〈映画.com解説〉 写真家として活躍する長谷井宏紀がイタリア製作映画として |
手がけた監督デビュー作で、フィリピンを舞台に、孤児の少女と盲目のギター |
弾きの旅を描いたロードムービー。マニラのスラムに暮らす孤児のブランカは、 |
母親を金で買うことを思いつき、盲目のギター弾きピーターと旅に出る。ピータ |
ーから得意な歌でお金を稼ぐことを教わったブランカは、レストランで歌う仕事 |
を得てお金を稼ぎ、計画は順調に進んでいるかに思えた。しかし、そんな彼女 |
の身に思いもよらぬ危険が迫っていた。 |
長谷井の第一回長編監督作品となる本作は日本人初となるベネチア・ビエン |
ナーレ、ベネチア国際映画祭の出資で製作され、第72回ベネチア国際映画祭 |
でソッリーゾ・ディベルソ賞、マジックランタン賞を受賞。 |
|
|
監督や脚本、撮影や音楽も日本人だったんだ。借りる時は気が付きませんで |
した。それに、出資がベネツィア映画祭自体・・・ |
|
なんとなく記憶を刺激するような気がしたので、きっと似たような話の映画を観 |
たことがあるんでしょうかね。 |
これは大都会のほぼ最下層の話。 |
迫る危険とは、売り飛ばされるということで、いかにもありそう。 |
ブランカの孤児の状態から脱しようという発想などの質が少しまちまちで、子供 |
っぽかったり大人っぽかったりするけれど、まあそれほど不自然ということもな |
い。 |
盲目のギター弾きとのコミュニケーション、こざかしい浮浪児たちとのかかわりあ |
い、危ない女や、人のいい女装の男たち等々。(女装と言えば、ちょっと前に観 |
た『立ち去った女』では重要な役回りが一人いました。フィリピンは多いのかな) |
盲目のギター弾きをそんなに連れまわして大丈夫なんかいなと思わぬでもない |
けれど、ま、そこはロードムーヴィー。美しいところが観られるわけじゃない、ほ |
ぼ猥雑な場所ばかり。 |
彼女の冒険の結果はあまりいいものではなく、家族を見つけられたわけでも‘母 |
親を買う’こともできなかった。でもね、少なくとも集団意識を持てる仲間を得た |
という確信を得て終わったようなのがほっとさせました。 |
たぶん子どもたちや盲目のギター弾きはみな素人さんだろうが、なかなかどうし |
て達者なもの。 |
(悲しいことに、盲目のギター弾きの方が、映画祭の数日後亡くなってしまったと |
いうことが、最後に書かれていたようでした。) |
|
|
音楽はギター弾きのつま弾くものがほとんど。フィリピンのものかもしれません |
*
どうでもいいようなものですが、ブログのジャンル。映画に洋画と邦画しかない
のは解せないですね。まあ音楽もそうですけどね・・・ 選ばせるのなら、ここか
な、と思えるものがほしい。ま、ホント、どうでもいいことですけど・・・
|