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(帯惹句) バルト三国はラトヴィア出身のイヴァノフスは、交響曲を21曲も残しました。 |
旧ソ連において賛辞を浴び続けるという幸せな生涯を送りましたが、時代は移り21 |
世紀になった今こそ、その作品に先入観無しに接してみましょう。「第8番」を聴けば |
誰もが、わかりやすいって素晴らしい、そう感じることでしょう。和声はどことなく東洋 |
的で、リズムの複雑さとも無縁、あたかも民謡の編曲のような楽想は日本人なら馴 |
染んでしまいます。最晩年の「第20番」は全曲を悲劇的なムードが支配、作曲者が |
「これらは思い出である」と語った哲学的性格や、⑦の驚きのわかりやすさと⑧のド |
迫力は聴き物。自分だけの名曲探しに最適の一枚です。 |
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リトアニアとエストニアに挟まれた国・・・ |
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主張は8番より20番のほうがある。特に第1楽章と第4楽章。 |
ただどうなんですかねえ、厳しいものを表現するには、もともと何か足りないところ、 |
あるいは向いていないところ、があるみたい。たとえばオーケストレーションの技術 |
や発想・・・。なもんだから、気張るんだけれど、凄味も緻密さも弱い。ゲンダイオン |
ガクではない。 |
一方第2楽章のアダージョは、柔らかい低音がベースの和音がたいそう心地よい。 |
この心地よさや美しさは、他の楽章にも8番にもちらちら顔を出し、このあたりが、 |
ワタシのおすすめ。 |
逆になったけれど、8番のほう。こっちはこれという主張はなくて、いろんな楽想、周 |
りの国々からのいろんな影響などが楽しく、全体に明るい。映画音楽的かな。暗め |
の20番よりもずっと素敵だと思った。 |
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*ミャスコフスキー・・・ というたくさん交響曲を書いた作曲家となぜか比べる気に |
なって、1枚あるはずのCDを探した。えらい時間がかかったが、やっとめっけ。 |
1881-1950年か。ロシア音楽のはずだけれど(ポーランド生まれ)、北欧の新古典 |
という感じの、弦楽オーケストラ作品集。交響曲じゃない。 |
・弦楽のためのシンフォニエッタ、テーマと変奏 他 |
似ても似つかない。とてもよく流れる。でもとにかく手練れ作曲家だわ。こっちをも |
っと聴きたくなっちまった。 |
*同時に見つけたのが、この頃気に入っているグラズノフ。NAXOSの第2集という |
のがあって、持っていることをすっかり忘れていた。これも流してみる。素晴らしい!!! |
イヴァノフスさんも、この二人ぐらいオーケストレーションがうまけりゃねえ、、、 |
グラズノフ:NAXOS 8.553537 交響的絵画「クレムリン」、組曲「中世より」他 |
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ふたりとも、すごい職人的作曲家。 |