CD4枚セット(LP7枚分)、のんびり聴いていたら時間がかかっちまった。
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エリック・ドルフィー;1928/6/20~1964/6/29、活動期間は1949-1964。 |
ロスアンジェルス生まれ、糖尿病による心臓発作でベルリンで亡くなった。 |
本格的活動は1958年ごろからで、とすると6年ぐらいか。36歳なんてのは |
ジャズミュージシャンではざらだ(った)けれど、でも短い。 |
遺品のバスクラとフルートは両親からコルトレーンに贈られたんだって。 |
コルトレーンは1967年に亡くなってしまったから、3年ほどしかその楽器を |
持っていなかったんだな。 |
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学生時代によく通ったジャズ喫茶では結構リクエストが多かった。 |
このへんてこりんなアドリブはなんだ、フリージャズってやつか、なんて思っ |
たもんです。「ブルースの真実」「ラスト・デイト」「アット・ザ・ファイブ・スポッ |
ト」「アウト・トゥ・ランチ」など。 |
苦手もいいところでしたね。ワタシは上記コルトレーンはなぜか好きでよく |
聴いたんですが。 |
ところがこの数年でとうとう「面白いじゃん!」なんて思えるようになっちま |
った。「ブルースの真実」と「アウト・トゥ・ランチ」を聴く機会があってのこと。 |
少々かかりすぎたか・・・ |
あの突拍子もないというか、すっとんきょうな感じのフレーズはフリーでな |
く、基本的には音楽理論に則ったものなんだそうな。まあ理論のほうはと |
りあえずどうでもいいけれどね、どういうものか抵抗感がなくなった。 |
あのころ、ドルフィーを面白がっていた友人や常連どもは進んでいたんだ |
なあ。ハハ。その友の一人はオレをジャズに引きずり込んでくれたんだが、 |
もう死んじまった・・・ |
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どのアルバムも、よく覚えている「アウト・トゥ・ランチ」ほどの完成度(彼の |
場合ちょっと変な言葉かもしれないが)ではないように思うものの、トラッ |
クによっては負けていなかったり、もっと‘爆発’もしている。「アウト・トゥ・ |
ランチ」はどちらかというとかなり軽妙なタイプのアルバムだったんだね。 |
それにしても・・・あの馬のイナナキふうなバスクラがやたら有名だけれど、 |
アルトサックスのテクニックだって相当スゴイわ。まあアルトならアルトでう |
まい人は山ほどいるけど。 |
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これらLP7枚分の中では、(3)と(5)がやっぱりよかったみたい。 |
有名盤「ラスト・デイト」はもう忘れてしまった。聴いてみたくなったが手元 |
にない。中古屋で探してみよう。 |
上記以外だとおすすめはこんな感じなのかな? |
・アット・ザ・ファイブ・スポット Vol.2 |
・OTHER ASPECTS |
*ミンガス・プレゼンツ・ミンガス(ミンガス) |
*フリー・ジャズ(オーネット・コールマン) |
*エズゼティックス(ジョージ・ラッセル) |
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この後は一応各アルバムごとのメモ。 |
だらだらと長くなっちまうが、4枚組だしね、ご容赦。 |
(1)素っ頓狂じゃないが、いきなりすごい①。こういうのはあるがあとは普 |
通のバップのアルバム、という感じ。 |
(2)上記に同じ。⑦では面白いソロが聴ける。アルコのベースが目立たな |
い。(ワタシにはそのほうがいい) 全体にアレンジが行き届き、②のバラ |
ード(実際にはODE)など独特の詩情。リトルのトランペット、誠実。 |
・ |
(3)ピアノレス。ただし、ロン・カーターだろうがベースでだろうが、もちろん |
珍しいチェロでだろうが、ジャズでのアルコはどうも好きになれないのは、 |
どういうものか今でもさほど変わらない。 |
と書きつつ、④⑤⑦なんぞのアブストラクトな感じは素晴らしい。デュヴィヴ |
ィエのベースとは別にカーターがチェロを弾くなんざ、ちょっとない楽器構成。 |
このアルバムが4枚組全体を引き締めている気もする。 |
(4)オリヴァー・ネルソンやビル・エヴァンズとやった「ブルースの真実」と何 |
か関係があるのか、おおらかなブルースで始まる。この一曲目を除くと、ド |
ルフィーが吹いていない限り、まあ、ごくストレートなバップジャズ。 |
割と裏方的なドルフィーだが、ひとたびソロを取るとガラッと雰囲気が変わ |
ってしまうのが、いいんだか悪いんだか・・・ |
・ |
(5)有名なライブ録音の片割れ。大作3曲だけ。面目躍如!もちろんこの |
感じこそが学生時代には苦手だったんだ。 |
マル・ウォルドロン、(2)の⑪に彼のLeft Aloneが入っているが、そこには |
加わっていない。ここではおとなしく和音をぽろぽろ鳴らしているだけみた |
いな感じで、ソロになってもソロらしくない。でも音は確かに今にも「Left |
Alone」が鳴ってきそう・・・、ピアノの音、よくない、安っぽい! |
(この方、学生時代に地方都市での公演後、ワタシタチがたむろしている |
小さいジャズ喫茶店に連れられてきて、ほとんどワタシの隣に座った。だ |
まーってコーヒーを啜り、借り猫のようだったと記憶している。) |
・ |
(6)は変わっている。 |
④~⑪はチェロなんぞ入ったりしているが、ラテンなかじゃない。すごいス |
ピードのソロを聞かせるも、概してくつろいで軽い調子。だからむしろ特異 |
な感じではあるけれど、とはいっても、Disc3の最後⑫からDisc4の⑥まで |
は完全にラテン。録音データと符合。 |
ヘンテコリンなアルバム! コンセプトがまるっきり違ったものを一緒にして |
あるということになる。で、タイトルをよくよく眺めてみる。「ホット」と「クール |
・ラテン」は別ものだが一緒にしてしまったんだと理解する。 |
まあドルフィーにチャチャチャで踊れそうなものがあるのがなんたってヘン |
テコリン。名盤扱いにはならないだろうが、楽しいじゃないですか。 |
・ |
(7)はラテンから続いているために、がらっと変わる。 |
⑦は猛スピードによるアルトの吹きっぱなしで始まる。テナーならコルトレ |
ーンというところ・・・、ピアノはマル・ウォルドロンでは精一杯・・・。 |
ともあれこのアルバムは(6)とはまた違うけれど、3か所ほどの録音をまと |
めたもののよう。 |
⑦はアルバム(5)の時のもの、⑧はバスクラのソロのみだが多分同じ。 |
⑨⑩はアルバム(1)の時。⑪は北欧のどこかで、ここにあるものとは違う。 |