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〈帯紹介文〉 20世紀スペインで最も重要視されている作曲家、モンサルバー |
チェ(1912-2002)。彼はその生涯に渡って様々なジャンルの200以上の作品 |
を書いています。中でもヴァイオリンとピアノのための作品は、彼の音楽生活 |
のほぼ全ての時期に渡って書かれていて、この1枚を通して聴くだけで、その |
作風の変遷がわかるという優れものです。確かに彼の作風は時代によって |
変化しており、初期の頃は12音技法とワーグナー風の厚みのある音を好ん |
でいましたが、その後はカタロニア民謡の影響を受け、最終的には前衛的で |
ありながらも、どこか温かみのある響きを作り出すことに成功したと言えるで |
しょう。小規模ながらも見事な均整を誇るパラフラシス・コンチェルタンテ。ちょ |
っと古風な子守歌、そして"いかにも"と言った「スペインのスケッチ」。彼の後 |
期の代表作の一つ「3つのプリクロミア」では巧妙にダンスのリズムを取り入 |
れながら音楽が進みます。変奏曲は、ルネサンス時代の作曲家ファーナビ |
ーの親しみやすいメロディを主題にしていますが、以降の変奏でのヴァラエテ |
ィ豊かな音楽の作りが魅力的。聞き手は知らない間に300年の時を旅するこ |
ととなります。ピアノ三重奏も後期の作品であり、エレガントな第1楽章の最 |
初はヴァイオリンとチェロの対話で始まり、ピアノが彩りを加え、曲は少しずつ |
盛り上がりを見せます。第2楽章はモンポウに敬意を表した静かな音楽。第3 |
楽章は激しく情熱的。印象的で明快な楽章です。 |
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なんとも長い惹句。 |
今ワールドニュース系では話題のカタロニア。かなり有名人が多いなか、モン |
ポウやこの方もカタロニア系なのかな。 |
えー、けっこう何度も聴いていたのですが、ついにピンとくるものがありません |
でした。 |
もともとワタシがピアノとヴァイオリンという組み合わせで好きな曲、好きなサ |
ウンドが少ないという傾向がありまして、その傾向にモロにあてはまった感じ |
です。 |
もっとも楽しめたのが、三重奏である⑭-⑯だったというのも、いかにも。
意外におもしろかったオーケストラものを、引っ張り出してみましょう。 |
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