休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『アナザーラウンド』

20230108(了)

映画『アナザーラウンド』

  トマス・ビンターベア監督/マッツ・ミケルセン/トマス・ボー・ラーセン
  2020年製作/115分/デンマーク/原題:Druk
  <★★★>

これはワタシが借りたもの。
デンマークの学校の制度は知らないが、思うに学費はかからず、小中高一貫
のかな。まあそうした学校の男の教師4人と彼らの家庭の話。
4人とも教育という仕事にも家庭(もはやない男も含む)にも行き詰まりを感

じている。歴史(近代史かもしれない)、哲学、音楽ないし芸術、体育、だっ

たと思う。

一人が、研究の一環と称して、この行き詰まりを打開するため、血中アルコー
ル濃度を0.05%ぐらいで一定に保つなら、気分が上がって、むしろ危険な

くいい仕事ができるというような哲学者の論文を持ちだす。4人は試すことに

する。

始めはかなりいい調子で、周りにもバレない。しかし誰でも想像するように、
もうちょっとぐらい血中アルコール濃度が高くても大丈夫なんじゃないか、研
究だよ、と言い始め、自分で濃度を決めてもいいことにしようじゃないかなん

てことになる。

勿論、想像通りそこからが一種の山で、映画らしく、しんどいシッチャカメッ

チャカが始まる。その結果、一人は(ミスというか責任もあるんだが)とんで
もないことになるし、二人は家庭崩壊に至る。
さてさて果たして4人の運命はどうなるのか・・・
 
大雑把にはそんな感じですかね。
そこそこ飲んでるから、臭うようなものなんだが、始めはそうでもないんだよ

ね。それにしても学校の先生がそんなこと、試すかねぇ。わかるようなわから

ないような。

ただ、奥さんの一人が、デンマークじゃ学校の先生の飲んだくれがえらく多い
というようなことを言ってましたっけ。どうだか知りませんけど。
 
こう書いてくると、話としてはまぁ普通じゃないとしても理解はできるという
感じでしょうが、実際に観ているワタシとしては、結論の前も結論自体も妙に
ピンとこない感じがして、★はあげられない。
 
 
ミケルセンが出てくると、どうも暗い感じになるのが普通なんだけれど、ここ
でもょっとその気がある。一人だけ芝居がやや重。
もっとも、最後は最終学年の晴れがましい卒業式とそのあとのどんちゃん騒ぎ
(学生たち全員が踊るので、なんかのパロディ?)のなかで、彼も踊りを披露
するのです。頑張ってました。ちょっとびっくり。