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なにかこのアーティストのものをと思って探していたら、この2枚組が評価もよく |
安かったので手に入れてみた。 |
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Disc1. |
①から⑩までは、カリプソだとか、チャチャチャ、ルンバ、マリアッチなどの古風 |
な流行音楽の調子で(名があるんだろうが知らない)、のんびりしていて、いい |
もんだと思っていたら、⑪からはコンガその他のパーカッション以外は引っ込み、 |
あとはヴォーカル。そのヴォーカルも、スペイン語だけでなく、どこかわからない |
言葉。でもって、歌もリズムも完全にルーツであるアフリカ(ルーツはコンゴで、 |
キューバに連れてこられた)の音楽にうんと近い! |
それで「afro rhythm」というタイトルなのかな。 |
1959年ねえ。 |
レゲエやサルサやソカ、あるいはラテン・ジャズなんかのかなり前という感じ。 |
それにしても、このアフリカっぽさ!!! |
こうなるともう中南米音楽ではないんじゃないかねえ。 |
モンゴ・サンタマリアは、もう数年してから劇的に変貌したんだろうな。 |
商業主義に堕して、などと言われながらさぁ・・・(特に日本人はそういうことを |
言いそう!)。 ・・・かどうか知らないけどさ。 |
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残念だけれど、聴きたかった音楽とはかなり遠いもの。 |
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Disc2. |
その点(2)のほうは、録音時期は上記と重複しているが、サルサや洗練され |
たラテン・ジャズなんていって、ワタシが聴きたいと思っていたものにもうちょっ |
とで届く。①~⑬. |
やはり(1)のアルバムは強いコンセプトのもとに作られ編まれたんだろう。 |
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ボーナストラックの最初の⑭Afro Blue は有名曲だが、すっきりしていてなか |
なかいい。 |
そのあと⑮~⑰は、Disc1の⑪以降と同じような感じで、パーカッションと歌だ |
け。言葉はアフリカのもの? ⑱はそれにギターが加わり、⑲はパーカッション |
の饗宴、⑳はそれに唸り声や掛け声のようなものが加わる。この⑲⑳は趣味 |
じゃないものの素晴らしい。 |
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◇ |
学生時代に、よく入りびたっていたジャズ喫茶店で、モンゴ・サンタマリアが誰 |
がリクエストしたわけでもないのに、よくかけられていたのをひょいと思い出し |
た。その理由がごくあたりまえだったことも。 |
そこのちょび髭をはやしたマスターがなんのことはない、プロかアマかは不明 |
だけれどボンゴ奏者だったからなんだよな。 |
ある時その町にナベサダがやって来て、わりと大きなホールでライブがあった。 |
記憶違いでなければマスターは舞台にいて、ボンゴを叩いていた。・・・いや、 |
記憶違いかな。天下のナベサダと共演できるものだろうか。別の機会だったか |
もしれない。 |
奥さん、ワタシよりはずいぶん年上だったが、美人でね・・・ |
(なんて関係ない。気になる女性は常連客のほうにいたのでした。) |
このジャズ喫茶店のLPの在庫数は、今から思うと大した数ではなかったのだ | けれど、どういういきさつだったか、ぼろぼろになった在庫表(リクエストのため | に客に見せるもの)を作り直そうという話になった。友人とワタシが手を挙げて、 | かなり時間をかけてリストのリニューアル(手書き)をしたのでした。 | もしあの町を再訪するようなことがあったら、あの店があったあたりも見ないで | はおれないでしょうね。もうあるわけはないと思うが、、、 | |
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ともあれ、モンゴ・サンタマリアはもう少し後年のもののほうが(≒商業ベース |
に乗っかるべく、都会的洗練を経たものであるほうが)、今のワタシにはいい |
よう。といってももうそれとてかなり古いものなんだけれど。 |
また機会があれば何か探してみてもいい・・・ |