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ドビュッシー唯一のオペラ。初めてちゃんと聴いた。いやあ、よかった。 |
CD3枚がドビュッシー独特のもやもや感に満たされている。ずいぶん長 |
いこと聴いていました。 |
オペラがどちらかというと苦手なので、これほど楽しんで聴くことができた |
のは久しぶりです。 |
部分的に聴いたことはあったはずですが、興味を持つに至ったことはな |
く、管弦楽版の‘交響曲’(コンスタン編)を聴いて、これはいけるかもと |
思い始めた。それからもだいぶん経っていたのですけどね。 |
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このCDのばあい、カラヤン/ベルリン・フィルという演奏に拘らざるを得な |
と思うなあ。(これが出たときは「決定版」扱いだったっけ) |
低音が非常によく効いたカラヤン独特のサウンドは、カラフルさこそ若干 |
物足りないけれど、コール天を思わせる艶、ドラマティックで抜群としか |
言いようのない安定感がある。よく言われたように弱音も特徴的。 |
ワーグナーの影響による響きを聴きつけたような気がする時がある。ま |
あこれはカラヤン盤だからとは言えないはずだけれど。 |
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カラヤンの音や音楽の作り方が嫌いな人も結構いた。化粧の濃い年増 |
女だとかなんとか書いていた人もいたっけ。ジャンルによっては確かに |
気持ちのこもらない‘高級ムード音楽’のような物があったことは否定で |
きないけどさ。でも一方じゃどれだけ多くの人を魅了したキャラでありサ |
ウンドであり音楽だったか。とんでもないスーパースターでした。 |
亡くなってからもう28年もたったんだな。 |
牧神が出てきそうな神話の世界っぽいサウンドで、お話にはリアリズム |
がまるでない。ムード的にはエロティック、そしてストーリー的には相当 |
にインモラル・・・ |
変な話、カラヤンが、こういうオペラが得意でないわけがない。 |
・・・ちょっと脱線しました。 |
推薦盤にはアバド/ウィーンフィルのものや、NAXOSの純フランス製の |
ものなどがあったけれど、それらがどんなものかわからない。 |
ただ、‘交響曲’のフルネ/オランダ放送フィルの演奏を持っていて、もっ |
とすっきりして柔らかく繊細だったが、こんなカラヤンのような分厚いもの |
とはえらい違い。どっちもいいんだけどね。 |
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主役3人の歌手は・・・いずれもフランス人ではないが、3人ともよかった |
と思う。シュターデの声はだいたいのところ、かわいい女性を連想させて |
良かったが、だんだんキャラが変わっていったような気もする。それでい |
いのかもしれない。でもとにかく一番立派だったのは出ずっぱりの感の |
あるゴロー/ホセ・ファン・ダムの歌唱かな。キャラ的にはやはりヘンな
気がするが、立派な声・・・
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アリアが全くないオペラ。知らなかった。
以上でいいんだけれど、実は、、、 | ‘指示’に従ってネットから「対訳」を出したところ、これがサイテーの代 | 物。「翻訳機」なんてものがあって、そういうのに原語と少々の条件を | ぶち込んだら、こんなのが出てきたんじゃないか。そしてそれをそのま |
んまアップしたんじゃないか。気色悪いよ。
「こんなの日本語じゃねぇ!」
| ドビュッシーはメーテルランクの原作戯曲を、ほぼそのまんま用いたら |
しいとある。
ちゃんとしたものを手に入れようかと調べたら、 岩波文庫から「対訳」
| が出ていた。(もう少し理解が進むかもしれない。久々のオペラなんだ、 | 読んでやろうじゃないか・・・) |
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