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(帯紹介文から) 20世紀のカタロニア文化発展に大きく貢献した作曲家ハビ |
エル・モンサルバーチェ。このアルバムでは、彼が残した2台ピアノのための |
音楽をお楽しみいただけます。これを聴いたら、最初に置かれたジャズ風味 |
満載の「バルセロナ・ブルース」から驚くことは間違いありません。こんな作 |
風の人だったっけ?そう思いながら次の「万華鏡」に進むと、これまた渋くも |
楽しい曲が並びます。アリシア・デ・ラローチャから依頼されたアンコール用 |
の曲である「オマージュ」など聴きやすい曲もステキですが、圧巻は彼の本 |
領が発揮された「十字架への祈り」でしょう。ラテン語やスペイン語のテキス |
トを縦横に用い、神秘的な世界を描いています。 |
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作曲年は1941年から1998年までの幅がある。作風の幅でもあるんだ。 |
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①はラグタイムすら匂って、確かにブルース系で、まあびっくりするってことも |
ないが、印象に残る。眉間にしわを寄せるフラメンコのスペインを考えると、 |
珍しいからね。 |
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②-④ 地味から快活でトリッキーなものまでいろいろ。キラキラ感があって、 |
雰囲気がよろしい。 |
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⑤偉大な女性ピアニスト、ラローチャの委嘱。‘鳥の歌’が入っている。 |
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⑥-⑧ ( )の中には忘れられた作曲家のテーマによる、とある。元がどういう |
編成で書かれたのかわからないが、40年以上もたって2台のピアノのために |
書き換えたもの。鄙びたスペイン風のメロディに新しい感性の和声が合う。 |
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⑨声楽付きだが変わった編成。サウンドが独特(好きじゃない)なんだけれど、 |
そんなに尖がった感じでもない。どんな詩なのか全くわからない。でもタイトル |
からすると、ちょっと知りたい気もするね。 |
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⑩-⑭ 前の曲とサウンドが似るも、音はもう少し増えて、魅力が増している。 |
歌詞が知りたいかというと、そんなことはありませんで、宗教的なのはもともと |
ダメ。でも⑨よりはいいですね。延々聴いておれそう。 |
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特別強い印象を与えてくれる作曲家というわけでもないのだけれど、いつま |
で聴いても聴き飽きない。捉えにくいと言えばいえるわけです。
カタロニア・・・昔からとはいえ・・・
どうなるのでしょう。
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