休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ZOFO duet 四手のためのピアノ作品集

20220724(了)

ZOFO duet MIND MELD 

    Works for One Piano,Four Hands

(1)バーンスタイン(1918-1990):「キャンディード」序曲(C.ハーモン編)
   ① 4:19
(2)シェイペロウ(1920-)::4手のためのピアノ・ソナタ
   ②Very Slowly 6:04 ③Slowly 4:53 ④Fast 3:52
(3)ドビュッシー(1862-1918)::6つの古代の墓碑銘
   ⑤第1曲 夏の風の神、パンに祈るために 2:09
   ⑥第2曲 無名の墓のために 3:24
   ⑦第3曲 夜が幸いであるために 2:07
   ⑧第4曲 カスタネットを持つ舞姫のために 1:57
   ⑨第5曲 エジプト女のために 3:01
   ⑩第6曲 朝の雨に感謝するために 2:15
(4)ストラヴィンスキー(1882-1971)::バレエ音楽春の祭典(4手ピアノ編)
   ⑪-㉔ 33:27
 
   ZOFO duet(ピアノ;中越啓介、Eva-Maria Zimmermann)
   録音:2011年8月、米、カリフォルニア Tot.67:28
   CD/室内楽/Ⓟ&ⓒ 2012 SONO Luminus(米)/輸入/中古
   (1)~(3)<★★★☆>、(4)<★★★★△>

<ネット紹介文> ゾフォ・デュエットによる連弾曲集です。彼らは2009年から
ピアノ・デュオとして活躍、国際的に高い評価を受けています。昨年の大阪国
室内楽フェスタでの「春の祭典」の凄演でも、聴衆の度肝を抜いたことで知
られています。共同研究者であり、また親しい友人でもある彼らの目的は、連
弾曲の新しいレパートリーを追求すること。既存の作品はもちろんのこと、常
に新しい作品を演奏することを目標としています。このアルバムは、彼らがサ
ンフランシスコ音楽院で最初に行ったコンサートの演目が収録されています。
有名なバーンスタインの「キャンディード序曲」もピアノで演奏されることで、
また違った様相を見せてくれます。また、ドビュッシーストラヴィンスキー
の作品もさることながら、シェイペロウの「ソナタ」が素晴らしく、音響効果
も見事なものです。

ま、宣伝ですネ。
ライナーではパートナーシップという書き方をしてあったので、夫婦モンかも

と思いましたが、違ったようです。タイトルは「心の融合」あるいは「心を融

合させて」とでも訳すのでしょうか。

ワタシとしては、こういう演奏形式はほとんど自主的に聴くことはなかったも
のですから、実のところ若干は冒険的選択。
 

(1)バーンスタイン:「キャンディード」序曲

短いが超有名曲。作曲者自身の編曲ではないところがミソかな。わりと古風に

感じる編曲ながら楽しい。演奏のキレがいい。でもまあそれだけ、かな。
 

(2)シェイペロウ:4手のためのピアノ・ソナタ

この作曲家は初めて。シェイプロ、シャペロという表記もある。

1947-2013,米国の作曲家。いろいろ書かれているが、ストラヴィンスキー
影響はデカかったらしい。
15分弱のピアノ連弾ソナタ。もとから4手のためというところがいい。例え
ばやたら欲張ったりしていないていないところ・・・
②も③も決して Slowlyではないし、現代音楽という感じは全くしないけれど、
感覚的には今風。軽やかで、曲想豊か。④の疾駆感は見事。
ほぼ現代ですよ、現代。ここにはストラヴィンスキーはいなかった。
 

(3)ドビュッシー:6つの古代の墓碑銘

いかにもドビュッシーだなあと思えるところが出だし以外にもちょくちょく聴

かれるんだけれど、今のワタシメにはなぜかあまり魅力的に聞こえずじまい。
タイトルにふさわしく、この仄暗くひんやりした感じは、好きなはずなんです
が・・・。 ⑧を除けば、このCDアルバム全体の緩徐楽章というような位置づ
け、でしょうか。
 

(4)ストラヴィンスキーバレエ音楽春の祭典」(4手ピアノ編)

ドビュッシーからそのまますっと入って行く感じでね、おっと、ちょっと待っ

て、ファゴットが聞こえん・・・こっちの用意できてないよ・・・

 

このCD、なんといっても目玉はこの「ハルサイ」。

オケ版は異常なほど音の多い曲だから、4手じゃあその再現は無理。とすれ
ば一体どんなところに注目や期待をするべきなんだろう、、、まあそう考え
ざるを得ませんでした。随分前に「業界」では話題になったことがありまし
たが・・・その演奏?(そんなはずはない)
 
意外!「四手ピアノのためのハルサイ」いけましたね。
はじめこそ心配でしたが、このいやほど聴いた曲が、徐々にこの演奏形態で
も案外なほど面白く聴いておれるように変わっていきました。
オケ版と比較している部分、あるいはオケを思い浮かべながら聴いてしまっ
ている部分、も間違いなくあるんだけれど、へぇーそうするかぁ!てな感じ
もね。やっぱり曲自体の魅力が絶大ってことなんでしょうな。