休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ステーンハンマル 2-2

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20180514  
ステーンハンマル
Wilhelm Stenhammar 1871-1927)  2-2
 
 
CD1 76:52  
1) 交響曲第1番ヘ長調 (1902-1903)        
                        ①-④(録音:1982年アナログ) 52:33  
2) 組曲『ロドレッシの歌』 Op.39 (1919) ⑤-⑦(録音:1989年) 17:37  
3) インターリュード/カンタータ『歌』 Op.44から (1921)  
                              ⑧ (録音:1989年)  4:14  
CD2 78:12  
4) 交響曲第2番ト短調Op.34 (1911-1915)  
                           ①-④ (録音:1983年) 41:35  
5) 冬至 Op.24 (1907)           ⑤ (録音:1989年) 12:25  
6) フローレスとブランセフロール Op.3 (1891)    
                             ⑥ (録音:1991年)  8:19  
7) 2つの感傷的なロマンス Op.28 (1910)  
                         ⑦⑧(録音:1991年) 6:20/6:11  
CD3 75:34  
8) ピアノ協奏曲第1番変ロ短調 Op.1(1893)  
                           ①-④(録音:1991年) 45:26  
9) ピアノ協奏曲第2番ニ短調 Op.23 (1904-1907)  
                           ⑤-⑧(録音:1990年) 29:16  
   
  ルーヴェ・デルヴィンイェル(ピアノ:8)/クリスティーナ・オルティス(ピアノ:9)  
  ウルフ・ヴァーリン(ヴァイオリン:7)/ペーテル・マッテイ(バリトン:6)  
  イェーテボリ・コンサート・ホール合唱団(5)  
  イェーテボリ交響楽団(1-5、9)/マルメ交響楽団(6-8)  
  パーヴォ・ヤルヴィ(指揮:6-8)  
  ネーメ・ヤルヴィ(指揮:1-5、9)  
  CD3枚/クラシック/交響曲・協奏曲ほか/ⓒ 2011 Brilliant Classics/原盤;BIS
 

交響曲以外の感想

 
〈ピアノ協奏曲第1番&第2番〉
(8)ブラームスの‘悲劇的序曲’のとっかかりのような音型の始まりかたを
する「第1番」。
でも、どこかグリーグのピアノ協奏曲にもある涼しさみたいなものが聞き取
れる。とてもさわやかな作品。なんと作品番号は「1」。作品番号を付ける
気になった第1号ってことなんでしょう。
いささかならず長い(!)ですが、ワタシにはとても素敵に聞こえました。
深さはなくても、甘くやや感傷的な曲調は、ロマン派の魅力たっぷり。
交響曲第1番の10年前ぐらいなんですけどね。悪くなかったです。
始めに悲劇的序曲を持ち出し、ロマン派と言っておきながら、この第1番は
ドイツ臭さが案外少ないと思いました。               <★★★☆>
(9)「第2番」は更にドイツ臭さからは離れ、確かに北へ北へと向かっている
感じがします。甘ったるさは割とあるんですけどね。         <★★★△>
 
〈その他管弦楽曲
最後に管弦楽曲を持ってきましたが、実は、この作曲家の個性は、上記交
響曲やコンツェルトにあるのではなく、ここだったんじゃないかな。
(2) 組曲『ロドレッシの歌』 Op.39 (1919)
いくつか劇付随音楽を書いていて、これはロマンティックなコメディへのもの。
その中の3つを組曲にした。ストリングス以外にはハープとマンドリン
〇Elegy/Lento 〇Intermezzo/Allegro agitato 〇Karnaval/morerato-vivace
バロック音楽にヒントを得ているとかだが、それはピンとこない。とても涼し
気な音楽。3曲目のモデラートはワルツだが、あれ?フルートが聞こえたけど・・・、
ま、いいか。最後は一応マーチ。落ち着いた北欧っぽいマーチ。
もっと大きな編成の‘Serenade in F’という曲があって、そのミニチュアだとか
書いてある。
最後は収録の都合か、ふっと途切れるように終わる。若干不自然。
                                    <★★★★>                                                                                     
(3) インターリュード/カンタータ『歌』 Op.44から (1921)
大作であるカンタータの中の間奏曲。素敵だけどね、いかんせん短い。
                                     <★★★>
(5) 冬至祭 Op.24 (1907)
踊りの雰囲気なんだけれど、弾けるようなものでなくしっとりとしていて、合
唱にうまく繋がる。温かみがが素敵な冬のラプソディ。           <★★★★>
(6) フローレスとブランセフロール Op.3 (1891) 
歌詞は全くわからんが、Balladなんだって。(5)同様雰囲気の良さが際立
ってます。バリトンの甘い歌声もピッタリ。                <★★★★>
(7) 2つの感傷的なロマンス Op.28 (1910)
ベートーヴェンの‘ロマンス’がアイデアの元のようだけれど、音楽は全く関
係がない。しっとりした⑦、ロマンティックな⑧。でも・・・少々平凡だった。
                                     <★★★>
以上、(2)(5)(6)は交響曲や協奏曲のようにかしこまらずに聴けて、とっ
ても魅力的でした。ステーンハンマルの個性は、確かにこっち。