しばらくアップするのをためらっていた
イギリスの一応現代音楽のCDです
| 20240116(了) |
ジョン・マッケイブ
John McCABE(1939-2015)
| ①Ⅰ.前奏曲;Lento moderato 6:05 |
| ②Ⅱ.踊り;Allegro molto 3:54 |
| ③Ⅲ.エレジー;Adagio―Allegro vivo―Adagio 9:36 |
| ジョン・スナズホール指揮、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 |
| 録音:1967年5月、英、エセックス、バーキング・アセンブリーホール |
| ④リストの主題による幻想曲(1967)11:36 |
| ⑤カプリッチョ(習作 第1番)(1969)6:39 |
| ⑥ソステヌート(習作 第2番)(1969)6:58 |
| 以上 ジョン・マッケイブ(ピアノ) |
| 録音;1977年、スコットランド、グラスゴー・シティ・ホール、ライヴ |
| ⑦チューニング(1985)17:33 |
| ジョン・マッケイブ指揮、スコットランド・ナショナル・ユース・オーケストラ |
| 録音;1986年、スコットランド、グラスゴー・シティ・ホール |
| 以上 Tot.62:21 世界初録音 |
| CD/現代音楽/管弦楽&器楽/Ⓟ 1967,1977,1986&ⓒ 2014 Naxos |
| ⑦のみ<★★★☆>、それ以外は<★★☆> |

| 《NAXOSのアルバム紹介》 |
| ジョン・マッケイブ(1939-)はリヴァプール生まれの作曲家、ピアニスト、そし |
| て指揮者です。日本では比較的ピアニストとしての知名度が高く、1970年代に |
| 録音されたハイドンのピアノ・ソナタ全集(DECCA)は、類い稀なる完璧さを誇 |
| るコレクションとして人気を獲得したのでした。しかし、彼は7曲の交響曲を |
| はじめ、15曲の協奏曲、その他たくさんのピアノ曲や、舞台音楽など多岐に渡 |
| る作品を書いた作曲家でもあります。 ピアニストとしては2010年に「最後の |
| 公開ピアノ・リサイタル」を行い、事実上の引退宣言をした彼ですが、ファン |
| はまだまだその活躍を期待しています。このアルバムでは、彼の60年代の作品 |
| を中心に収録、なかでも「チューニング」は彼の唯一の「指揮者」としての演 |
| 奏です。その音楽は素晴らしく有機的で、常に感情豊かであり、時として爆発 |
| 的なエネルギーを放射するもの。かなり入り組んだ音楽ですが、魅力的な響き |
| を有しています。 |
| ①-③ |
| 7曲あるうちの第1交響曲。勇壮さやバイキングのバーバリズムを(って、英国 |
| にはバイキングはいないと思うけど)感じさせる①。②はしめやかに始まるも、 |
| 次第に①から続くバーバリズム戻って盛り上がる。③が目玉のようで、まず複 |
| 雑な和音の示す世界は部族等の悲劇的な歴史ふう。続いて②を思い出させる激 |
| しいテンポは戦闘か。最後は色々回想しながら浄化へ向かう感じ。 |
| 独特の暗めのムードの習作的交響曲でしょう。 |
| 去年聴いたルイ・フレモー指揮のセットもののなかに、第2番が入っていまし |
| て、この第1番とは異なり、生真面目で繊細なものでした。それに比べると習 |
| 作的に思えたのもしょうがないかも。3~7番については録音もなさそうで、 |
| どんなふうに進まれたのかわかりません。多分ですが、「12音」なんかの方 |
| 向には向かわなかったんじゃないかな。 |
| 以下3曲はピアノ曲です。ご本人が本職として弾いている。 |
| ④ リストの何からいただかれたのかわかりませんが、ギラギラ感のあるピアノ。 |
| ギャーン!と多くの音をいっぺんにい鳴らすところなんかもあります。リズミ |
| ックなところはバーンスタインのかのミュージカルみたい。そのあとは不穏な |
| 心情やぶつぶつと文句を言っているような感じなんだけれど、大作っぽいのに |
| なんだか結末なく終わってしまった。 |
| ⑤ 奇想曲、ですか。ちょっと変わった響かせ方なんぞも入るせいか、やや陰気 |
| な曲調がどんどん変わっていくのについていけます。インプロヴィゼーション |
| という感じ。 |
| ⑥ これも⑤と似たタイプの音楽で、インプロヴィゼーションふう。 |
| ⑦ あの、オケが最初に鳴らすチューニングから発想したものでしょうか。 |
| クラシック音楽なんぞ聴いたこともない人だったか、宇宙人だったか、オケの |
| コンサートに行って「チューニング」が一番良かったと言う話を、昔、聞いた |
| ことがあります。多分よく知られた話でしょう。 |
| きらきら、ファンタジックな曲調からどうどんサスペンスフルに盛り上がって |
| いきます。①から⑥までの音楽より練れた感じがしました。ほっとしましたね。 |
| あまり上手いオケではなかったようですが、この曲が、最も聴きやすく、楽し |
| めました。アルバム紹介文にある通り、魅力的な響き。 |
| と言ってもわかっていただけないでしょうから、ワタシの連想したものを紹介 |
| しておきます。映画『猿の惑星』第一作のサントラの始めのほうの音楽。 |
| 録音もいまいち。最後にライブ録音だったとわかりました。録音し直したらも |
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っと魅力が出ると思いますが、まあ、されないでしょうねぇ。もったいない。 |