メキシコ、そこいらじゅうにある誘拐ビジネス
20240224(了) |
映画『母の聖戦』
テオドラ・アナ・ミハイ監督/アルセリア・ラミレス/アルバロ・ゲレロ |
2021年製作/135分/G/ベルギー・ルーマニア・メキシコ合作 |
原題:La Civil/DVDレンタル |
<★★★> |
誘拐が当たり前のこと(仕事)になってしまっているメキシコの話。実話をもと |
にしているんだそうな。 |
どんどん状況が変わって行くしんどいストーリーを書いてもしょうがないなあと |
思い、概略はネットの紹介文を載せます。 |
メキシコ北部の町で暮らすシングルマザーのシエロは、10代の娘ラウラを犯罪 |
組織に誘拐されてしまう。犯人の要求に従って身代金を支払うも娘は返しても |
らえず、警察にも相手にされない。自らの手で娘を救うべく立ち上がったシエ |
ロは、軍のパトロール部隊を率いるラマルケ中尉と協力関係を結んで調査して |
いく中で、誘拐ビジネスの血生臭い実態を目の当たりにする・・・ |
このとおりですね。 |
母親シエロの孤軍奮闘、無謀極まりない娘の捜索は、徐々に実を結び、少しずつ |
ながら組織(シンジケートという言葉、ワタシは使いにくい)に近づいて行く。 |
別居中の夫はあまり役には立たないが、娘を思っていることは確かなよう。警察 |
はまるでダメだったが、たまたま軍と出遭って直談判し、捜索はスピードアップ |
する。とはいえ、テキパキというわけに行かない。もどかしい。わかってもわか |
っても、その先がある。しかも、悲しいかな、身近な人たちの中に協力者がいた、 |
なんてことが明るみに出てきたりする。 |
誘拐をビジネスにするような国情がある。警察は全く頼りにならない。 |
マフィアは大きいんだか小さいんだか、力があるんだかそれほどでもないのだか、 |
よくわからない。ここでの問題の組織には対立する組織があるなんて話もありま |
したが、そうした組織(≒マフィア)いうのが実際にはやたらとあるらしい。対 |
抗できるのが軍隊だけというのも心細い。突入した軍隊のほうにも死人怪我人は |
出ているようでしたが、ともかくこんなふうに軍と一緒に捜査してもらえる人は |
は普通はいない(だろう)。泣き寝入りしている人の話がいくつも出てくる。 |
そんなこと言っては失礼だとは思ものの、中南米の多くの国に似たような状況が |
あるんじゃなかろうか。幸福度の高いコスタリカなんていうのは例外なのかもし |
れないね。あっけらかんとしたビジネスの裏側の闇の深さを、勿論残酷さも、知 |
らされるばかり。 |
気軽には観られませんでした。 |
ただ、エンディングそのものは不可解で・・・ どういう意味かよくわかりませ |
んでした。 |
ところで、ただいま現在、米下院ではウクライナの援助予算の成立が止まってし |
まっている。共和党は、ウクライナ援助より、メキシコとの国境からの不法移民 |
の問題のほうが優先だという理由だそうな。 |
(アップする今日から見れば、もう、しばらく前の話になりましたけどね。今 |
は・・・ 「もしトラ」とか「ほぼとら」とかとか、、、ああもういやな略し 方、いやな意味) |