休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ブリテン/歌劇『ピーター・グライムズ』

イメージ 1
 
20160121(一応了)
ブリテン/歌劇『ピーター・グライムズ
Benjamin Britten(1913-1976): Peter Grimes Op.33
  Opera in a Prologue and three acts
  Peter Grimes      Jon Vickers
  Ellen Orford       Heather Harper
  Captain Balstrode   Jonathan Summers
  Auntie           Elizabeth Bainbridge
  First Niece        Teresa Cahill
  Second Niece      Anne Pashley
  Bob Boles        John Dobson   
  Swallow          Forbes Robinson
  Mrs. Sedley       Patricia Payne
  Rev. Horace Adams  John Lanigan
  Ned Keene        Thomas Allen
  Hobson           Richard Van Allen
  Chorus and Orchestra of The Royal Opera House,Covent Garden
  SIR COLIN DAVIS
  Recordings: London,Tooting,All Saints’ Church,4-5/1978
  1978年/CD/歌劇/DECCA/輸入/CD1 71:22・CD2 74:56/中古/ネット
  <★★★☆>
 
これだけの有名作を、ちゃんと聴くのは初めて。ブリテンはもともと、どうも
苦手意識があるもんだから、気持ちの上でちょっと構えてしまったよう。
対訳は市販されていないようなんで、ストーリーやその背景、場面割りな
どを大雑把にネットで見て、鑑賞。ったって、車の中でガンガン鳴らすとい
う方法を採った。
長時間乗ることがないから、ぶつ切りもいいとこ。そうやって何度か・・・
(どこが構えているんだと言われると、ちょっと答えるのに困る)
 
大雑把なストーリーは、いまさらだけど・・・
ロンドンの北東部のオールドバラという小さな漁村でそだったピーターは、
その土地と仕事を愛している。働き者で仕事に異常なほど厳しい。 村の
しきたりと当然相いれない。そんななか、ピーターは子供の使用人を死な
せてしまう。このことで偏狭な村民とぶつかり、村八分的なふるまいの矢
面に立つ。一度は寛容な裁定や慰めで収まるかに見えるが、事件がまた
起きてしまう。もはやだれも助けられない状況になり、ついに死にいたる。
村には‘平穏’が戻る・・・
 
さても無理やり救われない話にしてしまったみたいなドラマ! 
それに、ブリテンの同性愛による差別体験と重ね合わせるのが常識、な
んて書き方がされているのを事前に読んだのもヨロシクナイ!
ともあれ、ワタクシメはやっぱり、サウンドから入ってしまう。それはもうど
うしようもない。
オーケストラのサウンドが精妙。ひんやりと透き通っている。
歌手や合唱が重なって来ても、その感じは消えない。
中でも、オーケストラ曲として別個に演奏されることの多い間奏曲などの
部分は、やはりとりわけ素晴らしい。
  第1幕;「夜明け」の間奏曲 「嵐」の間奏曲
  第2幕;「日曜の朝」の前奏曲 パッサカリア
  第3幕;「月光」の前奏曲 「迷走」の間奏曲
オーケストラだけの部分がなければ、オペラでもなくオペレッタでもなく、
例えば複雑な書かれ方をした暗いミュージカルみたいな気がしないでも
ない。それだけ間奏曲が効いて、全体の深みのある雰囲気に大きく貢献
している。
歌手のことはよくわからないんだけれど、カレーラスがウエストサイド・ス
トーリーを歌った時のような情けない英語の感じはなくて・・・ というのは
‘ミュージカルみたいな’と自分で書いてしまったから連想したんだけれど
・・・ 英語はこのオペラではミュージカルみたいにしっくり来るもんなんだ
ね。ディーリアスのオペラを二つ聴いたときにも、曲は良くてもどこか英語
ってぴんと来ない(締まらない)もんだという印象はあったから。
これならいいや、ぜんぜん違和感がない、ドラマティックに決まっている。
(ついでに言えば、日本語のオペラは・・・ワタクシメはつらい。)
それと、もともとピーター・ピアーズのテノールを想定して書かれたんじゃ
ないかと思う(知りませんけど)が、作曲者との関係は別にかまわないもの
の、ピアーズの声質がワタシ、ずいぶん前からなぜか苦手で、だからコリ
ン・デイヴィス盤を選んだようなところもあるのです。ジョン・ヴィッカーズさ
ん(ワグナー歌手でしたっけ)、いいと思いました。
その他よく出てくる歌手も、皆よかった。(雑でスンマセン!)
サー・コリン・デイヴィスとコヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽団のオケ
もいい。
これも決して新しい録音じゃないけどね。昔っから名盤の誉れ高かった作
曲者自身の指揮のレコードに負けてないんじゃないでしょうか。(ま、わか
りません、想像です)
以上。
と、これじゃオペラの鑑賞記になってないよと言われるだろうな・・・
(オペラについては本当に知らないことだらけです)
恥ずかしいが、ブログやねんからカマヘンやろってところです。
何か気が付いたら、また書くことにしときましょう。