休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『オーバー・ザ・ブルースカイ』

イメージ 1
20151225(了)
映画『オーバー・ザ・ブルースカイ』
    The Broken Circle Breakdown
    フェリックス・ヴァン・フルーニンゲン監督//フィーラ・バーテンス/
    ヨハン・ヘルデンベルグ/ネル・カトリッセ
    2012年/ベルギー&オランダ映/111分/DVD/レンタル
    <★★★>
 
ベルギー/オランダの映画。アメリカに憧れ、ブルーグラスのミュージシャン
として活動する男と、タトゥー彫りを営む思い込みのきつい神経質な女との
愛の物語。言葉はオランダ語
一緒になった二人はラブラブで、グループでの音楽活動も順調。彼女は彼
のグループで歌を歌うことも始め、立派なメンバーになる。
女の子を授かってしばらくは良かったが、その子が重い病気(多分白血病
になり、失くしてしまう。
ここからが主題のようなもので、詳述できないが、子供の死に対する夫婦
それぞれの受け止め方、対応の仕方の違いが、暗く激しく描かれる。
どこかの評に彼をアナーキストだと表現していたが、それはどうか。
執拗に過去と現在を行き来する描き方で、これはやむを得ない気もする。
ベルギーでブルーグラス?とも思ったが、音楽はそんなに違和感もない。
アメリカのジャズがポップスがヨーロッパ中に広がって盛んになった20世
紀後半のことを思えば、まあこんなのはかわいくて、珍しいほうかもしれな
いけど。
彼はビル・モンローが一番好みだと言っている。
ともあれ、音楽にもいろいろ語らせるシーンがある。音楽自体がなかなか
いい。映画の流れをバックアップしている。
ただ、この夫と妻それぞれの思いが非常に強いのだけれど、強いだけで
は絆が出来るわけでもないというのが痛々しく描かれるのだが、このテー
マって、普遍性はあっても、だからどうなのというようなもの。
男性性と女性性の違いを極端に表現してみた、みたいなかんじかなあ。
盛り上がりやタイムリーなセックスや危機がいくつも描かれるも、感動に
結びついているだろうか。(・・・なんて問いかけは余計なお世話かも)
オスカーの2014年度(第86回)外国語映画賞にノミネートされているので、
リストアップしていた。この手はTsu社には少ないが、たまたまあって。
選考時、日本の「舟を編む」だとかハンガリーの「悪童日記」は候補の選
外になったそうな。ちなみにこの時のオスカーは「追憶のローマ」。これが
もうワタシ全く受けつけませんでした。(つまり、かの大映画作家のものは
大概アカンのとちゃうかということになりそうなんだが、実はほぼそうなん
です。残念ですが、別にカマヘンと思てます!)
カミサン観なかったのはよかったかも。女性とこの手の話はしない方がい
いように思う。(でもないですかね?)