休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ポンチョ・サンチェス/ラテン・スピリッツ

ゲストにチック・コリア

 

20220819(了)

ポンチョ・サンチェス

      /ラテン・スピリッツ

 ①ザンビア 6:16
 ②ネクスト・イグジット 4:30
 ③ラテン・スピリッツ(チック・コリア) 4:54
 ④キエレス・ヴォルヴェール 6:18
 ⑤ゴーイング・バック・トゥ・ニュー・オーリーンズ 4:42
 ⑥オン・タイム 4:26
 ⑦ジュジュ(ウェイン・ショーター) 7:07
 ⑧バティーリ・チャ・チャ 6:36
 ⑨ザ・シングズ・ウィ・ディド・ラスト・サマー (カーン/スタイン)6:29
 ⑩ティト・イン・ザ・シティ 4:29
 ⑪アーリー・イン・ザ・モーニン 6:36
 
  パーソネル(省略) ゲスト:チック・コリア(③⑦)(1941-2021)
  録音:2001年5月/カリフォルニア
  2001年/CD/ラテンジャズ/ビクター//Ⓟ&ⓒ Concord//邦盤/中古
  <★★★★>

モンゴ・サンタマリアをアップしたのは9/12ですから、そうたっていません。
ラテン・ジャズをまた・・・
ポンチョ・サンチェス(1951~ )、一体何枚目になりますかね。
特に大きく変わった気もしないので簡単に・・・
 
今までで一番新しい録音かもしれません、確信はないけれど。
なんてったって、音がいいからね。
 
今までと違うところ・・・
一番は、ゲストに、去年2月に亡くなってしまったチック・コリアが入ってい
ること。③と⑦。このころコリアはもちろんいたって元気だったんだろうな。
写真で見ると、ポンチョがいかにデカいかよくわかる。(写真 省略)
「スペイン」というラテン・スピリッツの超有名曲があるんで、ゲストに請わ
れたんでしょうかね。③はそういうタイプと言えなくもない。でもね、違うん
だよね、「スペイン」とは。だからチックのピアノはチックらしい音は出して
いるんだけれど、溶け込んでる感じでなく、むしろ埋没しがち。頑張ってアレ
ンジしてるだろうに、残念、最高とは言えない。
チックでなくウェイン・ショーター(この方はジャズ・ジャイアンツの一人で
しょう)の曲である⑦になると、更にチックらしさが出てないように思う。
ともに、不出来というんじゃぜんぜんないのですが。
 
二番目は、違いと言えるかどうか、ポンチョの歌が結構多めに入っていること。
バックコーラスなんかはいいんだが、リーダー自身の歌は、よく言えば堂々、
朗々としているものの、言いようによってはニュアンスの乏しい胴間声。ウー
ン、それは言い過ぎか。どこか間が抜けた感じに近いかもしれない。それを長
長聴かされるのは、どうもワタシは好きとは言えなかったですねぇ。
 
そのほかとしては、インストのアンサンブルの密度やセンスは、今まで聴いた
どれよりも洗練が効いて出来が良く、チックの入ったものも含めて、いろんな
タイプの曲が入って、まったくダレることがなく楽しかった。そして聴くほど
に変わってきたのは、極めて上質なジャズテイストがあること。始めは皆、ダ
ンサブルという印象だったんですけどね。だからこそ、前述の歌がなおのこと
フィットしないということにも繋がったと思う。

 

ワタシの選んだベストトラックは ②ネクスト・イグジット

 

サルサやチャチャチャやルンバなんだからね、なんとなく中米やカリブのバン
ドだろうと思っていました。実は、(って、バカかと言われそうですが)アメ
リカのバンド。
ティト・プエンテ(1923-2000)もそうでした。ジャズへの親和性?を考えれ
ば当然だろう、なんて今さら言うことじゃありませんでした。
先日のモンゴ・サンタマリアは1922-2003。ポンチョは両者より30歳は若かっ
たんだ。
 
最後に蛇足。
このジャケット写真のセンス、よくわからん。ほとんど気色悪い。こんなに明
るい音楽なのに。