20231118(了) |
映画『エブリシング・エブリウェア
・オール・アット・ワンス』
監督;ダニエル・クワン&ダニエル・シャイナート/ ミシェル・ヨー/ |
ステファニー・スー/キー・ホイ・クァン/ジェイミー・リー・カーティス |
2022年製作/139分/米/原題:Everything Everywhere All at Once |
DVDレンタル |
<★★★△> |
アメリカのどこか大都市らしい。 |
中国系の一家。コインランドリーを営んでいて、経営はアップアップ。 |
収支をあたふたバタバタ申告すると、経費で落とせっこないものが入ってい |
たことでドラマは開幕。 |
主役は経理も担当する疲れ気味の奥さん、エヴリン(ヨー)。優しいその夫。 |
エヴリンの父。娘。という構成。もう一人のメインキャストは税務署の係の |
オバサン(カーティス)。 |
エヴリンはシャカリキだがマイナス嗜好。はねっかえりの娘は恋人が女性。 |
ボケた父は車椅子生活でひどく頑固・・・ この家族、大丈夫か? 勿論大丈 |
夫じゃない。だから始まるドラマは当然家族愛の話。 |
ということでいったいどうなるんだと開幕したドラマは、アニメーション的 |
な動きを実写の編集でやっちゃった感じ。 |
「混乱」と戦うエヴリンが中心ではあるんだけれど、家族のそれぞれについ |
てもあり得たような様々の現在が描かれる。一応これを第三者的にコントロ |
ールしているグループ(!)も関わって、始めはそのコントロールも効くか |
のようなのだが、どんどん制御不能になって行く。ワタシは「いわばファン |
タジー」と書こうとしたが、もっとピッタリ(らしい)言葉が載っていて、 |
所謂「マルチバース」とかいうやつなんだって。「ユニヴァース」に対して の「マルチヴァース」、なんだろうな。ワタシの語彙に登録はしておりまへ ん・・・ハハハ |
雰囲気的に収斂して行く先は見えているような気はする。やたら闘いのシー |
ンが多く、それは主にカンフーによる。
|
最先端のカオス、ですか。なるほど。 いやその「次元」の変りかたの目まぐるしいこと、尋常じゃない。始め、ボ |
ーっと見ていたカミサン、何か捨て台詞を吐いて早々に退散。 |
オスカーを獲ったことは覚えていて、新作でなくなったんで観てみたわけで |
す。面白くないこともないものの、猛烈にせわしくて疲れました。 |
(中のキャラも観ているほうも)ついて行くのが大変な型破りなテクニック |
以外には、なんでオスカーの作品賞獲ったんですかねぇ。「芥川賞」みたい |
な意味合いに近いもんでしょうか。(文体や事象の切り取り方の)新しさ、 とか。 |
例えば民族至上主義だとか自国ファーストを批判的に描くよりも、家族愛の |
表現ならば無難で、そこからの広がりも期待できるけれど、先の二つじゃあ |
・・・ 宗教色がないのはよかった。その点は、大いにほっとしました。 |
実はカミサンの借りていたDVDも観てみたい気はしていたのですが、ついに |
観られずに返却することになりました。(オイオイ、あんまり面白そうなも |
の観るなよ、とも言えない・・・) 行きつけのTsu社の「検索機」が撤去 |
されてしまいました。店舗のシステムが替わってしまい、それに対応できな いからだって。 |
ネットフリックスに手を出すこともしない遅れているワタシ、Tsu社のシステ |
ムにアクセスする「機械」ももぎ取られてしまった。そこそこ意固地なワタ |
シの映画の鑑賞方法はどんどん痩せて行く。自分で作ったリストを店員に渡 |
して、「この中から取り寄せられるものを探してくれ!」というつもり。嫌 |
がられるだろうが、その辺はわりと平気で要求します。間違いなくメンドク |
サイジジイだと思われる。問題はそれにかけられる時間・・・ |
これじゃあ、カミサンにも子どもたちにもいずれ迷惑をかけそうだ。 |