| グリーンランドでの話。本国デンマークで代々農家をやっている家の若者 |
| が、思うところあって教職の免許を取り、国に願い出て、あろうことかグリ |
| ーンランドの北のほう、住民80人の村に教師として赴任する。 |
| 7-8歳から10歳前後の子どもたちを教える。10人もいない。さすがに |
| 暖房は完備しており、明るく立派な校舎には官給品だろうパソコンなんかも |
| 見えるが、そんなことより、とても朗らかな子どもたちには勉強する気がほ |
| とんどない(みたい)。意思疎通そのものも難しい。住人に通訳のできる人 |
| もいるものの、教室には当然いない。そもそもここへ来るとき、教育関係の |
| 役人らしいバアサンには、確かグリーンランド語を覚えることなんか必要な |
| い、デンマーク語を教えればいいんだと、申し渡されていた。これは観てい |
| るほうだってえらく引っかかる話。で、やっぱり言葉は障壁。教えることな |
| んかできない。試行錯誤の毎日。 |
| そして実はもっと難しいのが子どもの親たちや祖父母たち。デンマーク語 |
| の必要より、そもそも教育の必要性を基本的に認めていないし、「本国」へ |
| の反発心が非常に強い。故に教師は無視され続ける。この若い教師が80人 |
| の村の中で、どんなふうに入り込み打ち解けて行くかを描いている。 |
| この教師役の方は本名なので、役者じゃないんじゃないか。とすると、全 |
| 員役者じゃないってことなんやね。 |
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| 煮え切らないドラマがあって、問題点を見せてくれるものの、どう収束、 |
| 解決していくのか、いちいち最後まで説明的に見せることはしない。 |
| そんなことやってられないという感じ。圧倒的に迫る自然の凄まじさや厳 |
| しい命のやり取りを前に、デンマーク語がどうの、なんて言ってられない。 |
| そのことは、この映画が始まって、教師が村へやってくるときの景色、無 |
| 数の氷が浮かぶ海をちっぽけなボートが進んでいくのを、カメラが上から追 |
| いかけていくのですが、まずその迫力に言葉を失ってしまったことだけでわ |
| かっていたようなもの。 |
| 海の向こうには峩々たる山々や氷河。その規模感と共に非情さが猛烈。 |
| 人がこの中で生きて行くって言うなら、優先順位は見直さないといけない。 |
| ま、基本的に、ここからのスタートなんで、とりあえず、ちまちましたこと |
| (≒うじうじしたこと、微妙なニュアンスのこと)は言っておれない。 |