| （映画.com解説） 2014年・第64回ベルリン国際映画祭で最高賞の金熊賞と男 |
| 優賞をダブル受賞したクライムサスペンス。中国北部の地方都市を舞台に、 |
| 元刑事の男が未解決の猟奇殺人事件の真相に迫っていく姿をスリリングかつ |
| リアルに描いた。「こころの湯」の脚本などでも知られ、これが長編監督3作目 |
| のディアオ・イーナンがメガホンをとった。1999年、中国の華北地方。ひとりの |
| 男の切断された死体が、6つの都市にまたがる15カ所の石炭工場で次々と発 |
| 見されるという事件が発生。刑事のジャンが捜査を担当するが、容疑者の兄 |
| 弟が逮捕時に抵抗して射殺されてしまい、真相は闇の中に葬られてしまう。 |
| それから5年、警察を辞め、しがない警備員として暮らしていたジャンは、警察 |
| が5年前と似た手口の事件を追っていると知り、独自に調査を開始。被害者は |
| いずれも若く美しいウーという未亡人と親密な関係にあり、ジャンもまたウーに |
| ひかれていくが・・・。 |
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| 追う刑事（途中から元刑事、何かというとヤクザっぽくすぐ切れる、追う理由も |
| 浅薄）をただ描きたいのか、問題の犯罪の根っこを描きたいのか、というと、ど |
| うも前者に主たるウエイトがかかっているみたい。 |
| リアルな表現が多く、暴力やエロ、グロに満ちてはいるし、映像的にも優れて |
| 「ムード」たっぷりなんだけれども、ずばり、それだけなんじゃないかなぁ。 |
| 奥行きのあるエンタテインメント‘でなければならない’といった方向性があっ |
| て、それは十分みたされている。それが評価されたのであって、お上に物申 |
| すというような突込みはないと思う。 |
| というか、この際中国映画にはそういうものがなきゃイケナイだろ！みたいな |
| 前提でもって観てしまうこっちの側（≒ワタクシメ）のスタンスが実はイケナイ |
| のかもしれないね。 |
| 中国の‘表現の自由’のレベルのことも考えた。政治色がヘンに絡まなきゃ、 |
| 表現はけっこうハードでもカマヘンみたいやんか。ちょっと前に観たのもそうや |
| ったし。 |
| ありゃあ中国北部なんやろ？ えらい寒そうやった!!! こってりしたものを食べた |
| くなるやろね。 |
