| 20231021(了) |
デューク・エリントンの時代から
/トルヴェール・クァルテット
Duke’s Time/Trouvère Quartet
| (1)弦楽四重奏曲 ヘ調長/M・ラヴェル |
| (サクソフォン版/Arr.新井靖志) |
| ①7:35 ②5:49 ③7:47 ④4:30 |
| (2)サクソフォン四重奏曲/A・デザンクロ |
| ⑤5:16 ⑥4:52 ⑦5:02 |
| (3)アトム・ハーツ・クラブ・クァルテット/吉松 隆 |
| ⑧2:44 ⑨2:28 ⑩1:48 ⑪2:21 |
| (4)デューク・エリントンの時代から |
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(デューク・エリントン他/アレンジ・構成:長生 淳) ⑫16:17 |
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演奏;トルヴェール・クァルテット 須川展也(ss &as)、彦坂眞一郎(as)、新井靖志(ts) |
| 田中靖人(bs) |
| 小柳美奈子(p)(4) |
| 録音;1999年8月24-26日 Kasakaneno Bunka Hall |
| 1999/CD/室内楽/サクソフォン四重奏/東芝EMI(株)/中古 |
| <★★★★>
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このトルヴェール・クァルテットの2枚組のベスト盤を随分前に聴いていま |
| して、個々のアルバムは聴いたことがなかった。この2枚組をサンプラーと |
| してというより、これで十分なんじゃないかと考えたからなんですが、とて |
| も面白かったもんだから、いつか一枚づつきけたらいいなとは思っていまし |
| た。例によって少し高かったんで遅くなった。今回ざっと見てみて、もっと |
| も安かったこれにしたというわけです。 |
| この演奏形態が好きなんですが、今さらひと昔前のデュファイエ・クァルテ |
| ットでなくてもいいかなというようなこともあります。トルヴェールQは世 |
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界に誇れるユニットなんだし、ジャンルも広い。ワタシにはジャンルの広さ は大切・・・ |
| 2枚組に入っていた内で、完全に入っていたのは多分(4)のみで、あとの |
| 3曲はそれぞれ部分だったはず。 |
| (1)大好きなラヴェルの弦楽四重奏曲の編曲版。もともと弦楽四重奏曲の |
| うちでも、好きの度合いが一二を争う曲なんで、こんなに角が取れちゃった |
| 音でも、ぜーんぜん大丈夫なんやね。本当に魅力的な音。 |
| ピツィカートなんか苦労してるけど、そんなに欠点にはなっていないと思う。 |
| (2)学校の音楽史的にはそんなに重要視されないかもしれないけれど、フ |
| ランスではちゃんと重要な作曲家らしいデザンクロ(1912-1971)。さほど |
| 多作家ではない中では、管楽器を扱ったものが多く、中でもこのサクソフォ |
| ン・クァルテットは非常な人気曲のよう。 |
| サックスのクァルテットとなると、とても柔らかいサウンドに特色が出る感 |
| じがあるとはいえ、この曲は曲想豊かで華麗さが見事。さすがオリジナルが |
| この編成であるだけのことはある。あらゆるサックスのグループが演りたが |
| る見事な作品だと思う。 |
| (3)吉松作品、各楽章は短いながらも、主にポップス系を取り込んで、結 |
| 構欲張った音楽になっている。特にリズムの遊びの面。わかりやすい。そし |
| て、こう言っていいなら、オシャレやね。日本人にピッタリのセンチメンタ |
| リズムもちゃんと入っている。 |
| (4)アルバムタイトルの曲。エリントンの名だたる曲(といってもろくに |
| 知らないんだが)を中心に、いろんな曲をちりばめて、長生淳というこのグ |
| ループと縁の深いらしい方が編曲・構成をなさっている。 |
| このアルバムの始めの作曲者であるラヴェルの作品から「ボレロ」や「ダフ |
| ニスとクロエ」の大詰めのところだとか、ストラヴィンスキーの出世作「火 |
| の鳥」のやはり最後のところなどが上手いこと嵌めこまれている。 |
| すっごい手練れ! アルバムタイトルにするのもわかる。 |
| こういうサクソフォンだけでの編成の音楽を聴いたことがないかたになら、 |
| 是非オススメです。ブラスバンド、金管アンサンブル、木管アンサンブルと |
| きて、その先にある感じです。それらとは一味も二味も違ったちょっと不思 |
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議なまろやかさの世界を楽しめますよ。(なんてね、もう決して新しい音で はありません・・・ 「病みつき系」なんて言い方ができるかも) |
補足・・・ベストアルバムには、ラヴェルは第一楽章のみの収録、デザン
クロはまるっきり入っていませんでした。その代わり、「エリ
ントン」と吉松隆は完全にダブリ。ベスト盤というのはこうい
うのがあるから困る。
