休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

モーツァルト/リンツ&プラハ//シューリヒト

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20171227(了)
■カール・シューリヒトの遺産■
モーツァルト
(1)交響曲 第36番 ハ長調 KV.425「リンツ
   ①Ⅰ.Adagio-Allegro spiritoso 6:40
   ②Ⅱ.Andante 7:05
   ③Ⅲ.Menuetto 3:21
   ④Ⅳ.Finale:Presto 7:50
(2)交響曲 第38番 ニ長調 KV.504「プラハ
   ⑤Ⅰ.Adagio-Allegro 9:40
   ⑥Ⅱ.Andante 8:38
   ⑦Ⅲ.Finale:Presto 5:19
   カール・シューリヒト指揮/パリ・オペラ座管弦楽団
   録音:1961年11月(リンツ)、1963年6月(プラハ)、パリ Tot.48:32
   1990年/CD/クラシック/交響曲/日本コロムビア/邦盤/中古
   Licensed for sale in Japan only(コンサートホール原盤)
   <★★★☆><★★★★>

ブルックナーの7番の時に書いたように、手に入れてみました。
モーツァルトを真面目に聴くのはチョー久しぶりです。
この「プラハ」は初めて聴きました。
当時のLPは「38番と41番」、「36番と40番」という組合せで、前者は
持っていなかった。古い話です。

で、「リンツ」。56年ほど前の録音。
懐かしいだろうと思ていたんですが、記憶とはぜんぜん違うんです
よ。昔のことだからしょうがないっちゃないんですけどね。
第一楽章のアレグロに入った途端の‘ぶっ飛ばし’にけっこうびっくり。
で、どうしたかって? 笑いましたよ。こんなに早かったんだって。
オケが何とかついてゆき、それが録音されたわけですが、必死だっ
たでしょうねぇ。あらかじめ分かっていないわけじゃないでしょうが、
明らかに乗っているとは言い難く、緊張感というより、バタついてい
る感じ。そうでもないんだろうか。
オペラならこれくらいはあることでしょうね。
まるでライブ。
AndanteのニュアンスやきりっとしたMenuettoはよかった。Finaleで
はオケも落ち着いていた。
と、ライナーを見ると宇野功芳じゃありませんか。両端楽章がいいっ
て。
オケの音はそんなに魅力的じゃないけど、でも演奏自体は一人ほく
そ笑むに足る面白いものではありましたね。
プラハ」。
確かにねえ、宇野さん書かれているように、こっちはどの楽章も即興
的なニュアンスに満ちたもので、上滑りしていない。アンサンブルも
まあまあ。
第一、第二楽章は確かにいいですね。第三楽章はまた高速!でも
きりりと締まって、こっちは「リンツ」ほどのあたふた感はありませんで
した。最後は立ち上がって「ブラボー!」と言いそう。
これはさらに一人で悦に入ることのできる演奏でしょう。
こんなふうにアンサンブルがもう一つなんだが、そのことがむしろ独
特のニュアンスを余計感じさせることにもなっている気がする。
この方の「名演」とやらは、その辺を好む人が結構多いってことなん
じゃない?
いえワタシも、‘名演’に依存ありません。
ブルックナーの7番も多分そんなことじゃないかと・・・
55年ほども前のレコーディングに、いまさら何言ってるんだろう・・・
てなことを思いながら、次はブラームスだぞ、なんて思い始めています。


  20180117(水)
 ブルックナーの7番・・・ラジオで鳴っていたので聴き続けました。
 第一楽章の終わりのほうから・・・
 アンサンブルは万全じゃないが、スピードあり、てきぱきしている。
 ちょっとオケが完璧でない分、かえって表現充実、流れもいいと
 思う。
 なんとなんと、カラヤンウィーン・フィル!しかもライブ!
 ほとんど最後の録音の一つらしい。こんなの知らなかった。まあ、
 ワタシは雑誌を読まなくなってからは30年ぐらいはたっているし、
 その後も新譜のオーダーには関わったものの、クラシックなんて
 1タイトルの発注数があまりにしれたものなので、かかずらってお
 れない。で、結局情報が残らなくなってしまった・・・
 また書くのも我ながら気がひけるが、シューリヒトとなにやら音楽
 の感じが似ている気がした。ハーグ・フィルがウィーン・フィル
 あればこんな感じに仕上がったかもしれない。
 なんてさ、不思議・・・、そう思いたいってだけかもしれない。
 版は同じみたいな気がする。
 カラヤンの7番、ちゃんと聴いてみようかな。