休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ウィリアム・ウォルトン;映画音楽

2023/2月末から3月10日頃まで
付録;2-1

ウィリアム・ウォルトン(1902-1983)

;映画音楽

 サー・ネヴィル・マリナー指揮/
 アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ(アカデミー室内管)
  録音;1989-90、セント・ジュード教会(ロンドン)
  Ⓟ&ⓒ 1990-91 Chandos Records/輸入/中古

 

フレモーのウォルトンを聴いているうちに、映画音楽集が4枚まとまっている

のを思い出して、車内で聴いてみることにしました。音量が必要で、職場では

無理なので。始めの1枚だけのつもりだったのですが・・・

映画音楽集Ⅰ

ウォルトンはかつて集中的に聴いていたことがあって、その映画音楽につい

ちゃあ、サー・ネヴィル・マリナー指揮、アカデミー室内管弦楽団による
CHANDOSの4枚シリーズのほか、NAXOSのものでもいろいろ聴きました。
マリナーの映画ものの1枚目を車中に持ち込んで久しぶりに聴いてみました。
イヤーほんとうにすばらしい。
オケの厚みを録音でうまくカバーしているものの、十分豊か。何より
音楽自体のカッコよさが最高。「ハムレット」の悲劇調を漂わせつつも鮮や
かにドラマティック。Love Themeの哀切も最高。CDのバンド№でいうと、
例えば、暗くドラマティックな盛り上がりの⑬、20世紀前半のアメリカ映
画でよく聴かれたぶ厚く甘ったるい音楽の⑭、そして最初に聞こえてきた陰
鬱な遅い足取り風なテーマの(エンドタイトルやね)⑮、この繋がり具合は
絶品。
また意外や「お気に召すまま」もホレボレする音色やその明るい輝かしさに
陶然!ほとんどビックリしました。忘れてた。      <★★★★☆>

 

サー・ジョン(ジョン・ギールガッド)の「ハムレット」のナレーションが

2か所、サービス風に入っていまして、やはりさすがカッコイイのですが、
今回の鑑賞ではオジイチャマの声、かなぁ。少し痰が絡んだような。
ウォルトンの評価はよく知りませんが、映画音楽ではどこか玄人っぽいオー

ケストレーターといった感じ。ロマン派、後期ロマン派と即物主義や新古典

派を平気で行ったり来たりしている。 クラシックの作曲家ながら、1930~

1950年代の映画音楽にもまさにピッタリ。だから今から見ればすっかり古く

喋りすぎなんだけれど、だからこそ聴く音楽として向いている。
 
結局あとの3枚も聴いてみました。同様にすばらしかったですよ。

映画音楽集Ⅱは5つに括ってあって、中の(2)(3)(4)は若干地味でした

ね。でもそれを補って余りあるみごとな(1)スピットファイア①②と(5)

大戦略⑰⑱。スピットファイアは元々名曲の誉れ高い作品で、文句などあろ
うはずもない。組曲ブリテンの戦い」としてある『空軍大戦略』(1969/ガ
イ・ハミルトン)は映画として知っている方も多かろうが、音楽の輝かしさたるや、
言葉を失うほど。映画ではウォルトンの曲はハリウッド側に大半リジェクトさ
れ、僅かに使われたメインがこれらだそうな。多くはロン・グッドウィンが急
造したが、仕事をもらえたグッドウィンもハリウッドのやったことをバカだと
言ったとか。戦争賛美ともイギリスのナショナリズムとも一切関わりないつも
りで聴くけれど、どうなんだろうねぇ。          <★★★★△>

 

(補)
ウォルトンが外されたのは仕事が遅いとか、書いた量が少なすぎるとか、まあ
そんな理由だったらしい。本当は書き込みすぎていて古臭いから、だろうけど。
ロン・グッドウィンはこういう役回りが他にもあって、ヒッチコックの「フレ
ジー」の時、なんとヘンリー・マンシーニの書いたものがリジェクトされた
時にも、あてがわれたのがこの人。しかもマンシーニとグッドウィンは親しか
ったそうな。「空軍大戦略」と「フレンジー」の二人づつの曲が一緒に入った
CDがそれぞれ出ていて、聴いてみたい。こういうのはちゃんとCDで。しかし、
どちらもちょっと高いのです・・・

 

今日は半分、これぐらいにします。ボーっとしてます。

実は今コロナで缶詰。

缶詰自体はそんなに困らないが、熱、ふらつき、腰の痛み、のどの痛み、痰、

食欲なし。

5回もワクチンを受けたんですがねぇ。