休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『マーシュランド』

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20160122(了)
映画『マーシュランド』  La isla minima
 
  アルベルト・ロドリゲス監督//ラウール・アレバロ /ハビエル・グティエレ
  ス/ アントニオ・デ・ラ・トーレ/メルセデス・レオン
  
  2014年/スペイン映/105分/DVD/レンタル
  <★★★△>
 
ポスターが文字通り‘圧倒的’だったもんだから、借りてみた。モロ権威主義
的です。
こんだけ評価されてるんだ、失敗はないだろう・・・。「失敗」ってなんだ?と問
われると、大したことない理由の説明がうっとうしい。
 
(映画.com解説から) スペインの田舎町を舞台に、連続少女惨殺事件を追う
2人の刑事の目を通して町にうごめく深い闇を描き、スペインのアカデミー賞
にあたるゴヤ賞で作品賞・監督賞など10部門を獲得したクライムミステリー。
1980年、フランコによる独裁政治の爪あとが残るスペインのアンダルシア地
方。湿地帯の小さな町で、祭りの開催中に2人の少女が行方不明になり、強
姦・拷問された惨殺体となって発見された。捜査のために首都マドリードから
派遣されてきた若手刑事ペドロとベテラン刑事フアンは、これまでにも同じよ
うな少女失踪事件が起きていたことを突き止める。さらに捜査を進めると、貧
困や差別、汚職小児性愛、麻薬密売など町に潜んでいた様々な闇が浮か
び上がってくる。 やがて、またもや1人の少女が姿を消し・・・
 
去年夏に観たジェイラン監督のトルコ&ボスニア・ヘルツェゴビナ映画「昔々、
アナトリアで」の雰囲気を、ちょっと思い出したんだが、ここはトルコじゃない、
スペイン、アンダルシア地方。
こんな湿地帯あるんですねえ。
タイトル以外でも、何度もこの特異な景色を鳥瞰してうつす。でも・・・特にタ
イトルの時の映像は、これホントにアンダルシア地方にあるの? 珍しくネット
でアンダルシア地方のさまざまな写真を探すようなことをしてしまったが、見
つからなかった。(メキシコとかアマゾンの写真で見かけたような気がする・・・
って、観ていない方はわかりませんよね、スミマセン)
 
ミステリーにそんなに拘っているようには感じられないというか、すごい謎って
わけでもないのだが、田舎における猟奇殺人に意気上がらないという雰囲気
が不思議といい。
それに加わるのが、フランコ大統領の独裁政治が終わってはいても、まだ記
憶として(スペインの現代史として)生々しいらしいということが、ちょくちょく感
じられること。
素っ気のない筋の運び具合や、二人の刑事の仲がけっして長くも深くも、まし
てや良くもないことがわかる中で、徐々に徐々に雰囲気に馴染んできた。
楽しめましたけどね、こんなに華々しく賞を獲ったのはどんなもんですかね。
この辺が、ワタシの映画鑑賞経験の未熟さ、人間の底の浅さかなあ。それは
つまり、これ以上突き放してしまったんじゃ、ワタシのエンタテインメントの基
準から外れてしまう・・・
  
 
*2/8 追伸・・・
たまたまテレビのニュースを観ていたら、スペインというのは、メキシコ、
英国に次ぐ「湿地大国」なんだそうな。
湿地大国と言えば、ブラジルだとかロシアを思い浮かべるので、どうい
うのが「湿地」なのか知らないといけないのかな。
ともあれ、この映画の景色は、そういうことで、外国のどこかを映したも
のなんじゃなく、やはりスペイン、それもアンダルシア地方なんでしょう。