アマチュアゴルファーの夢想
| 20230603(了) |
『地球外動体視力ゴルファー』/杉山英隆
| 1,カリフォルニア州 パロス・バーデス |
| 2,カリフォルニア州 ロサンゼルス |
| 3,オレゴン州 ポートランド |
| 4,日本 京都 |
| 5,ジョージア州 オーガスタ |
| 6,アラウンド・ザ・ワールド |
| 日本人のマスターズ優勝が現実になる日 ハル 常住 |
| 2009年7月/小説/文芸社/単行本/中古 |
| <★★★★> |

| <帯> ハンディ33の米国駐在サラリーマンゴルファーが、宇宙からの不思議 |
| な力を得て天才ゴルファーに変身、各地で旋風を巻き起こす。その舞台は、 |
| 憧れの女性への叶わぬ恋心と共に、風光明媚なロサンゼルス、哀愁漂うポー |
| トランド、そして世界最高峰のトーナメントへと移っていく。また京都で体 |
| 験する、美しい舞妓との不思議な夜の謎は?…驚愕の飛距離と戦慄の切れ味を |
| 見せるショットは、今日も世界中を感嘆の声で包むのだった・・・ |
| この珍奇な表紙や帯の惹句だけでは多分よくわかってもらえないでしょう。 |
| なに?宇宙からの不思議な力だって?ってなもんです。ところが実にムシの |
| いいことに全くその通りで、アマチュアゴルファーの夢の世界。サイエンテ |
| ィフィック・ファンタジー(≒漫画)です。 |
| ワタシだって若い時にこんな能力がギフトされたら、プロになる夢をきっと |
| 持ちますな。 |
| アメリカでゴルフクラブを製造販売することを決めた会社が、リーダとして |
| 送り込んだ男がこの話の主役。アスリートで人一倍パワーもあるが不器用だ |
| し、頭脳も見てくれもいたって普通。あるきっかけと性格によりたまたま推 |
| 薦、抜擢されただけ。 |
| 彼がロスで友人同士になった日本人との交流の中で、宇宙から飛来したもの |
| に当たってしまうという、あり得ないような確率の事故に遭ってしまい、奇 |
| 妙な(≒とんでもない)能力を発揮できるようになる。 |
| 何もゴルフで発揮しなくったって、他に使い道がいろいろありそうなもんな |
| んだが、ここではやっぱりゴルフしかないんだよね。それがタイトルにもな |
| っている「動体視力」。 |
| この能力、ゴルフのどんなことにでも役立つわけではないというのが味噌で、 |
| 役立たない面では、地金の下手さがモロに出てしまうので、一人前のプレー |
| ヤーになるためには鍛えなきゃならない技術が山積。ストーリーのネタはそ |
| れだけでもたっぷりあるのです。最初に目指すは、もとはプロ競技なんかよ |
|
り格上だった「全米アマ」! それに、これに勝てば、と夢想する。 「あのザックリアプローチでマスターズに出る? あのノーカン・パターでマスターズに出る? ・・・・・有り得ねえ」 |
| これで、何ができて何ができないか、およそはわかりますよね。 |
| でも、紆余曲折を経ながらも、その前向きな性格!邁進しちゃうのである。 |
| アメリカのさまざまな景色や天気などは、著者の経験に基づいているようで、 |
| とてもいい感じです。(もちろんワタシは知りませんが、そんな気がする) |
| そして、第5章でわかる通り、いよいよマスターズへ・・・ |
| ちょっと前まで、アベレージ33のヘタッピィ(39歳)がですよ! |
| 面白いこと考えたもんです。「こんな漫画!」と眉を顰める人もいるかもし |
| れない。でも、あとがきの業界人が、いくらか理屈の面をフォローさせる格 |
| 好になっていて、これもなかなかよろしい。 |
| これからの主流は、って、もうなっているようですが、パワーゴルフでしょ |
| う。もっとずっとエエカゲンな小説なんじゃないかと怪しんだのですが、な |
| んのなんの、乗って読めました。結末もとてもうまかった。 |
| ゴルフをやってわくわく感を覚えたことがある人なら、さっきも書いたが、 |
| マスターズでプレイするなんて、一瞬ぐらいは夢想したことがあると思う。 |
| だからと言うべきか、最終章読むのがちょっと恐いような気がしましたネ。 |
| 下手でも、ワタシもゴルフ好きなんだ・・・ |
| こんな小説、知りませんでした。話題になったことありますかねぇ。 |
| なんで引っかかってきたんでしたっけ、もう忘れました。きっとアマゾン |
| の押し付け情報だったんだと思う。 |

| 帯の横峯さくらさん、がんばってるかなぁ。このごろ名前を見ないが。 |
| ここにはたくさんの名プレーヤーが出てきました。 |
| フレッド・カプルス、アダム・スコット、タイガー・ウッズなど。と3人あ |
| げたのは、この3人と主人公は会話も交わすから。もっとも、ハンサムで知 |
| られるスコットは主人公のとんでもないプレーに付き合わされて、ハンサム |
| をすっかり損なう表情をくりかえしてしまう。って、このこと、作者はスコ |
| ットに了承を得たんでしょうかねぇ。(ハハ) |
| 読み終わった日は、日本ゴルフツアー選手権の第3日でした。 |
| 第2ラウンドの残りと第3ラウンド。梅雨でね、昨日は終われなかった。 |
| もう、こういうの、記事としても追いかけることはしなくなりましたが、時 |
| にはテレビなどでやっていると観ることはあって、しばしの間見つめます。 |
| 用事があればさっと切り上げますが。 |
| 茨城県の宍戸ヒルズとかいう由緒あるコースで、雨中の景観がとても美しか |
| った。ちょうど読んでいたこの物語の最終コーナー、オーガスタを連想した |
| のです。美しさも難しさもなかなかのもののようでした。 |
| ヘボゴルファーのままジジイになってしまったワタシでも思うのは、ゴルフ |
| が面白いこと、取り憑かれたら大変だということ、かな。もはや大昔に、英 |
|
国の使い道の乏しいリンクスで兎の穴に玉を棒っ切れで打ち込んだという遊 びじゃない。 |
| 環境問題を簡単には持ち出してほしくない・・・かな。面白さがわかった人 |
| にとっては、なかなかの鬼門です。 |
| 長くなってしまいました・・・この本、ゴルフ好きには楽しめると思います |
| が・・・ |
| ハイ、終わりましょう。 |