休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

トルヴェール・クァルテット・ベスト

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20190125(了)
トルヴェール・クァルテット・ベスト
TROUVER、TROUVÈRE/Trouvère Quartet Best
〈Disc1〉76:00
サクソフォン四重奏曲           作曲:長生 
  ①PERDRE(5:36) ②CHERCHER(3:57) ③ASPIRER(4:56)
  ④TROUVER(5:24)
サクソフォーンのための小四重奏曲 作曲:J.フランセ
  ⑤冷やかし(2:45) ⑥カンティレーネ(2:34) ⑦滑稽なセレナーデ(2:01)
アンダンテとスケルツォ          作曲:E.ボザ
  ⑧アンダンテ(4:18) ⑨スケルツォ(2:44)
弦楽四重奏曲 ヘ長調 第一楽章  作曲:ラヴェル 編曲:新井靖志(7:35)
フランス組曲 Ⅰ.ノルマンディ       作曲:ミヨー 編曲:磯田健一郎(1:38)
カルメン・ラプソディー         作曲:ビゼー 編曲:長生 淳(15:51)
デューク・エリントンの時代から   作曲:D.エリントン/長生 淳(16:14)
〈Disc2〉64:03
トルヴェールの「四季」春/アレグロ   作曲:ヴィヴァルディ/長生淳(4:07)
オレオ                   作曲:S.ロリンズ 編曲:本田俊之(2:13)
Strange Grass Hopper         作・編曲:菅野洋子(5:24)
バラード・フォー・トルヴェール    作曲:横内章次(4:07)
My Favorite Things           作曲:R.ロジャーズ 編曲:真島俊夫(6:15)
ブエノスアイレスの夏         作曲:ピアソラ 編曲:啼鵬(5:12)
The 7th Wonder            作・編曲:本田俊之(8:20)
D・ウォーク                作・編曲:本田俊之(4:30)
サクソフォン・パラダイス         作曲:本田俊之(11:25)
  ⑨Ⅰ.2:48 ⑩Ⅱ.3:30 ⑪Ⅲ.5:07
アトム・ハーツ・クラブ・クァルテット   作曲:吉松隆
  ⑫アレグロ(2:44) ⑬アンダンテ(2:28) ⑭スケルツォ(1:48) ⑮フィナーレ(2:21)
トルヴェールの「四季」 夏/プレスト  作曲:ヴィヴァルディ/長生淳(2:42)
  トルヴェール・クァルテット/〈ピアノ〉小柳美奈子(D1;⑩-⑬、D2;①⑥⑫⑯)
  〈ゲストSax〉本田俊之(D2;②⑧⑨⑪)/〈Perc.〉山口多嘉子(D2;③⑤⑥⑦)
  2002年/CD2枚組/クラシック系/室内楽系/東芝EMI/中古
   〈Disc1〉<★★★★> 〈Disc2〉<★★★☆>

たまに・・・確実に・・・聴きたくなるサクソフォン・クァルテットもの。日本の
アーティストです。リーダーであろう須川展也の関連で見つけたアルバム。
なんとも珍しいことに“ベストもの”!
  須川展也(ss.)、彦坂眞一郎(as.)、新井靖志(ts.)、田中靖人(bs.)

