものほどは‘厳しくない音楽’が多かったですね。 |
そういうこととか、「ブラジル風バッハ」のような持ち味が発揮されていないとい |
うことで、あまり交響曲作曲家としては認められていないようなのですが、それ |
ってもったいない!ワタシは立派な交響曲作曲家だと言いたいです。 |