休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

アバド シカゴ交響楽団 4/8

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アバド シカゴ交響楽団
ABBADO CHICAGO SYMPHONY ORCHESTRA

〈CD4-8〉
マーラー 1860-1911
  交響曲 第1番(「巨人」) (1884-88)
    ①16:21 ②7:10 ③10:53 ④19:45
       録音:1981年2月、デジタル Tot.54:09
       <★★★☆>

このセットものの目玉は多分マーラーなんだろうなぁと思ってましたね。
でもここまでの3枚を聴いた限りでは、こんなに楽譜本意(その言い方で
いいんだろうと思う)で、常套表現には頓着しないんだということ。
ほとんど知らないんだが、ベートーヴェンブラームスブルックナーなど
のドイツ音楽は案外相性がいいんじゃないか(≒まあワタシの好みに近
いのじゃないかというぐらいの意味だけど)という気はした。
〈CD4〉
いやあ、本当に「楷書」ふうなのね。ホールトーンがもともと短めらしいこ
ともあるかもな。ダイナミックレンジは大きいんだが、大音量時もワンワン
響きかない。粘らない。時々、聴いたことがないような音がして、楽譜に
忠実であるせいじゃないかなぁ、なんてんてね。
物足りないような、これでいいんだよというような、どっちとも言えない感じ
は引き続いて持ったものの、CD2やCD3のようなマイナスにはなっていな
かった。
思い込みかもしれないんだけれどさ、ユダヤ系は必ずということではない
にしても、ことマーラーの音楽は独特の大仰さやねちっこさが身上の一つ
だと思う。その感覚がない。さっぱり感のある美しく明るい演奏・・・
アバドの紡ぐ音楽は、どんなものでもたいてい、そうしたある種ニュートラ
ル感が伴うんじゃないかなあ。その上には美的なセンスがあるんだが、ど
うも個性不足という言い方につながりやすいんじゃないか。
一リスナーのたわごとです、赦す赦さないなんてどうでもいいことではあり
ますが、なんとなく‘勝手言ってゴメンナサイ’。
突然、不向きだといわれた‘カラヤンマーラー’、どう不向きなんだっけ?
と、ちょっと聴いてみたくなった。(切実でもなし、叶わないだろうけど・・・)

〈CD4-8〉思い出したこと・・・
   高知のレコード屋土佐電鉄チンチン電車(トデンといった)
   が走るメインストリートに面し、自転車屋のTさんちに曲がる角
   のあたりにあって、そこで『復活』の第一楽章ぜんぶをみんな試
   聴してしまった記憶があって、しかもそれがアバド盤だったとい
   う・・・。アバド盤の録音年を見ると、そんなはずはない。完全に
   記憶違い。
   とすると、試聴したのはマーラー「復活」ではなく熱をあげていた
   ブルックナーの9番。シューリヒト/ウィーン・フィルのもの。
   多分それが正しい。(どこで覚え違いをしたもんだか)
   それにしても一面全部を厚かましくもよく試聴したもんだ。確かに
   慢性金欠だった。このレコード屋はその後しばらくして閉店したよ
   うに思う。
   同じ下宿の後輩で友人のSIと、ライナー/シカゴの「弦チェレ」の
   LPをかっぱらったのは帯屋町のほうのレコード店だったっけ。
   47年前ぐらいだから、そりゃもう時効だが(?)、なんでああいう
   馬鹿なことをしたのか、、、その店だって、もうなくなっているだろ
   うな。
   あの「弦チェレ」のレコード、SIは佐世保に持って帰ったんだろう
   か。高知を離れて約10年後、自殺するまで持っていたろうか。
   馬鹿野郎め・・・
    今回はシカゴ響を引き金に、ちょくちょく思い出す。