この「川の学校」は、もう12年も続いているんだそうだ。 |
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(あとがきから) |
日本人の持つ「川感覚」が次第に歪み、希薄になっている。 |
自然がたっぷりある郡部(田舎)に住む人ですら、大都会と同じ感覚 |
で生活しているのは興味深い。 |
われわれを取り巻く自然や状況に対する人々の無関心さはただ事で |
はない。 |
この国の官僚が自分たちの天下り先の確保のために、どんな無法、 |
違法なことをしても、国民はそれを許容し、役人が罰せられることはな |
い。 |
文明国といわれている国では世界でも珍しい現象である。 |
かつての官僚王国、旧ソ連もギリシャも崩壊した。日本もその轍を踏 |
むのだろうか。 |
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川ガキがいない風景が淋しくて始めた「川の学校」だが、予想を超え |
る結果・反響の驚いている。 |
ただ子供を川に「放した」だけなのだが。 |
この30年、日本の川に関しては暗い話ばかりだったが、「川の学校」 |
を始めてから、少し希望が持てそうな気がしている。 |
川人間が増えれば川は復活する。行政がどんなにダムを造り続けよ |
うとも。 |
四国の右端のとおい一画に熱い人間がいて、面白いことをやってい |
る。 |
これはその話の一部だ・・・ |
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まあそうだろうね。川の無謀な開発、堰、ダムなどに対して、ちゃんと異議 |
申し立てや反対運動をする人間が年を取り、そうでなくても川で遊ぶ子供 |
がいなくなったのでは話にならない。だいたい親や学校は、知りもしないで |
バカみたいに、近づくなと言うばかりなんだから。 |
面白さを知る人間をこしらえないでは、反対もできない。 |
理屈はそんなもの。 |
でも、子供たちが日に日に行動的になり、目を輝かせるようになっていく様 |
を読んでは(見てはと書けないのが残念!)そんな理屈も超える。 |
(このアイデアについては、第一回キャンプに詳しい。) |
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その日、彼らが真面目な顔をしてぼく(注:校長兼カヌーイスト兼筆者)の |
ところにやってきて、相談があると言った。 |
「留年はいけないの?」 |
「川の学校は五回で全員卒業する。留年は認めない」 |
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「第三回キャンプ」の締めくくりだ。 |
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傑作エッセイ。 |
ただし、年寄りは、ここでの子供たちより更に胸かきむしられることになる |
故、ご注意召されよ! |
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※カバー裏に野田さんの紹介と写真が載っている。 |
オレの10歳上か。 |
写真では眉毛が八の字に垂れ下がり、鼻髭が白っぽい。ジジイ顔 |
になられたのォ。 |