はじめっからサクソフォン・カルテットに行きついたわけじゃない。木管アン
サンブルというくくりが最初で、そもそものはじめは、モーツァルトの「グラン
パルティータ」というしごく当たり前なもの。いくつかポツリポツリ聴いてい
るうちにインパクトがあったのがデュファイエ・クァルテット。けっこう長い話
なのです。2曲目の作曲家であるフランセの木管ものもポツリポツリの一つ。
〈Disc1〉
いきなりだけど、長生淳という人の曲①-④、これがこのベスト盤の白眉
じゃないだろうか。セリーとかいう感じじゃないけれど、変化やセンスに富
み熱量もデカイ。十分尖がっている。この作曲家はこのあともアレンジと
いう形でいくつも参加している。(他のアルバム紹介欄で、このカルテット
の‘パートナー’と書いてあった)
それに比べると、フランセのたまたま知っている曲⑤-⑦は、美しくセンス
いっぱいながら、時間がたっているって感じかな。そのクラシックらしい古
さもいいんですがね。ついでに言えばフランセは、ワタシが木管アンサン
ブルを一層好きにさせた作曲家の一人。
ボザの曲⑧⑨もたまたま知っています。どのCDに入っていたか思い出せ
ません、このジャンルではきっと有名なんだね。甘いサウンドが非常に魅
力的でラヴェルを思わせるところがある。スケルツォはアンサンブルとして
超絶技巧。
ここからはピアノが加わっている。
⑩はそのラヴェルの超名曲弦楽四重奏曲から第一楽章。合いますねぇ!
元のアルバムにはほかの三楽章も演奏しているようで、聴きたい!
  これを全部聴けるCDは手に入るみたいだけれど、悲しいかなそこがベ
  スト盤を手に入れてしまった時のつらいところ。Disc1の⑬、Disc2の⑫
  -⑮がダブってしまう。
⑪もいいけどな、好きなミヨー、これでは短すぎ。オリジナルへどうぞ・・・か。
カルメンのごちゃまぜ⑫。いやカルメン自体もごちゃまぜなんだけど、ほか
の全く関係のない曲がいろいろ挟まって、遊び心満載の編曲。例えばイタ
リア民謡や‘シェヘラザード’・・・
⑬上記遊びはこのエリントンものでもっと徹底的に発揮される。エリントン
の名曲以外に、ガーシュインラヴェルの‘ダフニスとクロエ’や‘ボレロ’、
ストラヴィンスキの‘火の鳥’・・・などなど、これは長生淳氏の異常なほど
凝った(遊んだ)編曲。
〈Disc2〉
2枚目は1枚目とは雰囲気が違ってますね。なんかいい言葉を探してみま
しょう・・・
全体が『四季』からの春①と夏⑯で挟まれている。それらはこれでもか!
というくらいの凝り方。もうわかったようなものだけど、長生淳さん、スゴイ。
‘春’では「春が来た」まで入っているよ。
それらに比べるとロリンズの②はジャズの本田俊之さんのアレンジ、まあ
大分ジャズから逸脱しているようでもあるけれど、ジャズはジャズ。
③は菅野洋子(よう子)さんで、アニメやゲームやCMなど、とにかく夥しい
(夥しすぎる!)数の楽曲をいろんなジャンルに提供するのみならず、編
曲やアレンジ、アルバム製作にまで関与している。まあ日本の男女を問
わない洋楽系のトップ・コンポーザーの1人。東北大震災の『花は咲く』だ
とかNHK大河ドラマの『おんな城主 直虎』なんてのもそうでしょ?その彼
女の一曲。抜群のセンス。おそらくこのグループや須川個人のアルバム
の中にもたくさん入り込んでいるんでしょう。
④ジャズバンドの大物の残したバラード。おとなし目でいいアクセントです。
コルトレーンのアドリブのフレーズもしっかり入れて、絢爛豪華なアレン
ジ。長生氏じゃないけれどクラシックのフレーズ(大峡谷?)もちょろっと。
ピアソラの⑥は有名曲二つ。アレンジャーは日本のバンドネオン奏者。
⑦と⑧は本田俊之のオリジナルの本人アレンジ。⑦はジャズ系のイディオ
ムがベースにある気はするものの、とにかく超絶技巧を要する超難曲だ
そうです。⑧のDはDinosaurのDで、つまり‘恐竜ウォーク’。コミカル。
⑨-⑫も続いて本田俊之。ご本人が演奏にも加わっている。分厚い音は
少なく、かわいく軽快な調子が支配している。やはりジャズベースみたい。
⑫-⑮は吉松がビートルズ(サージェント・ペパーズ・・・)、ELP(タルカス)、ピクフ
ロイド(アトム・ハート・マザー)、イエス(こわれもの)、‘鉄腕アトムの十万馬力’
をシェイクして作ったという弦楽四重奏曲、それをトルヴェール流にアレン
ジし直したとか。なんやねん、それ。でも吉松さんらしいかぁ。
で、締めの『四季』の夏。短いので、さほどいじらず、わりと(あくまで、わり
と、ですけどね)真面目!

大雑把には、1枚目がクラシック寄り、2枚目がポップス寄りというぐらいの
分かれ方かしらん。そう言ってもあんまり意味はないようなんだけど。
とにかくこんなに上手いサクソフォン・カルテットがずっと日本にあったなん
て、ワタシャ‘もぐり’だったんだね。
ワタシの好みは・・・Disc1の1曲目から4曲目まで。なーんだと言われそう
ですが。
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