(映画.com解説から) 森で暮らす風変わりな一家が旅に出たことから巻き起 |
こる騒動を描いたロードムービー。現代社会から切り離されたアメリカ北西部 |
の森で、独自の教育方針に基づいて6人の子どもを育てる父親ベン・キャッシ |
ュ。厳格な父の指導のおかげで子どもたちは皆アスリート並みの体力を持ち、 |
6カ国語を操ることができた。さらに18歳の長男は、受験した名門大学すべて |
に合格する。ところがある日、入院中の母レスリーが亡くなってしまう。一家は |
葬儀に出席するため、そして母のある願いをかなえるため、2400キロ離れた |
ニューメキシコを目指して旅に出る。世間知らずな子どもたちは、生まれて初 |
めて経験する現代社会とのギャップに戸惑いながらも、自分らしさを失わずに |
生きようとする・・・ |
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“・・・子供たちがコーラを飲むのを禁止し、時流に逆らい、物質主義に抵抗す |
る、知的で厳格ながら愛情豊かで繊細でもある、ちょっとエキセントリックな |
父親・・・”
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スーパーな父親(モーテンセン)のこしらえた理想郷でのあり得ないほど統率 |
の取れた自給自足や教養の高さが描かれ、笑わせられるものの、旅の途中 |
や目的地で、父親の夢や理想像は徐々に崩壊し、子どもたちの‘文明’への |
衝突もすさまじくなる。恐れるに足りないが、そのことは彼らにはわからない。 |
母親の死の真相だとか、大成功者であるオジイチャン(フランク・ランジェラ)の |
パーフェクトな(キリスト教的)常識世界がいかにも‘強敵’。 |
さて、父親と子どもたちはどうなるんだろう。 |
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わりと安直にこしらえられたお話だと思う。知りませんけどね。もともとのお話 |
があったとすれば、原題から連想するように、あまりシリアスに傾くシーンが |
なかったんじゃないかと思われる。 |
おおむね楽しく寓意を感じさせてくれました。でも、感じさせられる寓意は、お |
話同様かなり作り物めいてしまった感じ。けっこうシリアスにも傾くしネ。 |
小中学生ぐらいに見せて、どう感じるか反応を知りたい気がしないでもない |
ですね。 |
人里から隔絶されたところでの自給自足の生活や学習、鍛錬、遊びなどのこ |
とよりむしろ、その対極である完璧に都市化して見えるオジイチャンの世界に |
ついて、かな。まるでオジイチャンとその世界が‘悪者’に見えかねない。 |
‘疑問’を持たせる、そう誘導する、というふうに作られていると、まず最初に |
感じるのでね、子どもはどう感じるのだろうと・・・ |