休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ドビュッシー/歌劇『ペレアスとメリザンド』

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20170325(了)
ドビュッシー/歌劇『ペレアスとメリザンド
  CLAUD DEUSSY(1862-1918): PELLÉAS ET MÉLISANDE
CD1
                         60:53
   前奏曲
  【第1幕】<第1場><第2場><第3場>
  【第2幕】<第1場><第2場><第3場>
CD2                              34:33                                 
  【第3幕】<第1場><第2場><第3場><第4場>
CD3                              67:32
  【第4幕】<第1場><第2場><第3場><第4場>
  【第5幕】御城の一室
     Pelléas       ・・・Richard Stilwell
     Mélisande     ・・・Frederica von Stade
     Golaud       ・・・José Van Dam
     Arkel        ・・・Ruggero Raimondi
     Geneviève     ・・・Nadine Denize
     Yniod        ・・・Christine Barbaux
     Le berger,Le médécin/Shepherd & Doctor
                ・・・Pascal Thomas
     Chor der Deutschen Oper Berlin
     Berliner Philharmoniker
     HERBERT VON KARAJAN
   録音:1978年、ベルリン、Philharmonie
   CD;Ⓟ 1979&1999 Warner Classics ⓒ2009 Warner Classics
   <★★★★△>
ドビュッシー唯一のオペラ。初めてちゃんと聴いた。いやあ、よかった。
CD3枚がドビュッシー独特のもやもや感に満たされている。ずいぶん長
いこと聴いていました。
オペラがどちらかというと苦手なので、これほど楽しんで聴くことができた
のは久しぶりです。
部分的に聴いたことはあったはずですが、興味を持つに至ったことはな
く、管弦楽版の‘交響曲’(コンスタン編)を聴いて、これはいけるかもと
思い始めた。それからもだいぶん経っていたのですけどね。
このCDのばあい、カラヤン/ベルリン・フィルという演奏に拘らざるを得な
と思うなあ。(これが出たときは「決定版」扱いだったっけ)
低音が非常によく効いたカラヤン独特のサウンドは、カラフルさこそ若干
物足りないけれど、コール天を思わせる艶、ドラマティックで抜群としか
言いようのない安定感がある。よく言われたように弱音も特徴的。
ワーグナーの影響による響きを聴きつけたような気がする時がある。ま
あこれはカラヤン盤だからとは言えないはずだけれど。
カラヤンの音や音楽の作り方が嫌いな人も結構いた。化粧の濃い年増
女だとかなんとか書いていた人もいたっけ。ジャンルによっては確かに
気持ちのこもらない‘高級ムード音楽’のような物があったことは否定で
きないけどさ。でも一方じゃどれだけ多くの人を魅了したキャラでありサ
ウンドであり音楽だったか。とんでもないスーパースターでした。
亡くなってからもう28年もたったんだな。
牧神が出てきそうな神話の世界っぽいサウンドで、お話にはリアリズム
がまるでない。ムード的にはエロティック、そしてストーリー的には相当
にインモラル・・・
変な話、カラヤンが、こういうオペラが得意でないわけがない。
・・・ちょっと脱線しました。
推薦盤にはアバド/ウィーンフィルのものや、NAXOSの純フランス製の
ものなどがあったけれど、それらがどんなものかわからない。
ただ、‘交響曲’のフルネ/オランダ放送フィルの演奏を持っていて、もっ
とすっきりして柔らかく繊細だったが、こんなカラヤンのような分厚いもの
はえらい違い。どっちもいいんだけどね。
主役3人の歌手は・・・いずれもフランス人ではないが、3人ともよかった
と思う。シュターデの声はだいたいのところ、かわいい女性を連想させて
良かったが、だんだんキャラが変わっていったような気もする。それでい
いのかもしれない。でもとにかく一番立派だったのは出ずっぱりの感の
あるゴロー/ホセ・ファン・ダムの歌唱かな。キャラ的にはやはりヘンな
気がするが、立派な声・・・
アリアが全くないオペラ。知らなかった。

以上でいいんだけれど、実は、、、
‘指示’に従ってネットから「対訳」を出したところ、これがサイテーの代
物。「翻訳機」なんてものがあって、そういうのに原語と少々の条件を
ぶち込んだら、こんなのが出てきたんじゃないか。そしてそれをそのま
んまアップしたんじゃないか。気色悪いよ。
「こんなの日本語じゃねぇ!」
ドビュッシーメーテルンクの原作戯曲を、ほぼそのまんま用いたら
しいとある。
ちゃんとしたものを手に入れようかと調べたら、岩波文庫から「対訳」
が出ていた。(もう少し理解が進むかもしれない。久々のオペラなんだ、
読んでやろうじゃないか・・・)