休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ピアソラ : カフェ 1930

20230630(了)

Piazzolla;Café 1930

    Music for violin and guitar

 Astor Piazzolla 1921-1992

<1>タンゴの歴史 for flute and guitar(ヴァイオリンとギター)  <★★★★> 

 ①Bordel 1900 3:44 /I. 売春宿 1900                     

 ②Café 1930 8:17 /II. カフェ 1930
 ③Nightclub 1960 6:29 /III. ナイトクラブ 1960 
 ④Concert D'aujourd'hui 3:08 /IV. 現代のコンサート

<2>Cinco piezas for solo guitar(ギター)          <★★★△>

 ⑤Campero 4:37

 ⑥Romántico 5:33
 ⑦Acentuado 3:30
 ⑧Tristón5:15
 ⑨Compadre 3:27

<3>4つのタンゴ・エチュード after Tango- Étides for flute(or violin)                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                           

                              <★★★>

 ⑩Décidé 3:00
 ⑪Lento:Meditativo 6:03
 ⑫Crotchet = 120 2:00
 ⑬Avec Anxiété 4:56

<4>嫉妬<Milonga campera> (ヴァイオリンとギター)       <★★★☆>

 ⑭ 4:30

 
 PiercarloSacco(vln & arr.)/Andea Dieci(g & arr.) 
 録音;2013年4月&9月、伊、Samarate、Villa Montevecchio Tot.64:35
 CD/室内楽/Ⓟ&ⓒ 2014 Brilliant Classics/輸入/中古

ピアソラの知られた曲「タンゴの歴史」の第2曲をタイトルにしたアルバム。
ピアソラの名曲は多く、それぞれがいろんなヴァージョンがあったり、また
他人にアレンジされたりしている。無数にある。
ここでは、4つの曲から、ギタリストとヴァイオリニストが主に他の楽器用
から編曲しあって、ソロになったり二人で合奏したりしている。
見た感じ、Brilliant Classicsのオリジナルアルバムみたいだ。
 
クレメラータ・バルティカのような完璧かつ凝集力が半端でない演奏にいっ
たん馴染んでしまうと、この演奏なんかは、始めはそこそこ緩いもののよう
に感じてしまうけれど、何回か流しているうちに、きっちり演奏できている
し、その真面目さだけでなく、自由さにも気付いてきて、楽しめました。
本来的にはワタシの好きな編成ではないものの、気張って聴くような音楽で
もないんで、クレメラータ・バルティカの対抗馬として十分有効でした。
 
 
<1>超有名曲の一つで、フルートとギターの組み合わせがオリジナルのよう
に見えるけれど、実に様々な編曲ヴァージョンがある。
ヴァイオリンとギターのヴァージョンは、ま、曲がいいからだろうが、4曲
ともバッチリ決まっていますな。軽やかでセンスいっぱいの①もいいけれど、
②③のちょっと粘る叙情も、これだけ深みがあれば、この編成こそオリジナ
ルだろう、と言いたくなる。③は曲想が実に盛りだくさん。④は調性を弄っ
たり現代的な曲調にしたりした締め。
 
<2>曲の意味は分からないけれど、次の<3>のようなエチュード的なものじ

ゃないか。多分オリジナルもギターソロだろうから、アレンジはほとんどな

いのかな。

⑤愁いを含んだミディアムテンポ   ⑥スローでロマンティックな語らい風 
⑦フラメンコ風、打楽器風にギターを叩く ⑧一聴甘いが、打ち沈んだ感じ 
⑨いかにもタンゴらしい曲で、ギターの腹叩きも決まっている。
(この曲は、Wikiの作品リスト(抜粋版)には載っていなかった)
 
<3>タンゴ用エチュードで本当はもっと曲数があるんだろうが、この4つを
選んだということだろう。フルートでもいいらしい。どっちにしてもなかな
か難しそうな練習曲。
⑩聞き覚えのあるメロディ ⑪瞑想的に・・・、こうスローではタンゴには
聞こえない ⑫Crochet の意味が分からない、編み方?でもタンゴやね 
⑬前曲とそっくり、共に技巧的にとても無頭がしそう、いかにもエチュード
ワタシはバッハの「無伴奏ヴァイオリン・パルティータでさえ苦手な人間な
ので、はっきり言ってほとんど興味が湧かない。
 
<4>嫉妬、ね。こういうタイトルだと逆に分かりやすい気もします。妄想で
すが、でも音楽なんて、早い話が妄想の類ですから・・・ それで、これは

女性側の嫉妬、かな。そんな気がする。しかも男が女の嫉妬を妄想してみて

いる・・・

これ有名曲ですね。なるほどというか、さすがというか。
 
ハーモニーを作れるギターのソロはともかく、ヴァイオリンのソロは集中し
ては聴けなかったとはいえ、それでも、BGMとしてはいいアルバムだな。職
場でもOKでした。