休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『王様のためのホログラム』


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20180517(了)
映画『王様のためのホログラム』 A Hologram for the King 
  トム・ティクバ監督/トム・ハンクス/アレクサンザー・ブラック/
  サリタ・チョウドリー/シセ・バベット・クヌッセン/ベン・ウィショー
  音楽;ジョニー・クリメック、トム・ティクバ
  2016年/米映/98分/DVDレンタル
  <★★★△>
〈映画.com解説から) トム・ハンクスが「クラウド アトラス」のトム・ティクバ
督と再タッグを組んだ主演作。「驚くべき天才の胸もはりさけんばかりの奮闘
記」や小説版「かいじゅうたちのいるところ」で知られる人気作家デイブ・エガ
ースの小説を原作に、エリート人生から転落した主人公が、サウジアラビア
国王に最先端の映像装置「3Dホログラム」をプレゼンするために奮闘するさ
まを描いた。大手自転車メーカーの取締役だったアランは、業績悪化の責任
を問われて会社を解任され、全てを失う。娘の養育費を払うためにIT業界に
転職し、一発逆転をかけてサウジアラビアの国王に3Dホログラムを売りに行
くが、到着した現地のオフィスは砂漠に立てられたテントで、Wi-Fiもつながら
ない。さらに、プレゼン相手の国王にはいつ会えるのかもわからず……。
原作者は知りませんが、絵本「かいじゅうたちのいるところ」なら、子どもがま
だ小さいころあげたことがある。3人のうちの誰にあげたんだっけ、覚えてい
ないゾ。その小説版というのがあったんや。
観る前の想像では、小説「イエメンで鮭釣りを」(映画は観ていません)みた
いなものを思ったのですが、ぜんぜん違いました。
ホログラムという言葉をはじめ、一見中身はすべて寓意やたとえ話の塊のご
とき映画。
仕事上の成功と失敗、家庭を築いてきたうえでの成功や失敗、まあ一通り
の人生経験を経てきて老年の一歩手前に至っているベテラン(営業マン)が、
リヴァイヴァルとしてやってきたサウジアラビアでの奇妙な奮闘を描く。
人生の再構築、ある種の再生譚、ついでにサウジで出会った女医(当然ヒ
ジャブをしている)の‘それ’をも描く。
でも、『クラウド アトラス』のような、ワタシのような者には説明しにくい、とい
うような(ワタシにとっては名作ではないけれど、ヘヴィーな映画ファンには
自由な表現に優れた名作になっているのかもかもしれないネ)もんではなく
て、お話も映像も楽しんで観ることができました。
すくなくとも経済活動については、情報伝達の発達でもって国際化が無茶
苦茶進んだ状態であることが、妙に意識されるというか、とてもよくわかる。
ただし、経済活動にあらゆるものが不自然に引きずられている。
それが「今」(ただの「今」)なのですよ、お判りでしょ? という感じのどこか
ファンタジーがかった話であり映画。
作り話、あるいは譬え話ではあっても、寓意を気にする必要はないと思う。
ほぼジジイの仲間入りを果たしているワタシには、実はいろんなところが
グサグサ来ましたけどね。
トム・スケリットがちょい役で出てました。
音楽はBGMでしたが、結構センスのあるもので、エンドタイトル時のものは
よかったです。