20240621(了) |
映画『アパルーサの決闘』
監督・主演;エド・ハリス/ヴィゴ・モーテンセン/ジェレミー・アイアンズ |
/レニ・ゼルウィガー |
音楽;ジェフ・ビール |
2008年製作/108分/アメリカ/原題:Appaloosa/DVDレンタル |
<★★★△> |
1882年の西部、ニューメキシコ準州。凄腕(銃が)のオッサン二人(コール |
とヒッチ)がアパルーサという小さい町にやってきたところ、早速見せた腕前を |
見込まれ、町のリーダー格3人に治安を守ってくれと頼まれる。 |
町が手を焼いていたのは、フラッグという男をボスにした無法者の一党。フラッ |
グは殺人の罪で追われているだけでなくて、掴まえに来た保安官ら3人を返り討 |
ちにしたところだった・・・ |
二人は保安官となって働くが、フラッグを捕まえる証拠やいい手がない。 |
そんなところへ、ある淑女っぽい女アリソンが町に降り立つ。1ドルしか持って |
いないという。二人は彼女の滞在を許し、コールほうは見初めてしまい、相愛に |
なる。彼女にはある男癖があった・・・ |
彼女のことはともかく、フラッグの保安官殺しを目撃した若者が寝返って証言も |
すると言うので、一計を案じて二人はフラッグを確保し、裁判にかけるところま |
では行き着く。しかし、ことはもつれてしまう。 |
西部の景色やムードはいたって普通でよかった、ほこりっぽさなんかも含めて。 |
中心になっていたのは、コールとヒッチの関係―まあ、友情ということになるで |
しょうか。あまり、西部劇の王道という感じじゃない。勧善懲悪というのでもな |
いし、軽業みたいなガン捌きですかっとさせるのでもなければ、捻った皮肉なニ |
ューシネマふうなんていうのでもない。ほぼほぼ地味で古風で真面目なガンマン |
たちの物語。 |
もっとも、物語自体はそうなんだけれど、出演者たちのムードについちゃあ、断 然馴染みのものじゃなかった。 |
オッサン二人だけでなく、フラッグとアリソンも大スターが扮してまして、いず |
れも西部劇で観るのは、すごくめずらしい気がしました。そしてみなさん、気張 |
った感じじゃない、出せるのに出さない抑えた演技という感じでした。それに監 |
督が主演のエド・ハリス自身で、手練れ監督のような表現とはなにやら肌合いが 違っていたのも、ワタシには新鮮でした。 |
あまりいい評価を得ていないみたいでしたが、敢えて決まり切った表現を採らな |
い西部劇にしたのであって、そんなヘタクソな作品だとは思いませんでしたけど ね。 |
原作はロバート・B・パーカーなんだから、小説ではもっとハードボイルドな雰 |
囲気なのかな。ワタシはパーカーのウェスタンは読んだことがないので、なんと |
も言えませんが、「脚本」のほうは、ハードボイルド狙いではないものだったの かしらん。 |
音楽は時々見かけるジェフ・ビールというかた。脳天気には騒がないもので、類 |
型的でもなく、悪くなかったと思います。 |