休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

サントラ『アントニー・ジマー』/フレデリック・タルゴーン

20230815(了)

サントラ『アントニー・ジマー

フレデリック・タルゴーン

 ①-⑩   タルゴーン
 ⑪-⑬ (ソース・ミュージック)
 2005年/CD/映画音楽/milan/輸入/中古
  <★★★☆>

タルゴーンが担当しているサントラの3枚目です。
映画のほうの紹介は8月8日にしました。
そのおり、これ以外のサントラCD2枚の感想文を載っけておきました。けっこ
う高得点にしていましたね。
それら2点と比べると、ちょっと・・・微妙、かなぁ。
 
①はOVERTUREで、メインのテーマがずばり流れます。ひんやりとした高弦、低
弦がやけにぶ厚くサポートします。この低弦のぶ厚さが、良くも悪くも全体の
イメージを作っているというか損なっているというか、どこか引っかかる。サ
スペンス色のためなのかなぁ。映画を観ている時には全然感じなかったことな
ので、CDのみの音の録り方かもしれません。
 
このテーマ、メロディというほどの長さはないんだけれど、これに驚くほどさ
まざまな変奏(ヴァリエーション)を加えて行く。
他にもテーマというほどのものはないけれど、行きがかり上、素敵なオーケス
トレーションで繋がっていて、前後の繋ぎという以上に魅力的なものも(迫力
のある部分も)あるけれど、やっぱり、メインテーマのほうが耳に残ります。
 
映画の感想でも書いたように、『氷の微笑』のJ・ゴールドスミスに似た音色や
ムードはありましたね。特に①。
ところが、このCDの隅っこに日本語のやけに小さい紹介文が挟み込んでありま
して、虫眼鏡で読んでみたら、丁寧な職人肌の作曲家で、ここではミステリー
に徹し、ストリングス中心で、マイケル・ナイマンサウンドとジェリー・ゴ
ールドスミス・サウンドを行き来する感じ、てなふうなことが書いてある。
マイケル・ナイマン! ウーン、そうですか・・・
 
ライナーをあちこち見ても、オケの名はなかったので、以前聴いた2枚のサン

トラのフィルハーモニア管ではなく、スタジオ・オケなのでしょう。アンサン

ブルもほんの少し気になった。

でもね、十分楽しいサントラでした。誰にも薦められる。

 

 ほかにフランスもののサントラと言えば、多作家(つまり売れっ子)フィリ
 ップ・サルドに聴いてみたいものがたくさんあるのですが、たいていやけに
 高いので、ラッキーというべきか、買わずに済んでいます。