休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ナチスの残した奇妙な建築物の話

 Schwerbelastungskörper

新聞の特集記事の傾向が、お盆前に戦争関連のものが濃くなり、そのあと

には関東大震災関連が主になった。毎年のこと。今はでかい特集はない。

というところで、戦争関連の期間に、たまたまのようにあった寄稿を切り

抜いていて、読んでみました。確かに戦争と関係はあるが、この時期にと

いう意図はなかったんじゃないか・・・ わかりませんが。切り口が面白

かった。多和田さんのエッセイは3カ月に一度、ぐらいの頻度でしょうか。

   (大新聞ではあるけれど、もう新聞を取らなくなっている方も多い

   でしょうから、紹介してみました)(新聞、値上がりしました!)

    (大事なイメージの絵はちょっとちょん切れちゃいました・・・)

ベルリンが大都会になったのは、まあ言い方にもよるんだが、比較的最近の
ことらしい。これをヒットラーは世界に冠たる都会にしようと頑張った。色
色頑張ったもののひとつだという。(それまでは)湖沼地帯の小都市だった
・・・ 昔から大都会だと思ってた。そうなんですね。
戦争に関係がある話としてでなくても面白いが、やっぱり戦争とは切り離せ
ない感じ、ってんで写した。
 Schwerbelastungskörper
ドイツ語らしい言葉をつづけた長たらしい語、シュヴェーア ベラストゥングス ケルパー。
重い+圧力+物体・・・
「重圧体」という彼女の訳語には確かに滑稽感があり、自分で笑ってしまっ
ている。
 
時節柄のエッセイなんだろうと思いますが、そうでなくてもなんだか面白い
話です。
傍線は、現在のロシアの一般的な市民について、ウクライナへ侵攻し続けて
いる自国の行為の真相を知ったら、どうなの?と連想した結果、思わず引い
ちゃった。
しがみつくという感覚はとてもよくわかる気がしてリアル。
 
多和田さんの作品は、昔のものをひとつ読んだだけで、あとはこんな新聞へ
の文章を読んでいるだけです。ドイツに住んで、日本語とドイツ語で書かれ
ている。ブレイディみかこさんとは少し違った目線――イギリスとドイツの
違いかもしれないし、もともと多和田さんが物書きだったせいかもしれない
けれど――違った市民目線のある書き手だと思う。
なにか最近のものを読んでみたいですね。例えば去年だったか、当紙に連載
されていたものとか・・・

 

 ドイツというと・・・ 

最近再放送されていたロシアの天然ガスのパイプライン、ノルドストリーム
だかのドキュメンタリーをまた観ていて、歴代ドイツ首相たちなどのよろめ
き具合や先見の明のなさ(これは失礼か)に再びくらくらしてしまったばか
り。特にシュレーダーさんなんて、極悪人に見えちゃった。そういう作りの
映像・・・ ま、外野席で観ている者の傲慢ですけどね。