休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『林檎とポラロイド』

20230319(日)

映画『林檎とポラロイド』

  クリストス・ニク監督/アリス・セルベタリス
  2020年製作/90分/G/ギリシャポーランドスロベニア合作/
  原題:Mila/DVDレンタル
  <★★★★>

設定は近未来風で、記憶喪失が流行っている世界。別に流行っていなくても
いいんじゃないかといったんは思ったんだが、それをすんなり受け入れる体

制や対応方法が当たり前にできていることを考えると、、、SF設定だとわか

りました・・・

             (初めのシーンだったかな)

この男、林檎好きというぐらいしかわからない状態で見つかり、治療のため
の回復プログラムにすんなり参加させられる。流れが確かにできている感じ。
住まいを与えられ、なんでか、古臭いカセットテープで、あれしろ、これし
ろ、と指示される。一応「新しい自分」を作っていくというような方向性な
んだが、その過程で自分を一部またはすっかり取り戻すこともあるという含
みもあるんだろう。
 
この男への指示は、自転車に乗ったり、パーティで友達を作ったり、甚だし
きは、親しくなった女(男でもいい)とセックスをしろ、なんてのもある。
かなり突飛。同じ記憶喪失者用のプログラムにかかっている女とは少し親し
くなって、プログラムを追い越してしまう、なんてことも起きる。

       (プールの10mの飛び込み台から飛び降りろ!)

それぞれをポラロイドカメラに撮って記録するという指示が伴っている。記
録はチェックされる。
指示の封書、カセットテープ、ポラロイドカメラ、写真のアルバム、等々、

やたらアナログなのが特色の一つで、携帯やスマホはおろか、電話一本出て

こない。

 
おしまいに、記憶を閉じ込めていた何かが、さりげなくフッと解けるまで、

静かに、ほとんど淡々と進んでゆくお話で、引き込まれました。林檎が上手

く絡んでいました。

不思議な含みを感じさせる作品。
もっとも、
「記憶とアイデンティティ喪失にまつわる寓話」だとか、
自分を自分たらしめていたのは記憶なのか? コントロールされて得た記憶の
集積は何なのか。本当の自分は?」
なんてなありふれた?理屈が載せられていましたが、ワタシはそんな方向の興

味はもてず。ま、いろんな解釈ができそうだけれど、このストーリーだけで

十分なんじゃないかしらん。

      (可愛いのでいただいた。これはプロモーション用やね)

 

 

何の鑑賞も感想メモも手つかずのまま6日ほどたってしまいました。

どこでもらったものやら。コロナはまだ体の中で威張ってます。

腹立たしいけれど、しょうがない。
口腔内の酸っぱさが嫌で、マスクをしたまま寝たところ、大分マシでした。
痰も切れるようになってきました。
食欲はまだあまりありません。