<映画.com解説から〉 ・・・フィリピンの・・・上映時間3時間48分に及ぶ人間ドラ |
マ。殺人の罪で30年間投獄されていた無実の女ホラシアが出所した。事件の真 |
の黒幕で、彼女を陥れたかつての恋人ロドリゴに復讐するため、ホラシアは孤独 |
な旅に出る。そんな彼女の前に、困っている者、弱い者たちが現れる。貧しい卵 |
売りの男、物乞いの女、心と身体に傷を抱えた謎の女、彼らに手を差し伸べ、惜 |
しみなく愛を注ぐホラシア。そんな彼女を慕う者たちの助けにより、ホラシアは復 |
讐のターゲットとの距離を次第に縮めていく。 |
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モノクロのフィリピン映画。 |
フィリピン映画なんて珍しいし、ベネチア映画祭で最優秀賞を受けたなんてことで |
選びました。 |
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上記解説では感じが全く掴めませんが、しょうがありません。 |
冤罪で30年も投獄されていた女性が、ひょんなことから真犯人がわかって釈放 |
される。30年はいかにも長い。恨みも募る。 |
女は縁者へのあいさつの後は、海を渡り、事件の裏で糸を引いた男(付き合いが |
あった)にゆっくりと近づいてゆく。 |
この‘ゆっくりと’というのがミソでねぇ・・・ |
彼女は昼間は普通のおばちゃん、夜はスラックス、ジャンパー、野球帽のわけの |
ワカラン格好でその街をうろつく。後者が映画の一応の主眼なんだが、書いたよ |
うに‘ゆっくりと’なのね。そのゆっくりが半端じゃない。 |
まあ、映画の初めからゆっくりではあったけれど・・・ |
夜の間にいくつかの出逢いがあって、特にめぼしいのは、卵売りのオッサンと、 |
ゲイのおねぇ。 |
さあ、はじめこそめそめそしていたが、だんだん何考えてんだかわからなくなって |
くるように見える。ともあれ復讐の臭いがほとんど漂よってこない。 |
男(ヤクザのボスやね)も時々出てくるが、なにをするわけでもない。告解めいた |
ことをするシーンがあるとか、卵売りのオッサンに偶然近づくとか、その程度。 |
どうなるんだと眠気をこらえて観続けるも、まるで進捗がない。 |
病気もちのおねぇが暴力を受けて転がり込むことになって、やっとお話は急転直 |
下、コーダを迎える。 |
長い夜の感じはよくって、なんだか親しみのわく雰囲気・・・、もっとも夜の街って |
のはどこも変わらん気もするけどねぇ。いやもうワンシーンの長いこと・・・ |
参りました。 |
ワタシにはわかりませんが、この長尺に大きな意味があるのかもしれません。 |
でも正直3時間48分は・・・持病にも関係して、しんどかった。 |
はじめに時間に気がついておれば、多分観なかったと思う。 |
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※ |
これは確かルソン島や近所の島が舞台ですが・・・ |
この映画を観た日の朝刊に、フィリピンのニュースが載っていました。 |
ミンダナオ島に、イスラム系住民による自治政府の樹立が認められる運びだと |
いう。 |
フィリピンは全体では9割がたがキリスト教(たぶんカトリック)だけれど、ミンダ |
ナオ島でのみ、イスラム教が2割を超えるんだそうな。マレーシアやインドネシ |
アにも近いってことなのかなぁ。 |
でこのイスラム教徒が分離独立を求めて70年頃から蜂起、武力闘争に発展し |
ていた。ドゥテルテさん、ミンダナオ出身ということもあってなのか、平和のため |
にもともと自治政府の設立を方針に入れておられたそうな。 |
さあ、どんな形になるんでしょう。大きな島だもの、島全体をイスラムの自治政 |
府が治めるってわけでもないんでしょ? |
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そうだ・・・ |
携帯、スマホが一切出てきませんでした。 |
すくなくとも21世紀にはまだ入っていない頃のお話なんでしょうね。 |