最初のアルバムのベースがサム・ジョーンズで、そのほかはパーランの |
ピアノ、ジョージ・タッカーのベース、アル・ヘアウッドのドラムスのピアノ |
トリオが基本。1960-1961年の録音。 |
パーラン・クインテットの〈3〉〈5〉の時は、トミー・タレンタイン(tp)とスタ |
ンレー・タレンタイン(ts)兄弟が加わり、そのほかは固定メンバーではな |
さそう。 |
〈4〉ではパーカッションのレイ・バレット、〈6〉ではブッカー・アーヴィン(ts) |
とグラント・グリーン(g)、最後の〈7〉では大御所デクスター・ゴードン(ts) |
と若きフレディ・ハバードが加わったもの。 |
と知ってそうに書いてますが、知ったかぶり。でも誰をよく知らないって、 |
パーラン自身のことをろくに知らない。だけど、どんなものでちらっと読ん |
でも好意的な書き方しか見なかったので、一度は聴かなくちゃと思いつ |
つ、何十年もたっちゃった。 |
まあ、聴かなかったのにはもちろん理由があったからで、この方、右手 |
指に障害があってうまく動かせないとかいうことは知っていた。ワタシは |
どちらかというと、ころころ指がよく動く人が好きでね、モンクなんかはほ |
とんど聴いてこなかった。それと同じような選択をずっとしてきていたん |
ですね。だから知らない。 |
目についたのをいいことに選んでみました。 |
そうそう、先に書いておくと、このディスクの跨ぎ方はイカン!(このシリー |
ズのレヴューでは、その点がやたらとあげつらわれている。当たり前!) |
なんと愚かな! これって、なに考えたんですかねぇ。 |
LP2枚ずつ合わせて、4枚目はLPが1枚分しかないというのでもいいじゃ |
ないですか、どうしても7枚分を4枚のCDにするというのなら。
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さーて、文句言っても仕方がありません。 |
<1>と<2>はピアノ・トリオの演奏で、ファンキーで品がいい。 |
<3>このタレンタインの兄弟が入ったアルバムが、ワタシにはもっとも |
乗れた感じです。更にファンキー。同じクインテットの<5>も同様ながら |
<3>のほうが出来はいい。 |
<4> ピアノトリオにパーカッションのレイ・バレットが加わったもの。 |
学生時代にたびたび聴いたケニー・ドリューの「イッツ・オールライト」だ |
ったかに似ている気がする。軽すぎて評価されないタイプ。結構好きな |
のです、こういうの。ただし、Disc2の⑪Summertimeというのが、ベース |
のアルコをフィーチャーしていまして、メロディを弾くベースのアルコは実 |
はワタシかなり苦手。 残念。それと⑫、ピアノがあらぬ方に行ってしまっ |
たみたいで、これも×。他はOKだったんだけどな。 |
<6>唯一ギターの入ったアルバムで、テナーのブッカー・アーヴィンとは |
ちょっとマッチングがどうかとも思うけれど、そうでもなく、落ち着いて乗 |
りの良いいいアルバム。グリーンもアーヴィンも生き生きしている。全て |
パーランのオリジナル。 |
Disc3の⑪は、アルバムタイトルと同じ UP AND DOWN、ミシェル・ルグラ |
ンが音楽を担当した有名な映画『華麗なる賭け』に同じような始まりの曲 |
がありました。この曲パーランのオリジナルのようですが、空似なのかな? |
<7>全てゴードンの曲。ジャケット写真ではゴードンの名が大きく見えてい |
て、リーダ-もゴードンなのね。うる覚えですが、ベニー・ゴルソンのアレン |
ジもこんな、アンサンブル的に決まっているって感じだったような・・・ |
豪快だけれどなめらか。とても暖かい感じのソロ。ファンキーさがちょっぴ |
り古臭い感じもするけれど、気持ちよく吹いている。ハバードは‘オレのジ |
ャズじゃない!’と言っているみたいなところもあるが、まあまあ。パーラ |
ン・トリオは後ろに徹している感じ。 |