休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

高橋三千綱/「フェアウェイの涙」

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20150507(了)
高橋三千綱/「フェアウェイの涙」  Tears
Ⅰ. 男は生涯に三度、フェアウェイの彼方に少年時代の夢を見る。
  ・父の耳 ・ライバル ・なまいき ・孤独 ・ティアップ ・祈り
Ⅱ. 女は男の視線の先を追わない。男の横顔をだけを見つめる。
  それでいいじゃないか。
  ・バンカーショット ・気合い ・八年半 ・雪と竜巻 ・命 ・指
  2005年10月/短編小説/双葉文庫/(1994年講談社文庫)/中古
  <★★★△>
何かゴルフ系のものを読んでみたくなって見つけたのがこれ。
(カバー裏惹句) 勝負というものには、その背後に必ず人間と運とさまざ
まな感情が存在する。ゴルフというスポーツの周辺で、時に男たちはさ
まざまなものを賭して真剣に闘い、運命の女を女神とし、子への情を伝
えようとする。人生を、愛を通して感涙を誘う珠玉の短編集。
タイトルに“涙”が入っているように、涙にむせぶような話が続いている。
ゴルフと涙というコンセプトの短編集なんだろう。
レヴューの文章によると、無理な設定が多いこと、スーパーショットや好
成績で終わる話が続くこと、結末が見えてしまうこと、などを挙げていて、
少なからず興を削いてくれたが、なかなかうまいことも言っていて、「一
日一篇というようにチマチマと読んだ方がよい」。 
読後の印象としては、その低い評価を下しているレヴューの言っている
ことこそが読む理由なんだよ、ということ。
ご都合ったってね、ゴルファーなんだから、良いショット・パットが観たい
(読みたい)し、結末が見えたっていっこうにかまわない。とどのつまり
‘泣きたい’、あざとさと紙一重のテクニックによろうが、それで泣かされ
るので構わないんだ、という気持ちがあるのだから。評者は基本的に心
の広いゴルファーではないのだと思う。
勿論こっちだって心が広いなんてお世辞にもいえないがね。
さて、ここでの涙、悔し涙や悲しみの涙でなく、ことごとく‘感涙’。
むしろかくも感涙ものばかりということの方がよほど珍しいんじゃないか。
疲れた気持ちに沁み入ってくれるように書かれた短編集である。
ワタシはそれなりだと思って評価したいな。
というか、読み出したらすぐ眠ってしまうワタシの今の読み方にちょうど
良かったのかも。
おしまいに、このカバーの写真、、、
涙のしずくか、池ポチャか