アバド シカゴ交響楽団 |
ABBADO CHICAGO SYMPHONY ORCHESTRA |
〈CD2-8〉 |
ベルリオーズ 1803-1869: |
「幻想交響曲」Op.14(1830) |
①15:18 ②5:58 ③16:33 ④6:23 |
⑤3:10、1:50、2:47、1:46 |
録音:1983年2月、デジタル 53:45 |
<★★★△> |
実はアバドのファンだったことはありません。もちろん嫌いだったわけで |
もない。強烈な主張や突飛さはないけれど、シンデレラボーイ的に世界 |
を席巻したイメージ。イタリア人というとついカンタービレを連想してしまう |
けれど、その要素はあまり感じなくて(?)、小沢とは違うが案外あっさり |
としてオーソドックス、バランス感覚がすっごくいい、といった印象だった |
ですかね、けっこう長い間。今はちょっとは違う、かな。 |
<CD2> |
さて、なんと「幻想」です。 |
ニュートラルで伸びやか。カラフルでないとは言えないけれど、明るい感 |
じで、暗い妄想だとかせん妄状態なんて言うイメージは連想しない。てこ |
とは、この曲の場合、普通じゃないということになるのかな。そんなことな |
いよな。 |
オケは弱音から強奏まで余裕たっぷりでアンサンブルをまとめて完璧。 |
文句など出しようもない・・・かというと、実はそうでもない。要するに、自 |
分はこの曲が好きなので、この曲でもって聴衆も楽しませてやろう(い |
ろいろやって)、どうだい、面白いだろ!なんていうようなところがなきゃ |
いかんとつい思うが、この演奏はぬけぬけと純音楽的なアプローチ(今 |
どきそんな言葉使われるんかねぇ)に徹している。 |
外連味少な目、エンタメ度不足、少しはハラドキがほしかった。素晴らし
い音による楷書的な演奏。
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第1楽章で、繰り返しがあった時はびっくり。でも第4楽章の始めの部分 |
の繰り返しにはもっとびっくり。(ワタクシメはその程度です) |
(6/29)
アップ時に思い出した。高校生の頃のこと。
エンタメ度不足と書きつつ、ものすごく印象に残っている「幻想」があり
ます。好きだったですね。で、ワタシにはこれがこの曲の基本になっち
ゃった。
モントゥー指揮ウィーン・フィルハーモニー。
LPでさんざん聴いたからでしょうね。
これがなんとも上品な幻想交響曲。
もう一つあって、バーンスタイン/ニューヨーク・フィル。これは友人のLP
で、彼のデカイ再生装置で聴くと、ティンパニの皮の振動が伝わってき
たのには仰天しましたっけ。どちらも懐かしい。
でもやっぱりモントゥーです。
だから本当のところは、外連味、エンタメ度、ハラドキがほしい、なんて
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ぇのは、そんなに気にしていないことになりますか。
(7/18)