休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『マジカル・ガール』 MAGICAL GIRL

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20170726(了)
映画『マジカル・ガール』 MAGICAL GIRL
  カルロス・ベルムト監督//バルバラ・レニー/ルシア・ポシャン/
  ホセ・サクリスタン/ルイス・ベルメホ
  2014年/スペイン映/127分/DVDレンタル
  <★★☆>

(書きすぎもいいところです、ご容赦)
暗めのエンタテインメントを予想していたところ、妙な映画だったなあ。
始めは真面目な数学の教師と女子学生のやり取りで、女の子が教師
をマジック風なことでコケにする。これは学校か感化院のようなところ
みたいだ。
次は日本のカワイ子ちゃん風アニメに憧れる12歳の細身の女の子と
彼女の父親である元文学教師という父娘が描かれる。そのアニメの楽
曲が流れるが、オリジナルかソース・ミュージックなのかどうかはわから
ない。聞かされるこっちはひどく居心地悪い。こういうことって、普通に
あることなのかねぇ。女の子は白血病で、おそらく長くないので、父親
は彼女の望みのもの(アニメキャラの高額な服など)を買ってやろうとい
ろいろ金策
はじめの女子学生がよろしくない状況下で大きくなり、それゆえなんだ
ろう、精神科医を夫に持っている。なのに夫は彼女の精神状態や虚言
癖に困り果てている。彼女はどうもマジックとは関係ないように思われ
るが、ならばタイトルの‘マジカル’ってなんだ・・・
不況の嵐の中、元文学教師に金策が付かず、偶然虚言壁の女と接点
を持つ。薬とトラウマでだろうか動きが悪かった虚言女はその結果、わ
りときびきび動き始め、話が転がってゆく。
その転がり方がなんともよくわからない。
この特異体質の女に翻弄される話に、必然性を探しても、意味はない
・・・。
最近“イヤミス”という言葉を使った。ミステリーとしてならどこか言い得て
いる気もするが、これには一応辻褄ってものはなきゃいけないんだから、
ちょっと違う。ノワールという大雑把な言い方でもよさそうながら、この不
可解さはやっぱり違うだろう。たまたまそうなったというような結末まで、
なんだこりゃあと見続ける。
後半は、はじめに出てきた数学の教師が、当初のトラウマを抱えたまま
‘外’に出てきて、わけのわからん(≒ワタシの能力枠外)結末を誘導す
る。始めと終わりが重なる。奇怪な因果応報?

エンドタイトルで、日本語の歌が流れる。かなり居心地が悪い。これはオ
リジナルかな。外国人の日本語。
(ひょっとしたら、作者はこうした日本のアニメの人気に危惧感でも抱い
ているのかしらん。まさか。)