休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

プロコフィエフの管弦楽曲集 聴いていました

~20220324(了)

プロコフィエフ管弦楽曲

また聴いていました

 

スポーツ風味、アスリート感覚で括ってみたくなりました・・・

 

CDによる音楽鑑賞の隙間に、棚から安直に選んで車に放り込み、職場の
行き帰りで流したのは、ロシアもののセットもの。
ロシアものについ手が伸びたのは、プーチンさんのせい、、、といっても
間違いじゃないと思うね。
1960年代後半の録音で6枚組。
もう少し深い音や伸びやピリッとしたキレが欲しいけれど、まずまずの音。
聴いた順は
 ヴァイオリン協奏曲 1番①、2番②
 ピアノ協奏曲 4番③、5番④
 ピアノ協奏曲 1番⑤、2番⑥、3番⑦
 交響曲 2番⑧、6番⑨
 交響曲 3番⑩、5番⑪
 
メンドウクサイので番号をふった。

 エーリッヒ・ラインスドルフ指揮、ボストン交響楽団

 ソリストは、ジョン・ブラウニング(p)、イツァーク・パールマン(v)

 など

うんと単純な感想なんですけどね、①②⑤⑥⑦&⑧が、なんとも筋肉質な

スポーツ風味、アスリート感覚だなぁということ。爽快なんですよ、これ

が。

以前はねぇ、そんな感じじゃなかった。
若書きで、モタモタ感が強かったという記憶です。
もたもた感があったのは③と④、それと意外に⑨、これなんか結構人気曲
のはずだけどね。⑧もまあそんな感じと言えばいえるけれど、この交響曲
はそもそも交響曲というよりは、曲想が多すぎて形式に収まらず、交響組
曲ふうになっちゃったから、これはこれでいい。
この⑧の内容をもう少しまとめられたのが⑩という感じなんだけれど、そ
の出来が非常にすばらしい。楽想や音色が、こう言ってしまうとありふれ
た感じに聞こえるかもしれないが、ジョン・ウィリアムズ(つまり映画音
楽も、という意味)真っ青になるくらいの出来。ウーン、陳腐だなあ、こ

の表現。まあ、名曲の⑪にもうちょっとで届くというような出来。もちろ

んこれはスポーツ感覚の作品とは言えない。

 
で、⑪はやはり人気曲なだけはあって、まとまりがいい。まあ唯一、第一
楽章の終りのほうが猛烈、破壊的でハチャメチャ。ワタシの感覚なんです
が。それをラインスドルフさん、うまくまとめている。多分相当恐い、ウ
ルサイ指揮者だったんだよ。
 
いつものことで、55-56年も前の録音に何言ってるの、というようなも
んだけれど、それを聴くワタシには「現在」なんだからね、こういう書き
方をしてしまうのもしょうがないと思っていただきたい。
ラインスドルフさんの手際が、非常にまとまりよく音楽を再構築してくれ
たので「スポーツ風味」だとか「アスリート感覚」だとか感じさせ、書か
せてくれたことになるんじゃないか。
軽薄なんだけどね、そんなふうに感じた次第。
 
こういうのもね、感想文ということでいいでしょう・・・
 
そうそう、
最後に、「ロメオとジュリエット」と「キージェ中尉」(歌付き)という
一枚がありましてね、ちゃんと聴きましたよ。
といいますか、実はこの一枚こそが、傑作の職人芸的名演奏。
ロシアの強い臭い方も、嫌味でなく、いいですね。
ラインスドルフさん、すごい!
そして、プロコフィエフ(1891-1953)については、現在では非常に人気
のある近現代作曲家でジャンルも広いが、その生年、没年が20-30年
後ろにズレていたら、コルンゴルトに負けない映画音楽作曲家としても名
を成したんじゃないかなあ、なんて妄想してます。まっとうな話をすれば、
音楽史的には、ストラヴィンスキーシェーンベルクに負けない名声を得
るべきなんじゃないかとされているほど「進んだ」作曲家だったなんてい
う見方もありますですがね。
この最後の一枚についても、以前にちゃんと感想文書いてまして(4年半
前)、十分褒めたと記憶しているので、省略。