(WIKIあらすじから) 1823年、西部開拓時代のアメリカ北西部、極寒の荒野 |
の中、狩猟をして毛皮を採取するハンターチームはネイティブアメリカンの一 |
団に襲われ、多大な犠牲にあいながら命からがら船で川を下る。グラスはネ |
イティブアメリカンの妻との間にできた息子とともにガイドとして同行していた。 |
船を捨て山越えルートを選んだチームは森で野営する。翌早朝、グラスは見 |
回り中に子連れの熊に襲われ、瀕死の重傷を負う。急ごしらえの担架でグ |
ラスを運ぶが山越えには足手まといであること、瀕死でもあることから、死ぬ |
まで見届け埋葬する者を隊長が募ると、息子と自分本位のフィッツジェラルド、 |
若いブリッジャーが残ることになった。フィッツジェラルドは2人がいない時に |
グラスを殺そうとするところを息子に見つかり銃を向けられるが、返り討ちに |
し殺してしまう。フィッツジェラルドはブリッシャーを騙しグラスに軽く土を |
かけただけでその場を離れる。一部始終を見ていたが動けないグラスは奇跡 |
的に一命をとりとめ、フィッツジェラルドを追う。 |
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上記WIKIのあらすじ、書きすぎみたいだけれど、大丈夫。 |
はじめっから重苦しい。‘奇跡的に一命をとりとめ、フィッツジェラルドを追 |
う’とあっさり書いているが、襲われるところからあとはなんともはや、たい
へんなことになっていく。
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アメリカの歴史をちゃんと感じさせるオーソドックスなエンタテインメントだ
と思う。一貫ハード!
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グラス(ディカプリオ)は長々とセリフがない(≒言葉にならない)。青息吐 |
息で這いつくばっている。痛みや怒りで震え、唸っている、歯噛みしている。 |
で、セリフの数の大半は憎まれ役であるフィッツジェラルド(ハーディ)が一 |
手に引き受け、観客の怒りをも煽りながら、雄弁。 |
原作もそうだったのだろうけれど、演じるのも撮影も、本当に大変だったの |
だろうと思う。寒そう、というより、ひたすら冷たそう。 |
何度死んでいても不思議じゃない男が、信じられない恢復をし、犯人を追 |
いはじめる。様々な物や人が絡むが、なんといっても自然の過酷さ、尋常 |
じゃない。カナディアン・ロッキーかアラスカかと思ってしまうが、ここは |
イエローストーン近辺。 |
‘憎まれ’役という判断だって、実際は紙一重。 |
観ている方は無理やり参戦させられる感じで、眼も離せず、苦しい。 |
‘復讐’は成就するんやろか・・・ |
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ここまでやらんと、ディカプリオはオスカーを貰えなかったのかなんて、絶 |
対言われているね。目つきがすごい。
なんにもしないで、力まずただぼーっとそこにいるというだけで魅力があ
る、なんてタイプじゃないのは確かだ・・・
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ブリッシャー役は、眉毛が忘れられない役者で、ウィル・ポールターという |
のね。子役で2-3度観ていると思う。ここではもういい若者になっている。 |
それに引き替え、トム・ハーディさんなど地味な顔立ちで髭が多すぎ、配 |
役見るまで、ああ、あの売れっ子の役者さんなのか、と気づかなかった。 |
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音楽担当には3人の名があって、トップが坂本龍一。どこまで絡んでいる |
のかわからない。
音色的には確かに坂本の和音だと思う。ただし重い調子など、オーケスト
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レーションは違うかも。
それに、音楽というより「音」に近い。そして一音一音がひどく長い。リズム
が加わっても、‘間延びしたミニマル’といった趣き。転用は大いに可能で
あろうが、とりあえずは映画の中でのみ機能するように作られていて、別
に取り出して聴くようなものじゃない。
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カミサンの一言;「一回観たら十分やね」 |
ほぼ賛成。もっとも元々繰り返して観るなんてことは、まずない。ワタシの |
映画の観方が少なからず浅薄なのはそのせいもあると思う。 |
それでも(喩えは悪いが)ついエラそうに喋ってしまうワタシと、ちょいちょ |
いスマホなど触りながら観るカミサンとでは、観方がまるで違ったりする。 |
そりゃ論外だろ!と言うなかれ。時には後でカミサンに指摘されて気づく |
こともけっこうある。ま、そんなもんです、情けないけど。 |
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