| Heitor Villa-Lobos (1887-1959)・・・ |
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| (紹介文から) 生涯に12曲の交響曲を書いたヴィラ=ロボス。自由な作風を求 |
| めた彼と「新古典派」の様式は必ずしも親和性の高いものではなく、1910年代 |
| に書かれた交響曲第1番や第2番は、まだまだ後期ロマン派の影響が強く、実 |
| 験的要素の高いものでしたが、1940年代から50年代に書かれた第6番以降の |
| 交響曲では、ブラジルの民族音楽をふんだんに取り入れた独自の作風を確立 |
| させることに成功、世界大戦中の不穏な空気も取り込んだ激しい作品を次々と |
| 書き上げました。ちょうどその頃の北アメリカの主要な都市のオーケストラは、 |
| 行政的な援助を受け、芸術的な発展を見せていた時期で、ラテンアメリカ最大 |
| の作曲家として広範に認められていたヴィラ=ロボスの作品も盛んに演奏され、 |
| これらの交響曲は、コンサートで高い人気を博していました。しかし、聴衆の好 |
| みは「ブラジル風バッハ」などに移り、彼の交響曲は次第に演奏頻度が減少。 |
| 21世紀になってようやく「交響曲作曲家」としてのヴィラ=ロボスが再評価され |
| 始めています。 |
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| 一旦は人気を博した交響曲だが、「ブラジル風バッハ」などに人気が移り、いま |
| やっと再評価されている、か。 |
| これは2017年発売のCD。もっと前からこういう書かれ方だから、再評価という |
| のはなんとなく眉唾っぽいかな・・・ |
| 以前聴いた交響曲でも書いたはずだけれど、この3つの交響曲は、ワタシの感 |
| 覚では、少々金太郎飴ふうなミヨーに似たサウンドが聴けました。ミヨーもね、 |
| 交響曲では、それほど素っ頓狂ななサウンドが目立つわけではない・・・ |
| それと、カンタータ風な10番のところに書いてあった宗教・人種問題・ブラジル |
| の歴史のカラフルな表現、それに心象風景といったところが中心的なようです。 |
| ドイツの絶対音楽の系譜とは基本的に違う。 |
| 早い話、ブラジル風バッハのような内容を交響曲として作ったというところでし |
| ょう。それにこの楽章別に性格わけができている点がむしろわかりよく、カッコ |
| もいい。 |
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| 8番は、シューベルトの『GREAT』の出だしのようなメロディではじまるも、シュー |
| ベルトとは縁もゆかりもないお国ものらしい民族色にあふれるカラフルなサウン |
| ドは、大変に魅力的。第2楽章は憂鬱な思索的楽章。第3楽章はキラキラと輝き、 |
| 終楽章は堂々としている。この第3第4楽章では、なんとなんと、「ビギン・ザ・ビ |
| ギン」が主題の一つとして使われている。 |
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| 9番は、出だしは何かで聴いた気がする(ブラジル風バッハ?)が、思い出さない。 |
| 歴史にでもウェイトがかかっているのか、オケのサウンドは8番ほどの華やかさ |
| は引っ込み、若干重い。でも全体的には8番と共通点があると思う。もっとも、 |
| 8番や11番に比べると、どこかスッキリしない。 |
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| 11番もどこか9番と繋がった感じで始まり、歴史や社会的事件などに材を取っ |
| 多様な感じで始まるが、9番よりは若干明るく色彩的で激しい。 |
| 紹介文には「大戦中の不穏な空気も取り込んだ激しい作品」などとあります。 |
| 物々しさはないけれど、深く広がる。これがヴィラ=ロボスの戦争の音」 なのか |
| もしれない。 |
| 戦争の終わりはラヴェルの「ダフニスとクロエ」の大団円のような盛り上がりを |
| 示した後、ベートーヴェンの「田園」(!)のメロディで穏やかになり、再び徐々 |
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に明るく盛り上がって終わる。
| 合唱が入って長大な10番や12番よりは、親しみやすい交響曲3つ。 |
| 聴けば気に入る方も多いんじゃないかと思うが、チャンスは少なかろうねぇ。 |
| これで、3・4・6・7・8・9・10・11・12番を聴いたわけで、5番が聴けない以上、残 |
| るは1番と2番。 |
| フランス音楽の、例えばフォーレやダンディの影響を受けたと書いてある。 |
| ならば聴かなきゃ! CDあと1枚分。ま、いつか聴いてみます。 |
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