20220810(了) |
映画『ライダーズ・オブ・ジャスティス』
アナス・トーマス・イェンセン監督//マッツ・ミケルセン/ニコライ・リー・カース/ |
ラーシュ・ブリグマン |
2020年製作/116分/デンマーク・スウェーデン・フィンランド合作/ |
原題:Retfaerdighedens ryttere/DVDレンタル |
<★★★△> |
またデンマーク語です、多分。慣れた?せいか、なんだかいいですねぇ。 |
アメリカ映画だと、まず間違いなくお約束事のように笑わせるところ、妙に生 |
真面目なんで、どうなんですかねぇ、、、ギャグっぽくやってもカマヘンかっ |
たような気ぃもします。 |
お話は、いっけんよくありそうな復讐もの。実はさにあらず。 |
場所はデンマークかと思ったが、確か、エストニアのタリンといった気がしま |
す。 |
タリンというと、NHK・BSプレミアムで「駅ピアノ」という番組が、とっか |
えひっかえ再放送されていまして、その中にタリンの回があった。同じもの |
を何度か観てしまっています。その中でタリンの回でもってピアノを弾いて |
は去っていく人たちの音楽のレベルの高さに仰天。駅ピアノ、空港ピアノ、 |
街角ピアノなどなど、知らず知らずのうちに随分いろんな国のを観ましたが、 |
この回がワタシには最高でした。 |
このごろあまり観ない。新シリーズ観てみたいね。 ハイ、脱線・・・ |
はじめは青い自転車が話題になり、盗まれる。 |
何か企業相手にデータ分析を請け負って、面白いが請負内容にはそぐわないト |
ンチンカンな分析をやらかして、おっぽり出される二人組。(あとで3人組に |
なる) |
初めに青い自転車を盗まれた(地元に住む)母娘。離れて砂漠地帯(どこかわ |
からなかった)で軍隊生活中のいささか精神的に追い詰められ状態の夫。 |
解説じゃあアフガニスタンと書いてあった。そうなんだ・・・タリバンの女性 |
政策がひどいとか、アルカイダとの結びつきがいまだにあるとか、、、一応ニ |
ュースは知っていますが、デンマーク軍は、ここにはもういないでしょ? 脱 線・・・ |
この二組が、地下鉄の事故で交錯する。二人組の一人がこの母娘の母親にたま |
たま席を譲ったところ、母親が事故の流れで亡くなってしまう。元々はそこに |
他の人間が坐っているはずだったというようなことが問題になる。 |
知らせを受けた夫が戦場から戻って来る。この事故に疑問を抱いた二人組が、 |
取り合わない警察に業を煮やし、この戦士に進言に及び、お話は転がり始めて |
しまう・・・ |
他に出てくるのは、二人組の知り合いでインターネットのプロのでぶちゃん。 |
父と折り合いが悪い娘のボーイフレンド。やくざのグループ。その中の一人 |
(?)にセックスの青手をさせられていた「男」(ウクライナ人)。 |
こんなところですね。 |
復讐譚は復讐譚なんですが、ストレートには進まない。というか、偶然が生 |
んでしまった悲劇がへんなねじれ方をするお話。 |
この兵士と各人との関係性が、強引ながら面白い。特に娘以外のへんてこり |
んな理系3人組との。 |
中心には、お約束事のように、この兵士と娘の関係が据えられていいますけ |
どね。 |
そしてエンディングはほとんど幻想譚に見えちゃった。偶然性を強く意識さ |
せるので、それとのバランス上、そう見せるしかなかったのかも。 |
はじめの青い自転車の話は、忘れずに回収されていました。 |
二人組(あとで3人組)の片方は、メガネと髭でわかりにくいが、「特捜部 |
Q」シリーズの陰気な主役ニコライ・リー・カースだと判明。ワタシはカミ |
サンの顔認識ソフトをよくバカにするが、実はワタシのだってたいしたこと |
はない。マッツ・ミケルセンの兵士/軍人はピッタリ。冷静沈着そうだが、悲 |
しいかな、すぐ切れてしまう。一度も笑顔を見せないで、柔らかい表情から |
憤怒の形相まで感じさせてくれる。 |
観るほうが勝手に想像してしまうだけ(人間には普通に備わっている傾向)な |
んだろう。犬っころも飼い主の顔を見てたいがい似たような読みをしている。 |
とても騙しやすい。と、また脱線。 |
それとも、彼など、なにかテクニックのようなものがあるんでしょうかねぇ。 |
自動小銃の音が妙にリアルに聞こえました。今はみんなあんなものなんでし ょう。 |
音楽がらみの扱いが受けたか、デンマークじゃあ音楽の賞も獲ったそうだが、 |
ワタシには、何がいいんだかまるでわらなかった。 |