(カバー解説) 優等生がひた走る本線のコースばかりが人生じゃない。 |
ひとつ、どこか、生きるうえで不便な、生きにくい部分を守り育てていく |
ことも、大切なんだ。勝てばいい、これでは下郎の生き方だ・・・。著者 |
の別名は雀聖・阿佐田哲也。いくたびか人生の裏街道に踏み迷い、 |
勝負の修羅場もくぐり抜けてきた。愚かしくて不格好な人間が生きてい |
くうえでの魂の技術とセオリーを静かに語った名著。 |
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(不良)中学生とその親に向かって書かれている。 |
語りかける口調での55篇。 |
名著ときたね。そうかねえ。特異ではあるが。 |
「生物学的」なとか「遺伝学的な」とかいった傾向の物言い、あるいは |
そういうものを匂わせる言葉はゼロ。これが信じられないくらいすごい。 |
‛適者生存’なんてことはもちろん、「社会的な」なんていうタイプの言 |
い方すらなかったんじゃないか・・・ |
とにかく、ワタクシメの思考傾向とは猛烈に違っていて、真反対に近い |
かもしれない。 |
徹底的にアナログで、かつ徹底的に経験に裏打ちされた、微に入り細 |
を穿った処世術! |
極めて実際的、能動的なハウツーになっているのに、なんだか「哲学」 |
めいてもいる。 |
自分の子供たちにも、こんなふうに言えばよかったんじゃないか、と思 |
うことがいっぱい! |
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ところで・・・ |
学生時代、‘雀聖’という感じでは見てなかったけど、下宿の仲間の中 |
には「麻雀放浪記」をすでに読み終わっていたやつがいたし、まあ、マ |
ージャン界では有名人だという認識はワタシにもすでにあった。 |
怪異な風貌や目つき、ナルコレプシーのことも多分知っていたと思う。 |
「麻雀放浪記」は卒業してから読んだ。ワタシも麻雀は強くはなかった |
もののけっこう好きで、徹マンなんぞ数えられないくらいやったので、 |
麻雀のことはわかって、この物語はめちゃくちゃ面白かった。 |
本名での名作の一つ『怪しい来客簿』のほうはそのずっと後で読んだ。 |
でも、こっちはほとんど思い出せない。そんなものなのだろうが、悲しい |
よなぁ。まあ、しゃあない。 |
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